クック諸島旅行記(13年9月:The 旅行道:So-netブログ
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クック諸島旅行記(13年9月 [海外旅行記]

今回はクック諸島のラルトンガ島に行ってきました。正式名称はニュージーランド自治領クック諸島ですが、クック諸島独自の国旗、国歌、議会を有しており、ニュージーランドとクック諸島間のフライトは国際線の扱いなので、1つの国としてカウントすることにします。これで53カ国目です。
なおクック諸島ではニュージーランドドル(以下、NZ$)が使われていますが、1、2、5NZ$相当の独自硬貨(クック諸島ドル)も流通しています。コインを作るだけなら安上がりですし、人口2万人ほどの小国がその程度のことをしても、ニュージーランドの信用を背景に、通貨の下落は起きない仕組みです。
昨年10月、マイレージプラスの25000マイルと空港税110ドル(8993円)で特典航空券を発券し、搭乗区間マイルの200%に当たる40882マイルを818ドル(66877円)で買い戻しました。要は空港税込み75870円でクック諸島行きの航空券を購入し、15882マイル貯まった計算です。
ホテルはVara’s Beach(http://www.varas.co.ck/)のBeach Studio - Single(素泊まり、90NZ$)を予約しました。
今回のフライトスケジュールを示しますが、1泊5日のマイル修行みたいな日程です。
DAY1 SQ615 KIX 2330 SIN 0510+1
DAY2 SQ211 SIN 0925 SYD 1855
DAY2 NZ60 SYD 2115 RAR 0705
DAY3 NZ45 RAR 1830 AKL 2100+1
DAY4 SQ282 AKL 2350 SIN 0640+1
DAY5 SQ860 SIN 0830 HKG 1215
DAY5 NH1242 HKG 1400 NGO 1855
それぞれシンガポール航空(SQ)、ニュージーランド航空(NZ)、全日空(NH)、大阪(KIX)、シンガポール(SIN)、シドニー(SYD)、ラルトンガ(RAR)、オークランド(AKL)、香港(HKG)、名古屋(NGO)の略であり、2330とは23時30分のことです。なおクック諸島は日付変更線の向こう側にあり、日本とは19時間の時差があります。

せっかくこれだけの時間をエコノミークラスで寝て過ごすので、今回は旅行医学の実験を試みることにしました。題して「機内で寝る方法」です。
私個人の経験として、アモバンやサイレースなどの眠剤を内服すると筋弛緩作用が効いてしまい、かえって寝苦しくなります。その点、筋弛緩作用が少ないとされるマイスリーでは大丈夫だったのですが、今回行う実験はその延長線上です。
具体的には、アモバンから余計な光学異性体を除外して筋弛緩作用を少なくしたルネスタ、そもそも作用機序が違うロゼレム(メラトニン分泌系)、そしてダイアモックスを内服すると、どうなるかというものです。
ダイアモックスは日本旅行医学会で高山病の予防薬として推奨されていますが、これは血液をアシドーシスにして呼吸性代償性アルカローシスを惹起する(要は呼吸中枢を賦活する)ものです。高所では空気が薄く、睡眠時無呼吸症候群になりやすいのですが、ダイアモックスを内服することで呼吸がしっかりして、高山病を軽減できます。一方、睡眠時無呼吸症候群になると熟眠感が得られません。そして機内はおよそ標高2000m相当の気圧(0.8気圧)です。
これらの情報を元に、以下のような仮説を立てました。
気圧の低い機内でダイアモックスを内服する→高山病が軽減される→睡眠時無呼吸症候群が軽減される→睡眠が深くなり、熟眠感が得られる。
今回3回ある機内泊のうち、初日はダイアモックス半錠とルネスタ1錠、2日目はルネスタ1錠、そして3日目はダイアモックス半錠とロゼレムを内服する予定です。
(この結果は旅行記の最後にまとめます)

初日、名古屋駅から近鉄特急デラックスシート(金券ショップで3600円)と南海電鉄ラピートβ(関空トク割ラピートきっぷ1100円)を乗り継いでKIXに向かいました。この時間帯、プライオリティパスやゴールドカードで入れるラウンジはありません。本屋やコンビニで時間をつぶし、定刻通り2330に出発しました。SQはエコノミークラスでも全席にプライベートTVがあり、ラッフルズホテル発祥のシンガポールスリングを飲めます。
乗り継ぎ地のSINではプライオリティパスを使って、スカイビュー(T1)、レインフォレスト(T1)、アンバサダー(T3)の各ラウンジをハシゴしました。ちなみに私のお勧め順に並べてあります。次のSYDでは利用できるラウンジがなく、一般エリアで時間をつぶしてから、NZ便に乗り継ぎました。ここではトランジット客用の保安検査を済ませた後、搭乗ゲートのところでチェックイン手続きをしました。

日付変更線を越えて、2日目の0710にラルトンガ着。熱帯雨林に覆われた島の中央には切り立った岩山がそびえており、半袖一枚でちょうど良いくらいの気温です。
空港内に両替所はなく、ATMで1回6.5NZ$の手数料を支払って、PLUSマークのついた銀行の預金カードから150NZ$を引き出しました。なお、町中の両替所でも日本円は取り扱っていません。
その後20分かけて、クック諸島の随一の繁華街(そして首都)アバルアの西にある土曜マーケットまで歩きました。機内では着陸直前まで寝ていたため、フィッシュ&チップスとミネラルウォーター(8.5NZ$)の朝食を済ませてから、アバルアの町を散策することにしました。
その主要部分は通りに面した数百メートルほどの場所にあり、小規模な商店街といったところです。主要な品を海外からの輸入に頼っているため、スーパーやショッピングセンターの値段は決して安くありません。1.5Lのミネラルウォーターが最安値で2.5NZ$でした。
地球の歩き方13~14に載っているクック諸島博物館&図書館(5NZ$)にも行きましたが、足早に見て回れば、カップヌードルができるより早く見終わってしまう程度の内容です。
結局、海に面したベンチで休憩して時間をつぶし、11時過ぎに土曜マーケットでワンプレートランチ(鶏肉と豚肉のBBQ、キャベツ、茹でたサツマイモ、赤いソースで味付けしたポテト。10NZ$)の昼食を済ませてから、正午発の時計回りのクックズ・アイランド・バス(5NZ$)に乗りました。バスは日本のお古らしく、車内に日本語表記が残っています。国によっては「日本のお古=メンテナンスをしっかりしていた優良車両」ということで、わざと日本語を残してもらうこともあるそうです。
手違いがあって私が降りる場所を通り過ごしてしまい、その先で反時計回りのバスに乗り換えました。運転手が申し訳なさそうに話を付けてくれたので、そちらは無料です。今度のバスの運転手はとにかく陽気で、車内放送を使って鼻歌を歌い、知人を見つけてはバスを降りて抱擁するという南国ならではの気質でした。ビーチ沿いの道を走りながら車窓の景色をたっぷり楽しめたので、これはこれで良しとします。
13時過ぎにホテルにチェックインし、すぐ傍にあるクック諸島随一と言われるムリ・ビーチで泳いでみました。ビーチ沿いの景色は素晴らしいのですが、波は高く透明度が低いので、防水カメラで水中を撮ってもがっかりでした。
その後ホテルの部屋に戻り、睡魔におそわれて18時過ぎまで眠りました。2晩連続で機内泊だと寝不足にもなります。その頃にはホテル対面のカフェが閉まっていたので、数百メートルほど北上し、テヴァラヌイ文化村のすぐ北にあるRICKSHAWというアジア料理の店でヌードル(18.5NZ$)を食べてから帰ってきました。クック諸島はレストランでの食事も割高に感じます。テヴァラヌイ文化村での民族舞踊のディナーショー(89NZ$)にも興味があったのですが、値段と体力を考えて見合わせた次第です。この日は早めに就寝しました。

3日目、この日は日曜日です。8時に起床し、近くのカフェで朝食(トースト2枚に焼きトマトがたくさん載ったもの、12.5NZ$)をとりました。
チェックアウトは10時までと早いので、10時ちょうどにチェックアウトし、アバルア10時発の時計回りバスに乗って11時過ぎにアバルアに戻ってきました。この日のフライトは1830なので、16時頃まで町中で時間をつぶす予定です。それなのに・・・スーパーやショッピングセンターを含むほぼすべての店が休業しており、ゴーストタウン状態です。一国の首都がこうなることは想定外であり、お土産を買い損ねてしまいました。
教会の隣にある公民館みたいな場所にたくさんの人が集まり、クリスマスソングに合わせて踊る練習をしていましたが、それが終わると解散してしまいました。
そうかと言って、午後になってもゴーストタウン状態に変わりはなく、木陰から海を眺めてぼーっとするか、本を読むくらいしかすることがありません。昼食は一軒だけ開いていた24時間営業のオープンエア(というか大きな屋台)の店で、ローカルフードのワンプレートディッシュ(10NZ$)を注文しましたが、同じ便の人たちは夕方まで何をしているのか謎です。
食後、15時頃まで海を眺めていましたが、さすがにそれも飽きたので早めに空港に移動しました。徒歩で30分の道のりです。
なお余談ですが、クック諸島ではドコモの携帯は使えません。アンテナはバリ3なのに、メールも通話もできませんでした。こんなことは、暴動があった数ヶ月後に中国ウイグル自治区のウルムチに行って以来のことです。

1830のフライトでラルトンガを発ち、(日付変更線を越えて)翌4日目の2100にオークランド着。プライオリティパスでラウンジに入り、シャワーを利用しました。昼間、潮風に吹かれていたので、ここでのシャワーは本当に助かりました。
その後、2350にオークランドを発ち、翌5日日の0630にシンガポール着。
シンガポールと香港でもラウンジを利用し、無事に名古屋まで帰ってきました。

さて「機内で寝る方法」の実験結果ですが、私はルネスタを使用しても筋弛緩作用で寝苦しくなることはありません。今後、私のラインナップに加えても良さそうです。その一方で、なぜかロゼレムを内服した回には腰の力が抜けたようになり、腰痛で寝苦しく感じました。
私はダイアモックスを地上で内服すると、過換気症候群に似た胸苦しさを感じますが、機内ではそれがなくなります。むしろダイアモックスを内服した方が楽に呼吸できると感じました。
睡眠の質の差はあまり感じませんでした。もともとイビキをかきませんし、高所でも睡眠時無呼吸症候群になっていないのかもしれません。
結論として、私は次回からダイアモックス半錠とルネスタ1錠を内服するつもりです。ただしこれは個人差があるので、万人にお勧めするものではありません。
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