鳩山総理の辞職について:The 旅行道:So-netブログ
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鳩山総理の辞職について [雑談]

一度削除した内容ですが、再度アップします。

鳩山総理が辞職しました。
昨年の衆議院選挙時のマニフェストを見れば、その時からこうなることは分かっていたのですが、ようやくと言う感じです。あのマニフェストは実務能力がないか嘘つきでなければ決して言い出さない内容でした。
経済は無から有を生み出すことがありますが、基本的に政治はゼロサムゲームです。どこかを立てればどこかにしわ寄せが行く、その利権や財源の再分配ゲームでしかありません。
たとえばガソリン税減税と高速道路無料化。聞こえはよいですが、これを行えば、税収減、高速道路の渋滞による物流の停滞、代替輸送手段の衰退、二酸化炭素排出の増大が起こります。つまりこの政策を唱える以上、他の増税や二酸化炭素排出の増大を許容せざるをえないのですが、民主党は同時に二酸化炭素排出を削減するとも言っていました。これは常識で考えてもありえません。もしガソリン税減税、高速道路無料化、二酸化炭素排出の削減のすべてを実現するなら、工場操業の強制停止、住宅での冷暖房禁止令など他の部分にさらにしわ寄せをする必要があります。
沖縄県外への基地移設と核廃絶も残念ながら相反する政策です。沖縄県外に基地を移設してアメリカと気まずくなるかわりに日本が自前で核武装を含む軍拡を行うか、辺野古への移設を飲むか、無防備で丸裸の国家となって近隣諸国相手にどんどん国益を奪われていくか、その3つしか選択肢はありませんでした。沖縄から基地がなくなり、日本が丸裸のまま中国、韓国、北朝鮮と渡り合うことは現実的には不可能です。少なくとも私は中国や韓国、北朝鮮の良心を100%信じるほどお花畑ではありません。
政治の場で、あれもこれもと相反する事項を同時に望むことは単なる無責任です。そのようなことを政治家が言い出すのは、よほど実務能力がないか嘘つきかのどちらかです。なぜあのマニフェストに多くの国民が期待したのか、私にはいまだに理解できませんが、鳩山政権があれもこれもと欲張って結局竜頭蛇尾に終わることは、実はあのマニフェストに暗示されていたと思っています。
子供手当にしてもそうです。あの政策のために将来自分や自分の子供にどれだけのしわ寄せが行くのかを考えたら、私はとても暗澹たる気持ちになりました。
極端な話をしましょう。仮に私が国民全員に1億円ずつ配るというマニフェストを作ったとします。昨年の衆議院選挙で民主党に投票した人たちが喜んで私に投票してくれ、私は総理大臣になりました。私は1億円×日本の人口1億3000万人分の紙幣を刷らせてばら撒くのですが、そんなことをしたらどうなるでしょう? 極端なインフレが起こり、日本円が紙屑同然になります。日本円の信用がなくなるわけですから、現在流通する日本円のほぼすべてを使用禁止にして、その分国民全員にわずかな給付金を渡すようなものです。所詮はゼロサムゲーム、下手をしたらマイナスになるだけであり、国民全員に1億円をばら撒けば国民全員が豊かになるわけではありません。
昨年の総選挙で民主党のマニフェストを見てどんな副次的作用が起こるか考えたとき、そして相反する政策双方を実現するという演説を聴いたとき、民主党には実務能力がないか、嘘つきなのか、どちらかなのだろうと思いました。
あの口当たりのいいマニフェストを聞いて、私が思い出したのはインドや中東アラブ圏の物売りです。「お客さん、これ、とっても良い、安い、安い、ノープロブレム」と言いよる物売りを信用したら、案の定(ry
私は「明日のために今日我慢しよう」「消費税を上げよう」と口に苦い良薬のようなマニフェストを掲げてくれる政党を心待ちにしています。
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