ダッカ旅行記(12年8月):The 旅行道:So-netブログ
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ダッカ旅行記(12年8月) [海外旅行記]

今回はバングラデシュの首都ダッカに行ってきました。
周りの人からは「バングラデシュに何をしに行くの?」と聞かれましたが、初めてなので一度行ってみたかっただけです。これでインドより東にあるアジア諸国のうち、行ったことがない国はブータン、北朝鮮、東ティモールだけになりました。
3月にユナイテッド航空のホームページで3万マイルを使い、関空→バンコク→ダッカ、ダッカ→シンガポール→香港→名古屋の航空券を発券しました。往路はタイ航空、帰路の香港まではシンガポール航空、香港からは全日空です。その際に空港税など58ドルを徴収され、区間搭乗マイルの200%に当たる17220マイルを345ドルで買い戻しました。
要はダッカ行きの航空券を、総額403ドルと12780マイルで手に入れた計算です。本来なら燃油サーチャージだけで300ドル近くかかりますが、今回はマイレージプラスの特典航空券なのでこれが免除されました。
なおホテル予約サイトのagodaで、ダッカ市内のグルシャン地区(新市街)にあるトロピカルデイジー(3つ星、朝食付き、2泊で7245円)を予約しました。
ビザについては、あらかじめ代行業者に依頼して取得しておきました。

23日19時発の近鉄特急に乗り、南海電鉄に乗り継いで、関空に到着しました。
24日0:30発のフライトで関空を発ち、4:20バンコク着。プライオリティパスでCIPラウンジを2箇所ハシゴしてから、10:35発のフライトでバンコクを発ち、定刻より10分遅い12:20ダッカに到着しました。なおダッカ行きの機内食は、チキンとフィッシュの2択でした。バングラデシュはイスラム教国であり、ヒンズー教のインドに囲まれているため、この路線の乗客にはポークやビーフを食べない人が多いのでしょう。
ダッカ到着後、入国審査の係員が笑顔で「バングラデシュにようこそ」と歓迎してくれ、税関は素通り状態でした。
空港内の両替所で7000円を両替したところ、7000タカ(以下T)になりました。ちょうど1円=1Tです。クーポンタクシー(1000T)に乗車したところ、運転手が途中で道に迷ったものの、グルシャン2の近くにあるホテルまで30分弱で到着しました。時刻は13:20です。チェックインを済ませ、部屋に荷物を置いてから、徒歩でグルシャン地区の散策に出かけました。
ホテルの正面にはボナニ川があり、木製の船を一本のオールで漕ぐ船頭たちが、乗船しないかと声をかけてきます。しかし乗った後で強盗に豹変する事例もあるらしく、それを笑顔で断ってからグルシャン通りに向かいました。途中モスクがあり、スピーカーから大音量で祈りを捧げる歌が流れていましたが、それが終わると、インドに似た服装に白い帽子をかぶった信者たちが大勢出てきました。
地球の歩き方2011に乗っているフォーク・インターナショナルという民芸品点で小物を買ってから、グルシャン2周辺を散策しました。人力車(リキシャ)やエンジンつき三輪車タクシー(CNG)が数多く行き交っているため、そこを走るセダンが通常よりも立派に見えます。私が見た限り、日本車の比率は99%であり、約8割がトヨタ車です。カローラやアリオン、プレミオを数多く見かけました。
道を歩いていると物乞いが大勢やってきますが、それはアジアでは見慣れた光景なので軽く流し、ウェスティンホテル北隣にあるダンシリというベンガル料理のレストランに入りました。ゆで卵入りチキンビリヤニ、マトンカレー、ナン、1.5Lのミネラルウォーターで合計455T(+チップ)でした。全体的にインド料理に近い印象を受けますが、メニューにビーフ料理があるのが最大の違いです。
その後、ピンクシティーというショッピングセンターの地下にあるスーパーで、土産物やミネラルウォーターを買い込んでからホテルに帰ってきました。スーパーでは600ccのミネラルウォーターが15T、2000ccが40Tでしたが、アルコール類は一切売っていませんでした。
この日は夜行便を利用してダッカに着き、翌日の夜行便でダッカを発つため、20時に就寝しました。

25日は7:30に起床し、ロビーでクラブサンドとコーヒー、ジュースの朝食を摂ってから、8時半にホテルを出発しました。ホテルのドアマンにCNGを捕まえてもらおうとしましたが、なぜか数台立て続けに乗車拒否され、隣のホテルのスタッフに500Tで旧市街のラールバケル・ケッラまで送ってもらうことになりました。9時にラールバケル・ケッラに到着し、10時のオープンまで時間があったため、近くにあるヒンドゥー教のダケシュワリ寺院まで歩きました。しかし小ぶりでさっぱりした寺院であり、あまり見ごたえはありません。その後も旧市街を適当に散策して時間をつぶしてから、10時過ぎにラールバケル・ケッラ(100T)に入場しました。ここはムガール朝時代に作られた未完の城跡とのことですが、インドのフマユーン廟を小型にしたような建物が広い庭の中央に建っているだけでした。
そこから大通りを徒歩で東に向かいましたが、未舗装で泥まみれの道路の脇に小汚い小型店舗が立ち並び、人力車が行き交う、とてもカオスな場所です。チョウク・バザールに行ったものの、小型店舗の密度が高い地区にしか見えませんでした。
そこからさらに東に向かい、アルメニア教会へ。入り口の扉が閉まっていましたが、地元の人がベルで管理人を呼んでくれ、敷地内に入ることができました。ここの庭にはたくさんのお墓があり、教会内には入れなかったものの、私が出てくるまで入り口で番をしていた管理人に100Tの心づけを渡しました。
そこからショドル・ガットまではリキシャを利用することにしました。料金は30T(観光客料金+α)です。ショドル・ガットはたくさんの船が出る船乗り場であり、入場料は4Tでした。「私には日本人の友達が大勢いる」という人がガイドを申し出て、しつこく付きまとってきましたが、"No, thank you." と笑顔で断り続けました。
その後、ダッカの領主が19世紀に建てたピンク・パレスへ。ここの入り口は東側にあるため、川と併走する道路を手前で離れ、少し北上する必要があります。
城の内部はもちろん豪華なのですが、先月ドイツで城めぐりをした私には、やや物足りなく感じられました。庭で写真を撮っていると、地元の男性が "Can I take your picture?" と聞いてきます。OKしたところ、友人に頼んで私とのツーショット写真を撮っていました。インドで「あなたの写真を撮ってあげるから、チップをください」というパターンは何度も経験しましたが、これは初めてのパターンです。よほど日本人が珍しかったのでしょう。
その後、城内部の売店でハンバーガー(40T)を買って食べていると、男性二人組が話しかけてきました。一方の人はかなり流暢な英語を話し、ダッカ大学のビジネス学部で国際ビジネスをしているとのことでした。私が日本人医師であることを明かすと、断ったにもかかわらず、売店でコーヒーをおごってくれました。店で買ってきたばかりのコーヒーを二つ置き、好きな方を飲んでいいというので、片方を飲んだところ、「中国人は相手を信用せず、コーヒーを飲まないが、日本人は飲む」と言います。きっと私の反応を試していたのでしょう。私もフィリピンで多発している睡眠薬強盗の手口は知っていますし、相手と状況によっては断っていたのですが、今回は名刺を貰っており、睡眠薬を混入するタイミングもなく、私に二つあるコーヒーから一つを選ばせてから残りを飲んで見せたので、信用した次第です。
この人(ムハンマド)がやたらもてなしてくれ、もう一人の人が運転するバイクで国立博物館まで送ってもらえることになりました。しかし途中の衣服店で彼が買い物をする間、20分ほど待たされ、それからダッカ大学に連れて行かれました。しかも3車線を4斜線として利用し、バス、乗用車、CNG、人力車が行き交うカオスな道路事情の中、バイクにノーヘルで3人乗りです。ムハンマドは「怖がらなくて良い。バングラデシュのアトラクションだ」と笑っていましたが、ノーヘルで事故を起こし、頭蓋骨が割れて脳みそが「こんにちは」している症例を見たことのある私は、激しく後悔していました。
ダッカ大学で彼の学舎の写真を撮り、空腹ではないと言ったにも関わらず、キャンパス内の不衛生なカフェで牛乳と砂糖の水菓子とサンドウィッチをおごってもらった後、ようやく国立博物館に送ってくれました。
悪い人ではないのですが、これならCNGで直行した方が良かったような……。
国立博物館(75T)は展示品数こそ多いものの、印象に残る展示物はほとんどありませんでした。外に出ると、時刻は16時です。ここからCNG(200T)でグルシャン2に行き、前日と同じカフェで(日本時間に合わせて)早めの夕食を摂り、ホテルに帰ってきました。
シャワーを浴びてから小休憩し、21時にチェックアウト。その後、ホテルの車で空港に向かいました(1075T)。
プライオリティパスで各空港のラウンジに立ち寄りながら、23:55発のフライトでダッカを発ち、シンガポール、香港を経由して、翌26日の18:55にセントレアに帰ってきました。

最近、中国国内の人件費が高騰し、工場が他の国に移転する話を耳にします。個人的にはその移転先として、バングラデシュ、ミャンマー、インドネシアが良いと思っています。ただしカフェの店員が客の衣類に水をこぼしてしまった場合、客が「気にしなくて良いよ」と言うのが日本人であり、店員が「気にしなくて良いよ」と言うのが東南アジアの人々です。そのメンタリティーの違いと宗教の違いについては、日本人スタッフの側が熟知しておく必要があるでしょう。
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hawaiian

行ったことのない土地を歩く方が、旅心の満足度は高いはずなんだけど、
私は飽きるまで同じところばかり選んでしまいます。
東アジアで残り3か国って、すごいですね。
by hawaiian (2012-08-28 07:02) 

毎留

hawaiian さん
私もソウル、釜山、北京、上海、バンコク、台湾、香港、マニラは何度もリピートしています。
肩の力を抜いて旅に出たい場合はリピートの方が楽ですよね。新規開拓にはそれなりのエネルギーが必要です。
by 毎留 (2012-08-29 14:35) 

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