ブルネイ旅行記(09年03月):The 旅行道:So-netブログ
SSブログ

ブルネイ旅行記(09年03月) [海外旅行記]

これは1年以上前の旅行記になります。
この時の旅行は元々ファーストクラス搭乗が目的であり、ユナイテッド航空の4万マイルを使って08年5月(10ヶ月前)に成田からシンガポールまでのファーストクラス特典航空券を申し込んでいました。しかしシンガポールにはそれまで3回訪れたことがあり、4回目の旅行で何をしようかと考えたとき思い当たるものがありませんでした。
ここでシンガポールについて少し紹介しておきます。人口比は華僑80%、マレー系20%で「ガーデンシティ」の別名を持つ美しい観光立国です。渋滞を避けるために車の登録台数は厳しく制限され、ETCも都心部に入る車に課金して渋滞を防ぐ目的で早くから導入されていました。
かつてシンガポールに初めて上陸した白人であるラッフルズ卿の名を冠したラッフルズホテルは、シンガポールを代表する美しい白亜のコロニアル調ホテルです。ツイン素泊まり5万円以上という宿泊料金に二の足を踏んで私は泊まったことがありませんが、シンガポールスリングと呼ばれるカクテルはこのホテルのロングバーがオリジナルです。ライトの落とされたバーで、落花生の殻を床に捨てながら中身を食べ、シンガポールスリングを飲むのがここの定番スタイルです。
その傍にあるスタンフォードホテルはシンガポールで最も高いビルにあり、ここの屋上からの景色を眺めながら楽しむハイティー(アフタヌーンティー&ビュッフェ)は私のお勧めです。
島全体がテーマパークであるセントーサ島にはアンダーウォーターワールドと呼ばれる水中チューブを歩く水族館があります。その他にも動物たちの野生の生活を見学するナイトサファリ、隣国マレーシアのジョホール・バルへの半日ツアーなど観光資源には事欠きません。かつて世界3大がっかりの一つとされたマーライオンも、今ではフラトンホテルというコロニアル調のホテルをバックに美しくライトアップされ、豊富な水を口から吹き出しています。
しかし今回はそれ以上観光したい場所がなかったため、ロイヤルブルネイ航空(BI)のシンガポール発ブルネイ行きチケットを別に購入し、それに乗り継いでブルネイを訪れることにしました。チケットはBIのホームページで総額3万円強でした。初日は深夜にシンガポールに到着し、翌朝ブルネイに向けて出発するため、その日は空港内ホテルのバジェットルームを予約しました(http://athmg.com/roomrates.htm)。2日目の夜はオクトパストラベルというサイトで市内中心地のブルネイホテル(4つ星、朝食付き6000円)を予約し、3日目の夕方にブルネイを出発してシンガポール着。この日も初日と同じホテルに宿泊して、4日目の朝にシンガポールから東京に向けて発つというプランです。

そして出発当日となる3月20日の朝、ぷらっとこだまグリーン車プラン(8900円)で名古屋から東京に向かいました。これはJR東海ツアーズが販売しているもので、こだま限定、列車変更不可ですが、格安で乗車できます。今回は新幹線のグリーン車と飛行機のファーストクラスを比較するために、あえてこのプランを利用しました。通常、のぞみのグリーン車では若い女性車掌がおしぼりを配ったりゴミを収集したりするサービスがつくのですが、この時は50代の男性車掌がやや尊大な態度で乗車券の確認に回ってきただけでした。東京から船橋まではJR、そこからは京成特急スカイライナーに乗り継いで成田空港に向かいました。
成田空港には15時頃到着し、ユナイテッド航空のファーストクラス専用チェックインカウンターでチェックイン。そこからファーストクラス専用の金属探知機レーンに案内され、ビジネスクラス以下の乗客が長い行列を作るのを尻目に素早く通り抜け、出国審査を済ませてファーストクラスラウンジに入りました。ラウンジの利用者は30代以上の男性客ばかりであり、そのほとんどが外国人でした。私は寿司を食べたり、ワインを飲んだり、シャワールームを使ったりして時間を過ごしました。
18時過ぎに優先搭乗すると機内正面には美しいランの生花が飾られており、機長が乗客一人一人のところに挨拶に来ました。シートは電動でほぼフラットになります。機内食はビーフステーキをチョイスしました。シンガポールには現地の深夜0時頃到着し、そのまま空港内ホテルにチェックインして休みました。

翌朝は6時過ぎにホテルをチェックアウト。ここは6時間が基本料金になっており、バジェットルームでは延滞料金がやや割高に設定されています。私はプライオリティパスでターミナル1のスカイビューラウンジに入り、朝食を摂ったりして時間を過ごしました。
飛行機には10時過ぎに搭乗しましたが、イスラム教の国だけあって機内アナウンスでコーランが流れ、アルコールサービスはありません。前日ファーストクラスに搭乗した直後だけあって、普段よりエコノミークラスが窮屈に感じました。
正午過ぎにブルネイの首都バンダルスリブガワンに到着し、空港からバスに乗って市内に向かおうとしましたが、乗り場が分からずに断念してタクシーに乗車しました。実際には空港正面の道を数百メートル歩いた先にバスの乗車場所があったようです。空港からホテルまで25ブルネイドル(B$、シンガポールドルと等価)位だったと記憶しています。
ホテルに荷物を置いた私は、ヤヤサン・コンプレックスという市内中心地にあるブルネイ最大(と言ってもイオンの小型店舗くらい)のショッピングセンターに徒歩で向かい、ここの地下にあるスーパーでミネラルウォーターを調達しました。暑い場所では水の調達が最優先事項です。ここにはフードコートやいくつかのファストフード店があり、その中にはフィリピン資本のファミレスチェーンであるジョリビーという店もありました。ここのイメージキャラであるジョリビーは、赤いタキシードに黒い蝶ネクタイをつけ、コックさんの帽子をかぶったミツバチです。このブログに来られた方なら一度は見ているはずです。
ショッピングセンターのすぐ傍にはブルネイ川という巨大河川があり、今でも何万人という人が水上に家を造って暮らしています。熱帯のブルネイでは水上の方が涼しいため、いつしかこのような集落ができたとのこと。この水上集落は簡素な橋で縦横無尽に結ばれており、中には警察署や小学校、ガソリンスタンドのような施設もあるそうです。私はホテル傍の船着場で2B$を払ってモーターボートをチャーターし、川向かいにある水上集落へと向かいました。船主から10B$払えば水上集落をクルージングして案内すると持ちかけられましたが、自分で歩いて散策したかったので断りました。集落にはどちらかと言えば貧しい人たちが多く、時折地元の子供たちが奇異の目でこちらを見てきましたが、身の危険は感じませんでした。ブルネイは石油が豊富に取れるため、豊かで治安も良いのです。帰りは集落の奥のほうにある船着場から他の人と混乗で、ヤヤサン・コンプレックス傍の船着場まで戻って来ました(1B$)。
そこから徒歩でオマール・アリ・サイフディン・モスク(旧モスク)に向かいました。純金製でタマネギ型の屋根を持つ白亜のモスクは、私がこれまで見てきた中でもイスタンブールのブルーモスクと双璧をなす大変美しいものです。記帳だけすれば入場は無料でした。夕方にはライトアップされ、更に神々しい輝きを放ちます。それを写真に収めた後、ヤヤサン・コンプレックス内のカフェで夕食を摂ってホテルに戻りました。

翌22日、ホテルで朝食を摂った後、ホテルのフロントに荷物を預けてチェックアウトしました。ホテルの隣にあるナイトマーケットが朝から開いていたため、まずはそちらへ。ここは個人の露天商を寄せ集めた青空市場であり、野菜や日常雑貨が売られていました。
その後、バスターミナルからバスに乗って(1B$)ブルネイ博物館に行きましたが、便数も少なく時刻表もいい加減でした。この博物館は入場無料で、ブルネイの動植物やイスラムの美術工芸品などが展示されていました。博物館の外に出るとたまたま帰り方向のバスが通りかかり、それを逃すと次がいつになるのか分からないためあわてて飛び乗りました。
ヤヤサン・コンプレックス内のカフェで昼食を済ませた私は、徒歩でロイヤルレガリアに向かいました。ここは現国王が所持する宝物などを収めた博物館であり、パレードの際に国王が乗る全長30メートルほどの人力車や、その近衛兵が持つ黄金の盾と槍などが展示されていました。
その後ホテルで荷物を引き取り、バスターミナルで空港行きのバスに乗りました。隣にはインドネシアからの出稼ぎ労働者が座っていましたが、どこでバスを降りてよいか分からず周りを見渡して挙動不審になっている私に「あと10分くらい先だ」と教えてくれたので助かりました。
バンダルスリブガワンの空港にはプライオリティパスで入れるラウンジがありませんが、ジョリビーを見つけたのでそこでコーヒーを飲んで時間を過ごしました。
18時過ぎにバンダルスリブガワンを発ち、20時過ぎにシンガポールについた私は、プライオリティパスでスカイビューラウンジに入ろうとしましたが、最初「宿泊はできない」と断られました。空港内ホテルの予約確認書を見せ「23時にチェックインするまでここで過ごしたい」と話したところ、入れてもらえました。ここでシャワールームを使い、夜食を摂ったりお酒を飲んだりして過ごし、23時にホテルにチェックインしました。

翌23日、朝5時前にホテルをチェックアウトし、空港内カウンターで搭乗手続きをしました。その後ファーストクラスラウンジに行きましたが、ビジネスクラスラウンジの中の狭い一角がファーストクラス専用と位置づけられているだけでした。
飛行機への搭乗が始まり、すべての乗客が搭乗した後になってアナウンスが入りました。成田空港で事故が起きて滑走路が一本閉鎖されたため、いつ出発できるか分からないとのことでした。新聞にも載った大きな事故だったため、覚えている方も多いかもしれません。離陸するまではアルコールのサービスもなく、水とジュースだけ飲んでファーストクラスのシートでじっと待っているしかありませんでした。この時、私が思ったことは「このままファーストクラスのシートにずっと座っていたい」ではなく「早く着きたい」でした。こんな体験もあって「ビジネスクラスは無料で乗る」(http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2009-12-16)で書いたようにドライな意見になったのかもしれません。
結局、当初より3~4時間遅れで成田に向けて飛び立ち、時間に余裕を持っていたはずの帰りのぷらっとこだまには間に合いませんでした。仕方なく東京・名古屋間の新幹線チケットを買いなおし、名古屋に帰って来ました。帰りは不測の事態を予測し、ぷらっとこだまではなく後続の列車にも乗車できるひかり早特きっぷにしておけばよかったと思いました。

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0