奈良旅行記(10年5月):The 旅行道:So-netブログ
SSブログ

奈良旅行記(10年5月) [国内旅行記]

5月2日は妻が子供を連れて同窓会に参加するため、私は家で留守番の予定でした。でも一人で家にいるのも退屈で、急遽思い立って奈良日帰り旅行に出かけることにしました。
1日夜に近鉄のホームページで往復の特急券を購入し(1560円×2)、2日朝に駅窓口で特急券を受け取りました。行きは08:37近鉄名古屋発、11:07近鉄奈良到着。帰りは17:30近鉄奈良発、19:52近鉄名古屋着です。途中、名駅地下の金券ショップに立ち寄り、近鉄株主優待券を購入して乗車券料金を安くしようと思ったのですが、残念ながら売り切れだったため正規の乗車券を購入しました(2190円)。
近鉄奈良駅到着後、駅前の金券ショップで近鉄株主優待券(1400円)を購入し、世界遺産・興福寺へと向かいました。GW期間中ということもあり多くの人で賑わっており、ここの宝物館は1時間待ちとのことだったので、外観を眺めるだけにしました。
次に向かったのは奈良国立博物館。ここでは平城遷都1300年記念の大遣唐使展が開かれており、そちらを見ることにしました(1400円)。この大遣唐使展の趣旨を一言で言えば、中国と日本の作品双方を展示し、遣唐使が中国文化を日本に伝えた功績を明らかにすると言うもの。私はこれまでモンゴル、北朝鮮、東ティモールを除く東アジアのほぼすべての国を訪れたことがありますが、私なりに東アジアの仏教文化全体を俯瞰すると、確かに遣唐使時代の日中の仏像はその作風もよく似ており、全体にふくよかで肉感的な仏像が多いことに気づきます。タイ、ラオス、ミャンマーはやや顎の細い仏像が多いですし、カンボジアのアンコール遺跡やインドネシアのボロブドゥール遺跡では、肉体がややシンプルなラインで表現されています。
ところで私はここを訪れ、ひとつ賢くなったことがありました。悟りを開く前が菩薩で開いた後が如来(仏)だということは以前から知っていましたが、両者の見分け方が分かったのです。前者は王家に生まれ育った出家前の釈迦がモチーフであり、ネックレスなど華美な装飾品を身に付けているのですが、後者は一切装飾品を身に付けずローブをまとっただけの姿なのです。そこで先月訪れた高崎観音と牛久大仏の写真を改めて見たところ、高崎観音(観音菩薩)はネックレスや髪飾りを付けていますが、牛久大仏(仏)は一切装飾品を身につけていないことに気づきました。中国の楽山にある大仏も装飾品をつけてはいないようです。いつか楽山を訪れ、大仏のプチオタクを名乗るために必須の知識を得ることができました。
博物館の見学を終えた私は、次に春日大社へと向かいました。その他に東大寺大仏殿やこの春オープンした平城京にも行こうと思いましたが、その予定で逆算すると昼食の時間がありません。途中の露店で甘いものを買い、血糖値を上げながら強行スケジュールで回ることにしました。
春日大社は世界遺産に指定されていますが、無数の灯篭が飾られている以外にはあまり特徴を感じませんでした。そこから早足で東大寺に向かい、大仏殿へ。奈良の大仏は高崎観音や牛久大仏に比べると小さいのですが、屋内にあって周りに比較する建築物がある分、実際以上に巨大さを感じます。やはり中央の大仏は装飾品を身に付けていませんが、両脇の虚空蔵菩薩と如意輪観音(観音菩薩)は華美なネックレスを付けていました。
その後、東大寺前の池の上に設置された舞台で能が奉納されていたため少しだけ鑑賞しましたが、これは世界の民族舞踊の中でもっともスローなものの一つだと感じました。一般に民族舞踊とは若い男女が楽しく踊ったり、アクロバティックに飛び回ったりするものが多いのです。
近鉄奈良駅から大和西大寺まで近鉄に乗り、そこからこの春復元されたばかりの大極殿まで徒歩で20分ほどでした。ここは天皇の即位や元日朝賀などの国家儀式、あるいは外国使節の歓迎の儀式がおこなわれた施設とのことです。中国の故宮(紫禁城)、韓国の海印寺、沖縄の首里城の写真と見比べたところ、皆屋根の意匠は通じるものがありますが、壁の色使いなどはそれぞれ独自の様式を持っていると感じました。
今回、単なる奈良の旅行記では面白くないだろうと考え、諸外国との比較という観点から書いてみました。
nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0