マニラ旅行記(12年6月):The 旅行道:So-netブログ
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マニラ旅行記(12年6月) [海外旅行記]

今回は5回目のマニラ旅行です。
前々回(http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2010-10-12
前回(http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2011-10-24
の旅行記を先に読んでいただくと、理解が深まりやすいと思います。
デルタ航空の25000マイルを使って、名古屋マニラ間の往復特典航空券を発券しました。アメリカ系航空会社のマイレージなので燃油サーチャージは不要であり、セントレアの空港税2500円だけ徴収されました。オクトパストラベルでパールマニラホテル(4つ星、朝食付き、3泊で12900円)を予約し、World Airport Transfer.com で往復の送迎(40.3ドル)を予約しました。

出発当日となる21日の朝、デルタ航空からメールが届きました。19:40 名古屋発のフライトが、遅延で21:30 になったとの案内です。同便はデトロイト発、名古屋経由、マニラ行きなので、デトロイト発が遅延した時点で名古屋での遅延も見込んでメールを送ってきたのでしょう。遅延はともかく、おかげで無駄に早く空港に行かずに済みました。
21:30 に名古屋を発ち、翌22日 0:20頃にマニラ着。入国審査と税関を通り過ぎ、エイビスの窓口で送迎車を呼んでもらい、ホテルに着いたのは午前1時過ぎでした。途中、深夜にもかかわらず、10歳に満たない子供たちが信号待ちの車に花輪を売りに来ました。

22日は8時過ぎに起床し、ホテルで朝食を摂ってから9時過ぎに出発。その際ホテルのフロントで両替したところ、1万円が4978Pになりました。1P=2円と思ってください。
古い町並みが残る歴史地区、イントラムロスに徒歩で向かい、サン・オウガスチン教会(100P)に入りました。平日午前中のため入場者はほとんどなく、世界遺産の教会をほぼ独り占めできました。フィリピンでの布教の歴史を反映してか、白人の宣教師が原住民に殺害される現場を描いた宗教画が数多くありました。そしてそれらがフィリピンの高温多湿の環境で傷んでいるのは以前にも書いたとおりです。
その後、国立博物館(無料)へと行きましたが、8割方が工事中で閉鎖されており、数年前に感じた充実感はすっかり失われていました。
そこから徒歩でマニラホテルに移動し、前回行きそびれたシャンパンルームに入りました。きらびやかな内装とシャンデリアの明かりの元、ピアノの生演奏を聴きながら、スープ、パスタ、ビールを頼み、パンとチョコレートがサービスでついて892Pでした。その後タクシー(86P)に乗り、マルコス大統領時代の迎賓館であるココナッツパレスに行きましたが、予約していないと入場できないらしく、二カッとした笑顔で警備員に断られました。
そこから徒歩で文化センターに行き、アニメのラフ画のしょぼい展示(無料)を見た後、メトロポリタン美術館(100P)へと向かいました。しかし入り口付近のメイン展示スペースが工事中で閉鎖されていたため、消化不良感が残りました。
その後、やはり徒歩でハリソンプラザとロビンソンコマーシャルコンプレックスをはしごし、土産物を買ってからホテルに戻りました。
ホテルのプールで泳いでカロリーを消費してから、18時前に再びホテルを出発し、ロビンソンコマーシャルコンプレックスへ。1階にある、前回も訪れたフィリピン料理のビュッフェの店 Cabalen (368P)で、カレカレや豚の丸焼き(レチョン)など50種類ほどのフィリピン料理を堪能しました。ミミガーやゴーヤなど沖縄に近い食材もある一方で、ココナッツミルクを使ったデザートは他の東南アジア諸国と何となく似ています。この日はザンボアンガという民族舞踊のディナーショーの店に行くことも考えたのですが、すでに何度も見ており、もう一度見たいという気持ちが沸いてこなかったのでやめました。
食後にロビンソンコマーシャルコンプレックス内を散策しましたが、液晶テレビのブースがあり、ソニー、シャープ、日立、サムスン、LG、エイサー、フィリップス、DEVANTなど各国のメーカーがしのぎを削っていました。30~60型の液晶テレビに関しては、どこの国でも作れるありふれた工業製品になり、もう日本の優位性は感じられません。そうなると「ユーザーの都合には目もくれず、最高性能の製品を作りました」的な日本企業が「あなたの国で必要十分な機能はこれですね?」を得意とするサムスンに勝つのは難しいでしょう。もはや草刈場でなくなった液晶テレビの大規模生産からは撤退するのが正しい道かもしれませんが、技術立国の日本としては製造技術そのものを失うわけにはいかないというジレンマがあります。
ところで現在、日本では反原発の声を耳にしますが、日本が原爆を作らない平和な国である限り、原発からの撤退は、日本が将来的に原子力関係の技術を失うことを意味します。すでに今年の大学受験でも原子力学科の倍率が落ちるなど予兆は出ており、もしこのまま日本が原発を否定したら、数十年後の日本は原子力がらみの幅広い技術や産業で出遅れるでしょう。原発という核の平和的利用が、「現時点で原爆は持っていないけど、その気になればいつでも作れる日本」を諸外国に印象づける外交上の武器にもなっていますが、それをも失うことになります。私は反原発を叫ぶ人たちの心情も分かるものの、実際にそれをしてしまったら将来的に日本の国益がどれほど失われるかも分かるため、原発には消極的賛成という立場です。
それに現在の世論は、電力会社を叩きすぎのように感じます。相手を叩いて、その人の仕事のアウトプットが上がることはありません。停電率の低さ世界一を誇る電力会社を叩く現状が、WHOも認める世界一の医療を叩いて医療崩壊を招いた時と、だぶって仕方がありません。
話がわき道にそれてしまいましたが、この日はホテルに戻って早めに就寝しました。

翌23日、やはり8時過ぎに起床して、9時にホテルを出発しました。今回のマニラ旅行でしたかったことは前日に済ませてしまったため、この日はマニラの高架鉄道をぐるっと一周することにしました。まずはLine 1でU.N.アベニューからカリエドに移動し、庶民の市場であるキンタ・マーケットへ。蒸し暑い中、果物や生の豚肉が売られており、その一角では母親が2歳くらいの子供を桶に入れて体を洗っており、かなりカオスな雰囲気です。
その後、前々回に追い出されたゴールデンモスクに向かいました。入り口で入ってよいか尋ねたところ、モスクの建物に入らなければOKとのことだったので、モスクの外から中を覗き込む形で、初老の男性が読み上げるコーランを聞いていました。かつてムハンマドがイスラム教を広める際、疑いの目を向ける人たちに「コーランが神の言葉であることを疑うなら、お前たち自身でこれ以上美しい言葉を作ってみよ」という趣旨の反論をして相手を黙らせた逸話もあり、コーランを読み上げる旋律は純粋に美しいと思います。ただ音楽のつもりで聞いていただけなのですが、コーランを読み終わった男性から建物内に招かれ、色々な人に話しかけられ、握手を求められ、英語版のコーランの解説冊子を貰い、入信させられそうな勢いだったので、頃合いを見て脱出しました。イスラム教の文化に興味はあっても、飲酒できなくなるのは嫌なのです。ごめんなさい。
モスクを出たその足で、今度はキアポ教会へと行きました。ここには17世紀に作られたブラック・ナザレ像(十字架を持ったキリスト像)があり、信者たちがその手足を撫でていくため、足の裏と手のひらは黒い塗料がはげおちています。
私自身はアインシュタインの唱える神を信じていますが、それはつまり「この宇宙に存在するあまりに美しい自然法則の向こうに、万物の創造主である神の英知を感じる」というものであり、その唯一絶対神をキリスト教徒のように主と呼ぶか、ムスリムのようにアラーと呼ぶかにはあまり関心がありません。
それはさておき、モスクと教会を見学した後、Line 1 を北上してアバト・サントス駅に行きました。そこから中国人墓地に行こうと思ったのですが、入り口が分からなかったため、一つ北のロメロ・パパ駅まで歩き、高架鉄道の車内から遠景を見渡して済ませました。人が住めそうなくらい大きなお墓が数多く建っていましたが、特段の興味がなければ車窓からの見学で十分かもしれません。Line 1のドロテオ・ホセ駅で降り、今度は Line 2 でレクト駅からクバオ駅まで移動し、駅近くのファストフード店でチキンBBQ、白米、スープのセット(99P)の昼食を摂りました。その後、ジョリビーでストロベリー・サンデーズ(25P)を食べてから、ショッピングモールを通り抜けて Line 3 のクバオ駅に移動し、タフト・アベニュー駅まで乗車。そこから Line 1 のエドサ駅まで歩き、ペドロ・ギル駅まで高架鉄道に乗って、ほぼ1周です。
ペドロ・ギル駅からU.N.アベニュー駅に近いホテルまでは、ロビンソンコマーシャルコンプレックスを通り抜けて徒歩で帰ってきました。時刻は16時すぎです。ホテルの部屋で一服してから、18時前に再びロビンソンコマーシャルコンプレックスへ。前日と同じCabalen でビュッフェの夕食を摂りましたが、前日とは少しメニューが変わっていました。
食後ホテルに戻り、1時間ほどプールで泳いでから、早めに就寝しました。都会の喧騒が聞こえる中、日の落ちたプールをほぼ貸切状態で泳ぐのも乙なものです。

24日の午前3時、手配してあった送迎車でホテルから空港に向かい、チェックイン。6:15 発のフライトで、11時過ぎにセントレアに到着しました。
追記:フィリピン出国時に550Pの空港税が必要になります。
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