海外旅行記:The 旅行道:So-netブログ
SSブログ

ローマ旅行記(17年10月) [海外旅行記]

今回はもともと3日間の日程で中国の合肥に行くつもりで、中国国際航空(CA)のホームページで航空券を購入していました。しかしその後、帰国便の運休が決まり、翌4日目の帰国日程に無理やり変更されてしまったので、無料でキャンセルしました。CAで4日間の日程なら、もっと他に行きたい場所がたくさんあります。4日間あれば、もっと遠くに行けます。そんな感じでスイッチが入ってしまいました。
そうだ、ローマ、行こう。
ということで、CAのホームページで下記航空券を購入しました。19800円の航空券代にサーチャージ、空港税などが上乗せされ、総額53740円です。
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK 1135
DAY1 CA939 PEK 1340 FCO 1855
DAY3 CA940 FCO 1950 PEK 1320+1
DAY4 CA159 PEK 1645 NGO 2045 (NGO、PEK、FCOはそれぞれ名古屋、北京、ローマ)
ホテルはExpediaで、テルミニ駅近くのホテルメトロポリ(2つ星、朝食付き2泊で10508円)を予約しました。

旅行初日、セントレアでローマまでのチェックインを済ませ、プライオリティパスでスターアライアンスのビジネスクラスラウンジに入り、朝食を済ませました。中継地の北京でもCAファークラスラウンジに入りましたが、保安検査の行列で時間をとられたため、滞在できたのは30分弱でした。
ローマ到着後、Shiaffini社のバス(往復8.9ユーロ、以下E)で、テルミニ駅(ローマ中央駅)へ。駅の売店でローマパス48時間(28E)を買い、駅から徒歩数分のところにあるホテルにチェックインしました。
この日、ローマで使ったのは36.9Eです。

2日目、朝7時半にホテルでコンチネンタルブレックファーストをとり、8時過ぎに出発。2つ星ホテルなので朝食の内容は質素ですし、駅前には24時間営業のマックがあるので、朝食なしのホテルにして早朝出発でも良かったかもしれません。そう思いながら、貧乏性なので、ホテルで朝食がついていると食べてしまうのですけどね。
地下鉄に乗ってローマパスの使用を開始し、まずはコロッセオへ。ローマパス48時間は、最初の観光施設が無料で、2件目からは割引になります。一応、ガイドブックやネットでは12Eのコロッセオを最初にするのがセオリーと書かれていたので、それに従いました。ローマ観光は16年ぶりで、前回コロッセオに来た時にはドラクエ4の闘技場の音楽が頭の中で鳴り出したのですが、今回はそれから年月も経ち、その現象は見られませんでした。今回は昼に訪れたきりですが、前回見た夜のライトアップも見事でした。
ローマパスでコロッセオを無料にすると、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘も無料になり、3施設をマイペースで周遊して所要2時間でした。ここからは徒歩で、近くの施設から順にめぐっていく予定です。
カラカラ大浴場(所要30分、ローマパスで8E→4E)を見てから、古代の競技場跡であるチルコ・マッシモを通り、道中の店でピザ2枚(6.1E)のランチをとり、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会へ。ここは真実の口で有名ですが、近くで見るだけなら行列なしで無料、口の中に手を入れるなら2E払って長い行列に並ばないといけません。ここは見るだけにして、真実の口広場、マルケルス劇場(外から見るだけ)を経由し、世界最古の美術館であるカピトリーニ美術館(15E→13E)に入場しました。コロッセオ3施設が12Eなので、こちらに先に来たほうが得だと気づいても後の祭りです。まあ、正規の15Eでも来る価値のある博物館だと思ったので良しとします。ここの裏手からはフォロ・ロマーノを一望でき、そちらも必見です。ここを見終えたのは14時でした。
巨大なタイプライタと呼ばれるウィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂を外から眺め、シエスタ休憩中のジェズ教会とサンタ・マリア・ソプラ・マリアノ教会を素通りし、パンテオン(入場無料)に立ち寄ってから、アンテンプス宮(7E→3.5E)へ。ここはローマ国立博物館のうちの1施設で、他の国立博物館と共通の入場券になっています。ここで料金を払えば、他の3施設も無料で入れます。正直、ここだけならカピトリーニ美術館に相当見劣りすると感じました。ここを見終えると、時刻は16時前です。
サンタンジェロ橋を通って、ローマ皇帝たちの廟として建てられたサンタンジェロ城(14E→7E)へ。チケットを買うのに20分、観光に40分かかりました。昔の城の中を徒歩で上っていき、一番上の展望台からはバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂を一望できます。
その後、サン・ピエトロ大聖堂(入場無料)でも保安検査に30分並び、17時40分に入場しました。以前来たときはその壮麗さに感動したものですが、今回中に入った時の最初の感想は「なんだ、普通の世界遺産クラスの教会じゃないか」でした。あちこちで世界遺産の教会を見て回り、不感症になってしまったようです。よくよく見れば細部まで手の込んだ装飾が施され、どこもかしこも美術品の塊で、かなり凄いことになっているのですが、裏を返せば世界遺産クラスの教会はどこもかしこもとんでもなく凄いということです。2点ほど普通の教会と異なる点を挙げると、入り口の上にパイプオルガンがないことと、礼拝の時に信者たちが座る椅子が置かれていないことです。
ここを出たのは18時20分で、すでに夜のとばりが訪れようとしていました。かなり良い雰囲気の写真を何枚か撮り、地下鉄オッダヴィアーノ駅まで歩く途中にあった店でカルボナーラのパスタとカプチーノ(9E)の夕食をとり、満員の地下鉄に乗ってホテルに帰ってきました。
一応、この日だけでローマパスの元は取れました。実際に使ったのは42.6Eです。

3日目、ホテルで朝食をとり、8時にチェックアウト。この日は10月の最終日曜日です。前日までのサマータイムが終わり、時計を1時間遅くしないといけません。
この時間はまだオープンしていない施設が多いので、営業時間と関係のない観光地からめぐる予定です。地下鉄でスパーニャ駅に行き、スペイン広場の階段に座ってから、トレビの泉に後ろ向きでコインを入れ、バルベリーニ広場の噴水を見てから、9時オープンのカプチン派修道会博物館(ローマパス無効、8.5E)へ。ここでは約4000人の修道僧たちの骨を使って美しく飾られた堂があります。天井からぶら下がる照明の下にある丸いボールは大腿骨頭で、肋骨と脊椎を使って模様を描き出し、「ここでこの骨を使ってくるとは、お主できるな」と唸りたくなる出来栄えです。最初に修道僧の肖像画などの展示がありますが、それを見ても「この人も装飾の一部になったんだろうな」としか思えません。人骨の展示が多い場所と言えば、バンコクのシーウィー博物館や、ウランバートルの戦争博物館などが思い浮かびますが、ここにあるのは天寿を全うした修道僧たちの骨による装飾であり、残虐性のない背徳的な美という点で唯一無二の展示です。
現代人に不足しがちなカルシウムを存分に堪能した後、地下鉄でテルミニ駅に戻り、ディオクレティヌアスの浴場跡へ。ここはローマ黒質博物館の分館の一つであり、前日のアンテンプス宮の入場券で入れます。古代の浴場跡の施設は壮麗ですが、展示品そのものは「ほかの博物館には置けないB級品を並べてみました」という感じです。ここを45分かけてみた後、地下鉄でバチカン博物館へ。通常の入場料は16Eですが、毎月最終日曜日は無料になるのです。そのかわり閉館が14時と早く、激混みになるので、終わり際のほうが空いているのではないかと考え、11時過ぎに到着するように計算していました。しかしその時点でも400メートルほどの長蛇の列で、最初の10分の速度と行列の長さで計算したら、12時半の入場締め切りに間に合わないと思ったのですが、途中から速度がアップし、12時20分になんとか入場することができました。もちろん内部も人でごった返しており、じっくり鑑賞する余裕はありません。人の流れに乗って、8割がたの展示をサラッと見て回り、所要80分でした。出口はサン・ピエトロ大聖堂につながっており、この日も内部を見学できました。日曜日なので、ミサなどで観光客の入場制限があってはいけないと思い、前日のうちに来たのですが、杞憂でした。
この後、地下鉄駅に向かう道中でテイクアウトのピザ2枚(4.8E)を食べ、テルミニ駅そばにあるマッシモ宮(国立博物館の分館の一つ、他の分館と入場券共通)へ。こちらはフラスコ画、コイン、彫像など階ごとに展示内容が分かれており、今回訪れた3館のなかでは一番見ごたえがありました。私のペースで所要60分です。
少し時間が余ったので、近くにあったサンタ・マリア・マッジョーレ教会を見学し、ホテルで預けてあった荷物を引き払い、16時40分発の空港行きバスに乗りました。所要40分で、フライトの2時間半前に空港に到着し、それから30分でチェックイン、保安検査、出国審査をすべて済ませたのですが、プライオリティパスで使えるラウンジが空港内トレインに乗った先にある離れ小島にあり、40分しか利用できませんでした。シャワーを使い、軽く飲食してからラウンジを出て、空港内トレインで本館に戻り、再び保安検査を受け、ラウンジのために結構大変な思いをしました。これでは本末転倒です。
ローマから北京までの機内は日本時間を意識して、できるだけ寝て過ごしました。
この日使ったのは13.3Eです。

4日目の午後、北京に到着し、CAファーストクラスラウンジに立ち寄ってから、名古屋に帰ってきました。

(追記)
今回の旅費をまとめてみました。
事前払いの航空券とホテルが64248円、現地で使ったのが92.8Eです。これを10月31日のセンレアでの円→ユーロへの両替レート(1E=135.75円)で計算すると、64248円+12598円=76846円になりました。一方、今回の搭乗でANAのマイレージに6218マイル貯まりました。
旅行中は意識していなかったのですが、実はローマ旅行の最安値を更新したのではないかと思っています。
航空券、ホテル、現地での交通費、入場料、食費すべて込みで77000円以下でローマに行ったことがあるという方、おられましたらコメントをください。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

バンコク旅行記(17年7月) [海外旅行記]

今年1月、中国国際航空(CA)のホームページで下記航空券を購入しました。チケット代15000円に各種料金が上乗せされ、総額30120円です。
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK 1135
DAY1 CA959 PEK 1405 BKK 1835
DAY3 CA980 BKK 0100 PEK 0620
DAY3 CA159 PEK 1700 NGO 2100(NGO、PEK、BKKは名古屋、北京、バンコク)
またExpedia で NARAI HOTEL(3つ星、1泊4145円)を予約しました。
今回は「3万円のチケットでちょっとバンコクまで行ってきます」というノリで、現地での予定は決めていません。行きなれた街ですし、マイナーな観光地を適当に見て回る予定です。

旅行初日、セントレアでバンコクまでのチェックインを済ませ、プライオリティパスでスターアライアンスラウンジに入り、朝食をとりました。最近のスターアライアンスラウンジは何種類かバリエーションのある料理を日替わりで提供しているようで、毎回メニューが違っています。
北京に到着するとかなりの曇り空でしたが、見晴らしは悪くないので、PM2.5によるものではなさそうです。ここでもCAファーストクラスラウンジに入りました。国内線のラウンジはいつも激混みですが、国際線は空いていてゆったりできるので好きです。
バンコク到着後、空港内(1万円=2760バーツ、以下B)ではなく、鉄道駅の近く(同2980B)で両替しました。ちょっと歩くだけで、かなりレートが違います。エアポート・レイル(45B)と高架鉄道(31B)を乗り継いでチョンノンシー駅まで移動し、そこから徒歩10分弱でホテルに到着。チェックイン後、間違えて朝食なしの宿泊プランを予約していたことに気づき、少し凹みましたが、気を取り直して近くの屋台街に出かけました。熱気とカオスにあふれた雰囲気の中、50Bのパッタイを食べるだけで少し幸せになれるのですから、安いものです。

2日目、7時(日本時間9時)まで寝坊し、前日の屋台街に朝食を求めて出かけました。ホテルの朝食会場はお洒落な場所だったのですが、それでも「朝食なしプランの宿泊客ですが、300B払うのでやっぱり食べさせてください」と言うより、「いつもホテルの朝食ばかりだから、たまには屋台の朝食に挑戦してみよう」と考えたほうが、気分が明るくなれる気がしたのです。味付けご飯に卵焼きが乗った弁当(25B)とグリーンカレー(25B)を購入し、部屋でローカルテレビを見ながら朝食。たまにはこういうのも悪くありません。本当は屋台街で食べたかったのですが、朝食の時間帯はテイクアウトの品ばかりでした。
食後、ホテルのプールでひと泳ぎして。10時にチェックアウト。フロントで荷物を預かってもらい、高架鉄道でナショナルスタジアム駅に向かいました(28B)。ここから少し歩いたところにタイのシルク王ジム・トンプソンの家(150B)があります。11:05からの日本語ガイドツアーに参加し、見て回りました。私もジム・トンプソンの商品は好きで、私が気に入るネクタイの柄は、かなりの確率でハンティング・ワールドか、サルバトーレ・フェラガモか、トラサルディか、ジム・トンプソンのどれかです。しかしその一方で、ジム・トンプソンの最大の功績は、タイシルクというアジアンな商品に自分の名前(欧米のブランド名)を与えたことではないかとも密かに思っています。
余談ですが、インナーの棚のクロスは我が家とほぼ同じで、ジム・トンプソンと私はデザインの好みが似ていたのかもしれません。我が家はその後、北欧好きの妻やリビングで寝泊りする長男の影響を受けてカオス化しましたが、当初のコンセプトではアジアンリゾートを目指しました。
ジム・トンプソンの家を見終わり、ナショナルスタジアム駅に戻ってくると、時刻は正午を回っていました。脱水状態のすきっ腹にコンビニで買ったシンハビール(39B)を流しこみ、近くのショッピングセンターにあるフードコートで豚肉入りフライ麺(60B)とトムヤムクン(90B)を注文しました。
食後の散歩を兼ねて、ショッピングセンターを見て回りながら隣のサイアム駅まで歩き、そこから高架鉄道でパヤタイ駅に向かい(25B)、駅から徒歩数分のところにあるスアン・パッカード宮殿(100B)に入場しました。ここはその名の通りかつて宮殿として建てられた建物で、現在は王族のコレクションを展示した博物館になっています。それなりに見ごたえがありますが、王宮そばにある国立博物館の下位互換と言えなくもありません。
そこから高架鉄道でアソーク駅に向かい(34B)、近くにあるカムティエン夫人の家(100B)に入場しました。ここではタイ北方の家屋があり、その内部で彼らの暮らしぶりが紹介されています。個人的には、ここもサイアム・ニラミットの下位互換と感じました
その後、アソーク駅隣のショッピングセンターを散策してから、高架鉄道でチョンノンシー駅に戻り(37B)、近くのマッサージ店でフットマッサージをしてもらいました(1時間250B+チップ)。足裏には多くのツボがあり、どこか内臓が悪いと、その部分に対応するツボを押された際に痛みが走るそうです。しかし特に痛い部分はなかったので、健康状態にはさほど問題がないのかもしれません。
そこから前日と同じ屋台街に向かい、タイ風チャーハン(50B)を食べてから、ホテルで荷物を引き払い、高架鉄道(31B)とエアポート・レイル(45B)を乗り継いでスワンナプーム国際空港に到着しました。
フライト3時間前からチェックインが始まり、私は出国審査後にプライオリティパスでコンコースGのラウンジに入り、シャワーを利用しました。

3日目、0100のフライトに搭乗し、機内ではほぼ寝て過ごしました。
北京到着後、CAファーストクラスラウンジに直行し、夕方までここで時間を過ごしました。最近は北京経由の旅行が多かったため、半日市内観光をすることも多く、新たに行ってみたい場所がなかったのです。
セントレアには、ほぼ定刻通り帰ってきました。

なお今後の予定ですが、8月は宮崎、9月は札幌・旭川、10月はローマ、11月はホーチミン、12月は武漢、1月は奄美大島と松山、2月は釜山へのチケットを手配済みです。
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

バルト三国旅行記(17年6月) [海外旅行記]

旧ソビエトで、現在はEU加盟国であるバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)に行ってきました。いずれも初めて訪れた国なので、私の渡航歴はこれで一気に増えて59か国です。
燃油サーチャージが復活する直前の今年1月、楽天トラベルで下記航空券を購入しました。
DAY1 AY80 NGO 1030 HEL 1440
DAY1 AY113 HEL 1625 TLL 1700
DAY6 BA6062 VNO 1145 HEL 1325
DAY6 BA6093 HEL 1715 NGO 0850+1
AY、BA、NGO、HEL、TLL、VNOはフィンエアー、ブリティッシュエアー、名古屋、ヘルシンキ、タリン、ヴィリニュスの略です。往復ともフィンエアーによる運行ですが、帰りはなぜか(形式上)ブリティッシュエアーの共同運航便のほうが安かったので、こうなりました。航空券77000円に空港税などが上乗せされ、総額90540円です。
ホテルはExpedia.co.jp でOlevi residence(エストニアの首都タリン、3つ星、朝食付き1泊で5960円)、Formus Hotel(ラトビアの首都リーガ、3つ星、朝食付き2泊で13014円)、Hotel Conti(リトアニアの首都ヴィリニュス、4つ星、朝食付き2泊で11980円)を予約しました。
またLUX Express のホームページで下記のバスを予約しました。
DAY2 タリン 1830 リーガ2255(16ユーロ、以下E)
DAY4 リーガ0900 シャウレイ 1125(12E)
リトアニア北部の町シャウレイには十字架の丘と呼ばれる有名な観光名所があり、DAY 4 にリーガからシャウレイ経由でヴィリニュスまで移動する予定です。リーガからシャウレイへは小型バスしか移動手段がなく、当日の申し込みではほぼ満席になっているため、あらかじめ申し込みました。一方シャウレイからヴィリニュスまではバスと電車があります。
バス https://www.autobusubilietai.lt/index.php?lang=0&
電車 https://www.traukiniobilietas.lt/portal/en
電車のほうが所要時間も短くて料金も安いのですが、クレジットカードでの支払いができないのでネット購入できません。しかし夕方以降に合計3便、計12車両の運行があり、当日の直前でもすべてが満席になることは皆無であったため、現地で電車の切符を購入することにしました。
以上、航空券とホテル5泊、タリンからリーガ経由でシャウレイまでのバスで合計121494円と28Eです。

ここで、今回の旅程を旅行会社風にまとめてみます。
1日目 名古屋からヘルシンキ乗り継ぎでエストニアの首都タリンへ。タリン泊。
2日目 タリン市内観光。18時半のバスでラトビアの首都リーガへ移動。リーガ泊。
3日目 リーガ市内観光。リーガ泊。
4日目 リーガからバスでリトアニアのシャウレイへ。十字架の丘を観光し、夕方の鉄道で首都ヴィリニュスへ。ヴィリニュス泊。
5日目 ヴィリニュス市内観光。ヴィリニュス泊。
6日目 ヴィリニュスからヘルシンキ乗り継ぎで名古屋へ。機内泊。
7日目 朝、名古屋に到着。お疲れさまでした。


旅行初日、手持ちのユーロが少なかったのでセントレアで両替しました。一般的に両替レートはマイナー通貨国のほうが良いので、円よりメジャーなドルとユーロは日本で、それ以外は現地で両替するのが原則です。チェックインと出国審査を済ませ、プライオリティパスでラウンジに入り、朝食をとりました。
およそ10時間のフライトを終え、ヘルシンキで入国審査。ここで「ビザ不要」の列があるのを見落とし、”ALL PASSPORT“の列に並んでしまったため、中国人に交じって長時間並び、審査の際にも根掘り葉掘り聞かれ、かなり時間をつぶしてしまいました。ただしフィンランドとバルト三国はシェンゲン条約加盟国なので、最初に入国審査を済ませてしまえば、それ以降は自由に移動できます。
ヘルシンキからタリンまでのフライトは小型のプロペラ機で、雲の上まで上がったと思ったらすぐ降下をはじめ、所要30分ほどで到着しました。空港の両替所で24時間有効のタリンカード(25E)を購入。これさえあれば、タリン周辺の公共交通機関が乗り放題で、主な観光地にも無料で入場できます。
1730に空港を出るバスに乗り、夕方の渋滞に巻き込まれ、30分かけて旧市街に到着しました。その足で19時までオープンしているはずのヘレマン塔に向かったのですが、どうしても入り口を見つけることができません。あきらめてホテルに向かい、チェックインすると、部屋はフロントから階段を下りた地下にあると言われました。ドーム屋根の古い地下室を改装した趣のある部屋です。ほとんど光が差し込まないのは残念ですが、立地と雰囲気が良くてリーズナブルなので仕方ないでしょう。
部屋に荷物を置いて再び散策に出かけました。旧市街の中心地であるラエコヤ広場に行くと、オープンテラスのしゃれた店が並んでいます。メインディッシュの値段は12E以上ですが、それを素通りして、地球の歩き方2017に載っていたコンプレッサーという店に向かいました。ここは伝説的なパンケーキの店だそうで、デザート系から料理系まで様々なパンケーキが4~5Eで用意されています。私はチキンフィレのパンケーキ、クリームチーズ添え(5E)とマッシュルームのスープ(3.2E)を頼みました。かなりボリュームがあり、胃袋的にはどちらか一品でも十分でした。
食後、腹ごなしのため、小高い丘の上にあるトームペアに向かいました。ここはお城や大聖堂があるハイソな一角です。その一番北にある展望台に行くと、旧市街の街並みを一望できました。色とりどりの可愛らしい屋根がひしめき、おとぎ話に出てきそうな景色です。
その後も翌日の下見としてレストランや博物館の場所を確認して回り、スーパーでミネラルウォーターを買ってからホテルに帰ってきました。
この日はタリンカードと夕食で33.2E使いました。

2日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎにチェックアウトして、荷物を預かってもらいました。この日はタリンカードを使い倒す予定です。
前日も訪れたトームペアに向かい、8時オープンのアレクサンドルネフスキー聖堂(無料)、9時オープンの大聖堂(通常5Eがタリンカードで無料)に入りました。大聖堂には塔があり、上に登ればタリンの街並みを一望できます。
その後、ラエコヤ広場に開設された青空市場をのぞいて時間をつぶし、10時オープンの聖ニコラス教会(通常6Eが無料)へ。この時間から多くの観光地がオープンします。
1020旧市庁舎(通常5Eが無料)。昔の豪華な家屋の内装を見ることができます。
1050エストニア歴史博物館(通常6Eが無料)。その名のとおりです。
1115ロシア博物館(通常3Eが無料)。その名のとおりです。
1140カルヤケルデルで昼食(4.3E)。地球の歩き方に載っている激安ランチの店で、ランチセットは1種類しかありません。エストニア語のメニューが読めなくても、「ランチメニュー」と言えば店の人が英語で教えてくれます。この日のメニューは肉の入った濃厚なトマトスープ、パン、ミートローフのフライドポテトと温野菜添えでした。やはりかなりのボリュームです。
1220占領博物館(通常6Eが無料)。ソ連統治時代の品などが展示してあります。
1250キークインデキョク(通常5Eが無料)。塔の内部が博物館になっており、中世の展示が目立ちます。拷問道具もありました。
1320エストニア飲み物文化博物館(通常10Eが無料)。入り口でリンゴのスパークリングワインを試飲し、昔のバーなどのセットを2~3個見て終わり。商売熱心で自社ワインを勧めてきます。
1340タリン市博物館(通常4Eが無料)。その名のとおりです。
1415太っちょマルガレータ海洋博物館(通常6Eが無料)。太っちょな塔の内部が海洋博物館になっています。
1500聖オレフ教会(通常3Eが無料)。ここの塔に上ればタリンの街を一望できますが、階段オンリーで息切れします。
1540自然史博物館(通常5Eが無料)。エストニアにいる動物のはく製や魚の模型があります。
1610健康博物館(通常8Eが無料)。人体に関する博物館で、解剖標本もあります。ここを見終わると、バスが出発する2時間前でした。結局ここまでで25Eのタリンカードを74E相当利用しました。別に急いだつもりはなく、マイペースで時間の許す限り観光した結果です。
ホテルに戻って荷物を引き払い、前日のバス停まで歩きましたが、乗ろうとした路線の乗り場が分かりません。結局そのままバスターミナルまで歩いてしまいました。
1730バスターミナル着。売店で買ったチキンサンド(3.2E)とバナナ(0.6E)を待合室で食べ、1830発のバスに乗りました。トイレ、無料ドリンクサービス、無線LAN、プライベートテレビ、コンセントがあり、とても快適です。
2240予定より早くリーガのバスターミナルにつき、道向かいにあるホテルにチェックインしました。
この日は昼食と夕食で8.1E使いました。

3日目、前日の夜が遅かったので、少し朝寝坊。ホテルで朝食をとり、0850に出発しました。まずは道向かいにある中央市場へ。旧社会主義国らしく素っ気ない建物の中に、色とりどりの商品とそれを求める客がひしめきあい、活気にあふれていました。値段もイチゴ1Kgが2.5E、ブルーベリー1Kgが3E、チーズ1Kgが5~6E、菓子パンが1個0.3E以下といった具合で、どれも日本の物価の数分の一です。市場の雰囲気を楽しんだ後、リーガ駅に向かい、市場とは打って変わった真新しいスマートな建物内を散策しました。
その後、旧市街を抜けてダウガヴァ川のほとりへ。対岸には真新しいビルも散見しますが、基本的に緑が豊かです。次にリーガ城(大統領官邸、入場不可)、聖母受難教会(入場無料)、聖ヤコブ教会(入場無料)を見て回りました。マイナーな教会は厳かな雰囲気を独り占めできるので、割と気に入っています。
それからスウェーデン門、城壁を経て、ラトビア軍事博物館(入場無料)へ。軍人の写真や兵器の実物が山ほどあり、中には痛々しい展示も混じっています。ラトビアとしては、無料でも良いので多くの人に来て欲しいのでしょう。
次にリーガ大聖堂横のドゥアマ広場に行くと、青空市場が軒を連ねていました。可愛くデコレーションされたお菓子を売る店が多かったので、0.5Eで小さなものを一つ買ってみました。クッキーの生地に乾燥状態のクリームが乗っていて、しっとりと甘くて美味です。また広場の一角では小学生くらいの子供たちが伝統的な衣装に身を包んで踊りを披露していました。軽快な音楽に合わせて飛びはねるダンスはエネルギッシュで、無料で見られてラッキーでした。
その後、リーガ大聖堂に向かうと、普段3Eの入場料が10Eになっていました。時刻は正午前で、正午からパイプオルガンの演奏が始まるそうです。地球の歩き方にも「これを聞かなければ、リーガに来たことにならない」と書かれていたので、たまたま丁度よいタイミングで来たようです。重厚なパイプオルガンの音色を聞いていると交感神経が弛緩し、リラックスして25分間の演奏を楽しめました。
これを聞き終えてから、地球の歩き方に載っていたマルナー・ビテという店に入りました。洒落た内装の店で、7Eの日替わりランチを頼むと、豆がたくさん入った歯ごたえの良いサラダ、パン、鶏肉と色とりどりの野菜を紙に包んで煮込んだものが出てきました。味もボリュームもばっちりで、これを西欧諸国で頼めば20Eは取られそうです。
食後、聖ヨハネ教会(寄付1E)と聖ペテロ教会(9E)を見て回りました。後者には高さ123mの塔があり、高さ72mの展望台までエレベーターで昇れます。高層ビルのない旧市街を一望でき、かなり遠くまで見通せました。
それからブラックヘッドの会館、市庁舎、国立オペラ座、自由記念塔、ラトビア大学(いずれも外から見るだけ)に立ち寄り、ラトビア歴史博物館(3E)に到着したのは1530でした。普段は17時までオープンしていますが、この日は翌日が休日のため16時に閉まるそうです。前日、タリンの博物館をどれも20~30分で見て回ったので、何とかなると思ったのですが、想像以上に展示内容が多く、最後は時間が足りなくなりました。時間の制約がなければ、私がマイペースで見て40分くらいです。
次にパウルス・ストゥラディンシュ医療歴史博物館(2.13E)へ。ここは医療に関する世界的にも大きな博物館とのことですが、個人的には前日訪れたタリンの健康博物館のほうが見ごたえがありました。20分くらいでサラッと見終わり、近くにあるユーゲンシュティール(新芸術)建築が立ち並ぶ通りへ。一言でいえば、人や動物の彫像で飾り立てた、少し奇抜で派手な建物です。何も知らなければ「この建物、かなり装飾に凝っているなー」と思って終わりですが、逆にこちらに見慣れると通常の建物が殺風景に思えてきます。
これを見終えると時刻は17時。そこからバスターミナルまで歩き、2階にあるカフェテリア形式の店でオイルサーディン(1.1E)、魚、ニンジン、ポテトの山盛りサラダ(2E)、チキンハンバーグ(1.9E)、シナモンの効いたパン(0.6E)を食べ(計5.6E)、ホテルに帰ってきました。
この日は入場料と昼食、夕食で37.73E使いました。

4日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎにチェックアウト。前日にも立ち寄った中央市場を少し散策してから、9時発のバスに乗りました。幸い(?)運転の荒いドライバーで、定刻より早い1110にシャウレイ着。1130~1230に昼休憩があるというバスターミナルの荷物預り所に荷物を預かってもらうことができました(0.6E)。トイレ(0.2E)を済ませ、インフォメーションでドマンタイ行きバスの時刻表をもらいました。2017年6月現在、下記のとおりです。
往路シャウレイ発 0725D 0825D 1025 1100 1215 1310 1415 1540 1730 2030
復路ドマンタイ発 0733D 0850 0932D 1043 1212 1303 1403 1502 1727 1903 (Dは日曜運休)
1215発のバスに乗ることにして、次に切符を買うため駅に向かいました。
1725シャウレイ発、2003ヴィリニュス着、2等席で(9.7E)です。本当は3Eほど高くても一等席が良かったのですが、朝の時点でネットから確認すると売り切れでした。ともあれ、これでヴィリニュスまでの足を確保できたので一安心です。
バスの発車まであと30分ほどしかなかったので、駅隣にあるフライ専門の弁当屋で3.5Eの弁当を買いました。巨大なキュウリのピクルス2本、豆のピクルス、ケバブ系の肉の細切れ、そしてフライドポテトがLサイズで3人前くらい入っていました。これを途中まで食べてからバスターミナルに戻り、1215発のバスに乗車(0.8E)。所要20分ほどで、草原のど真ん中にあるドマンタイのバス停に着きました。そこからさらに20分ほど歩くと、十字架の丘が見えてきます。ここにはエストニアの人口よりもたくさんの十字架があるそうですが、現地を見てその理由がわかりました。手前の売店で1~2Eの小さな十字架が売られており、観光客が思い思いに追加していくのです。おかげで場所によっては十字架のゴミ捨て場のようになっており、5分で十字架は見飽きます。しかしそれは観光客が行き来する中央の道だけであって、少し脇に回ればそういう軽率な十字架はなくなり、地元の人たちの思いがこもった十字架ばかりになります。十字架の丘を抜けた先には、祭壇がガラス張りになっていて十字架の丘を望める教会もありました。この近辺で1時間あまり過ごしてからドマンタイのバス停に戻り、1503のバス(0.84E)でシャウレイのバスターミナルに戻ってきました。
バスターミナル横のショッピングセンターで時間をつぶし、出発1時間前にスーパーの総菜コーナーで、ニシンとオニオンのマリネ288g(1.44E)、オリーブ、トマト、パプリカ、キュウリ、カッテージチーズが入った色とりどりのサラダ260g(1.48E)を買ってから、預けていた荷物を受け取り、駅に向かいました。
電車はこの駅が始発のようで、出発15分前から乗車できました。二等席には向かい合わせの4人ボックスと6人ボックスがありますが、基本的に1つのボックスに1組の客が座っていて、私は6人ボックスを独り占めできました。インターネットで見ていた以上に空席が目立つので、これなら当日に切符を購入しても満席で乗車を拒否される可能性は限りなくゼロでしょう(保証はできません)。
バルト三国はそれぞれ人口300万人以下の小国なので、都市と都市の間にはほとんど手つかずの草原が広がっています。「こんな豊かな自然の中で暮らせたら」と憧れる反面、実際に住んだら、寒くて、物流やインフラが不自由で、冬の間はほぼ一日中真っ暗で、きっと3日で日本が恋しくなることも分かっています。実はモンゴルでパオ(テント)を訪れた際、最初の10分間は感動したのですが、20分後には「なぜお金を払って、こんな寒くて何もない場所にいるのだろう? これなら自分の部屋でネットをしていたほうが幸せなのに」と思ったものです。
電車は定刻通りヴィリニュスに着きました。タリンやリーガはメルヘンチックなおとぎの国でしたが、ヴィリニュスは陰鬱さの残る旧ソ連国家という印象です。ホテルも「ちょっと立派な昭和40年代の建物」的な、中途半端な古さを感じさせました。
この日は荷物預け入れとドマンタイへのバス往復、ヴィリニュスへの切符、昼食と夕食で18.36E使いました。

5日目、ホテルで朝食をとり8時前に出発。最初にホテルからほど近いハレス市場に行きました。ここはリーガの中央市場を小さくしたような場所で、天井の高い殺風景な建物内にさまざまな店が立ち並んでいます。
そこから旧市街に至る門の中で唯一現存する「夜明けの門」へ。ここをくぐると、陰鬱な旧ソ連国家から一変してメルヘンチックな街並みになります。旧市街の雰囲気はタリンやリーガに割と似ていました。門の上にはオープンエアーの聖テレサ教会(入場無料)があり、ちょうど司祭たちが祈りを捧げていました。
そこから旧市街に向けて北上すると、ロシア正教の聖霊教会(入場無料)があります。ロシア正教では信徒たちがひざまずき、ひれ伏すようにして祈りを捧げるため、普通の教会と違って椅子がありません。ここでも司祭たちが祈りを捧げ、聖歌が流れていました。
そこからヴィリニュス駅に向かい、翌日の空港行き電車の時刻表をもらってから、2番トロリーバスに乗って聖ペテロ&パウロ教会(要寄付)へ。バスの運転手に1Eを払って切符を購入し、それに時刻を刻印する必要があります。なお最寄りのバス停は、教会手前にあるロータリーの少し手前です。教会内は無数の白亜の彫像に彩られた壮麗なもので、ヴィリニュスに来たら必見です。
ここから4番トロリーバス(1E)に乗って、KGB博物館に向かいました。ソ連秘密警察のKGBが拷問や処刑に使った建物ですが、この日は祝日で、あいにくの臨時休業です。あきらめて徒歩で大聖堂(入場無料)に向かいました。ここも豪奢な内装で、ヴィリニュスに来たら外せません。
そこからリトアニア国立博物館(2E)、考古学資料展示館(2E)を回りました。この2か所に行けば、昔のリトアニアの人々の暮らしぶりが分かります。
次に丘の上にあるケディミナス塔(丘の上の城博物館、5E)に向かい、その頂上にある展望台からヴィリニュスの街並みを一望しました。博物館を名乗っていますが、塔内部に目ぼしい展示はなく、5Eは丘の上の展望台に上るための値段です。足元に王宮を望み、その向こうには旧市街が広がり、反対側にある川の向こうには現代的な高層ビルが立ち並ぶ一角もあります。
その後、王宮に向かいましたが、ここの博物館も残念ながら祝日で休業でした。時刻は14時前です。地球の歩き方に載っていた、ヴィリニュス大学の東隣にあるフォルト・ドゥヴァーラスというエストニア料理店に入りました。ここには昔の地下室をそのまま流用した地下席があり、1階席よりも趣があります。リトアニアの郷土料理でツェペリナイという芋を柔らかく煮込んだ団子に肉を詰めたもの(4.55E)、芋とトマトのスープ(2.55E)を頼み、サービスで黒いライ麦パンがついて、7.1Eでかなりのボリュームがありました。
食後、ヴィリニュス大学と学内にある聖ヨハネ教会(1.5E)に入場。ヴィリニュス大学という名前から、日本でいう東大のような位置づけかと思ったのですが、人口300万弱のリトアニアで学生数は2万人以上とのこと。どう考えても東大クラスの学生ばかりを集めることは困難です。教会はそこそこ豪奢で、言語学部2階のホールにあるフレスコ画は美しいのですが、よく見るとユニークなものでした。ただし祝日なので19世紀の古書室には入れませんでした。写真で見る限り、スターウォーズの撮影に使われたアイルランドのトニリティー・カレッジのロングルームと少し雰囲気が似ている気がしたのですが……。
その後、後期ゴシック様式のアンナ教会(入場無料)、赤レンガのベルナルディン教会(入場無料)に立ち寄ってから、「ヴィリニュスのモンマルトル」と呼ばれるウジュピスに向かいました。ここはヴィリニャ川のほとりにあり、独立宣言をおこなった芸術共和国で、独自の憲法も制定されています。実際に行ってみると何の変哲もない通りがあるだけですが、その一角に多くの言語で憲法が表示されていました(英語や中国語はありますが、日本語はありません)。すべての人はヴィリニャ川のそばで生きる権利があり、ヴィリニャ川はすべての人のそばを流れる権利がある。すべての人は幸福である権利がある。すべての人は不幸である権利がある。すべての犬は犬である権利がある。といった具合で、芸術家たちの遊び心にあふれた憲法です。
そこから聖カジミエル教会(入場無料)、旧市庁舎(外から見ただけ)に立ち寄り、17時過ぎにホテルに帰ってきました。これ以降食事はとらず、早めに寝て体内時計を日本時間に戻すようにしました。
この日はトロリーバスと入場料、昼過ぎの食事で19.6E使いました。

6日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎにチェックアウト。駅まで歩き、空港行きの切符(0.7E)を買ってから0845発の電車に乗りました。8分で空港に到着し、1時間弱待ったところでチェックインが開始になりました。ホテルの部屋にいても時間が気になるだけで特にすることがなかったので、つい早めに空港に来てしまったのですが、これなら1時間後の電車までホテルで待機していたほうが良かったかもしれません。
ともあれ、早めに保安検査を済ませてプライオリティパスでラウンジに入ることができました。また乗り継ぎ先のヘルシンキでもラウンジに立ち寄り、定刻通り名古屋行きのフライトに搭乗しました。
この日使ったのは電車代0.7Eだけです。

7日目の朝、セントレアに無事帰ってきました

以上、今回の旅費は121494円+145.69Eです。これを出発当日の日本での両替レート(1E=128.26円)で計算すると、140180円になりました。この料金には移動、宿泊、入場料、食事代が含まれますが、現地でのトイレ代、ミネラルウォーター、アルコール類、お菓子、お土産代は別途です。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

石家庄旅行記(17年5月) [海外旅行記]

中国河北省の省都、石家庄に行ってきました。中国に31ある省、直轄市、自治区のうち、これで27か所目です。
今年1月、中国国際航空(CA)のホームページで下記航空券を購入しました。チケット代8000円に空港税などが加算され、総額13020円です。
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK 1135
DAY3 CA159 PEK 1700 NGO 2100 (NGO、PEKは名古屋、北京)
またCtrip のホームページで下記ホテルと高速鉄道を予約しました。
Hoton Hotel(河北博物院そば、準4つ星、2泊朝食付きで438元)
DAY1 G573 北京西 1618 石家庄 1739 (128.5元+手数料35元)
DAY3 G606 石家庄 0935 北京西 1054 (同上)

旅行初日、セントレアで出国審査を済ませ、プライオリティパスでラウンジに入り、朝食をとりました。
北京には定刻よりも早く着き、手持ちの元が少なくなっていたので空港で両替をしました。ちなみに北京首都空港の両替所はレートが悪い代わりに手数料なし、上海浦東空港の両替所はレートが良い代わりに1回数十元の手数料を取られます。
出発まで微妙に時間があったので、機場快速(25元)と地下鉄(3元)を乗り継いで、北京随一の繁華街、王府井へ。久しぶりの街並みを散策してから天安門広場に向かうと、そこには保安検査の長い行列ができています。天安門広場には過去に何度か来たことがあり、どうしても再訪したかったわけではないので、断念して天安門東駅から地下鉄(4元)で北京西駅に向かいました。
駅の切符売り場に行くと、そこでも長い行列ができています。予約した切符を受け取るために仕方なく並ぶと、その列が途中で窓口を閉められたり、別の列に並びなおすとそこの係員が中座してどこかに行ったりと、日本ではありえない散々な目にあって、何とか切符を受け取りました。手数料5元を払って帰りの切符も一緒に受け取ったのですが、もう一度この苦労をしないで済むなら値千金です。結局ここで50分ほどロスしました。
切符を手に出発フロアに行くと、そこでも多くの人がひしめきあっています。私は少し早い夕食として、構内にある中華風ファストフードの店で牛肉と野菜の炒め物をご飯に乗せたものとホット豆乳のセット(25元)を平らげ、牛肉とマトンのミートパイ(各8元)を買ってから電車に乗りました。列車番号がGから始まる時速300キロの和諧号です。
石家庄到着後、駅のバス乗り場を見ていると博物院を経由する42番バス(1元)を見つけました。以前、長春の駅前からタクシーに乗ったところ、メーターが界王拳をマスターしていて数倍速で跳ね上がったことがあったので、どうも駅前のタクシーは苦手です。博物院近くの停留所から1キロほど歩きましたが、何とかホテルに到着し、チェックインしました。
ちなみに石家庄は人口1000万人の大都市です。夜になって外に出てみると、ネオンと高層ビルに彩られた中国の大都会の夜景が広がっていました。これでなぜ地下鉄がないのか不思議ですが、バスだけで移動するのはかなり大変だと分かりました。

2日目、ホテルで朝食をとり、8時半に出発しました。この日は石家庄の北15キロのところにある古都正定(旧名常州)に行き、隆興寺(50元)、天寧寺(15元)、臨済寺(入場無料)、広恵寺(15元)、開元寺(20元)、県文廟(15元)をハシゴする予定です。バスでのアクセスは大変なので、流しのタクシーに乗りました。「正定寺廟群 隆興寺」と書いた紙を見せ、所要30分で37元です。反日デモが盛んな頃は、日本人だとばれないように漢字を初めて書いたような筆跡で韓国人に成りすましたりしましたが、THAADでもめている現在は、韓国人に間違われるほうが危険なので普通に書きました。行先として隆興寺を選んだ理由は、一番大きくて知名度が高いのと、今回訪れる寺院の中で一番奥にあるため、そこから歩いて戻りながら観光すれば時間のロスが少ないからです。
隆興寺では門を守る四天王、モンゴル人のような顔立ちの大仏、巨大な千手観音像などが広い敷地内に点在しており、奥には中華風の庭園もありました。観光客の数も多く、メジャーな観光地のようです。
天寧寺には高さ41m、臨済寺には30.7m、広恵寺31.5mの塔だけがあり、開元寺には39.5mの仏塔と高さ14mの鐘楼がありました。県文廟は中国各地に点在する孔子を祀る場所であり、奥には孔子像の置かれた建物がありました。これらの場所には観光客の姿もほとんどなく、内容と位置関係から言っても、天寧寺と開元寺だけ押さえておけば十分な気がします。
それらを見て回る道中、それなりにきれいで客も入っている清真(イスラム)料理の店を見つけ、牛肉面(牛肉麵、10元)を食べました。清真料理の麺のスープは独特な風味がありつつもあっさりしており、個人的には気に入っています。
県文廟を見終わったところでタクシーを拾い、前日ホテルにチェックインした時にもらっておいた名刺大のカードを見せてホテルに帰ってきました(35元)。時刻は13時半です。
少しホテルで休憩してから再び出かけて歩いていると、大学病院(河北医科大学附属人民医院)を見つけました。立ち寄ってみると、天井の高いエントランスホールに中国系航空会社のCAのような制服を着た案内嬢がいて、壁には本日診察している医師の写真が掲示されていました。少し斜めになって腕を組んでいる人もいて、白衣を着ていなければまるでラーメン屋の店主です。頑固一徹、腕に自信ありとでも言いたいのでしょうか?
なお余談ですが、私自身はこういう場所に写真を掲示されるのが苦手です。顔が割れるのを避け、数日の休みで世界各国に出かけ、場合によっては国籍を偽り、ヒット&アウェイで観光という情報収集ミッションをこなしてくるのですから、割と忍者や特殊部隊のような仕事に向いているのかもしれません。
大学病院を見学後、河北省博物院(要パスポート、入場無料)に入りました。中国各地の博物館を見てきた私にとって目を見張るほどの展示はありませんが、展示品の数は膨大で、見て回るのに90分ほどかかりました。
その後、ホテル隣のショッピングセンターで羊肉の麻辣火鍋(31元)を食べてからホテルに帰ってきました。

3日目、ホテルで朝食をとり、8時にチェックアウト。タクシー(18元)で石家庄駅に向かったのですが、行きに1元のバスでホテルまで来た時とは労力も所要時間も雲泥の差。普段は公共交通機関を乗りこなすと幸せになれるのですが、今回は少し懲りました。
0935発の和諧号に乗り、北京西駅からは機場バス(30元、所要70分)で北京首都空港へ。12時半前に空港につき、まだ名古屋行きのチェックインは始まっていなかったのですが、他のカウンターで預け入れ荷物がないことをアピールしてチェックインさせてもらい、出国審査と保安検査を済ませ、13時過ぎにプライオリティパスでCAファーストクラスラウンジに入りました。そちらで少し遅めの昼食をとり、ほぼ定刻通り名古屋に帰ってきました。最近のCA名古屋―北京路線は、体感的に乗客の8割以上が中国人です。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

鄭州・洛陽龍門旅行記(17年4月) [海外旅行記]

中国河南省の省都、鄭州に行ってきました。私はこれで中国に31ある省、自治区、直轄市のうち26か所に訪れたことになり、今年の年末には29か所になっている予定です。「目指せ、全制覇」と言いたいところですが、(一番行きたい)チベット自治区には基本的に団体ツアーでしか行けないため、日程もコストも無駄に要し、ハードルが高いのが現状です。
それはさておき、1月に中国国際航空(CA)のホームページで下記航空券を購入しました。航空券17000円に空港税などが上乗せさせて総額23700円です。
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK 1135
DAY1 CA1325 PEK 1455 CGO 1645
DAY3 CA1332 CGO 0945 PEK 1125
DAY3 CA159 PEK 1700 NGO 2100 (NGO、PEK、CGO はそれぞれ名古屋、北京、鄭州)
宿泊はCTRIP で鄭州駅から近いAnxin Boke Hotel(準3つ星、2泊朝食付きで516元)を予約しました。
ところが3月末になって急にCA1325 の運航中止(減便)が決まり、この区間を下記の通り変更されてしまいました。
DAY1 CA1331 PEK 2110 CGO 2300
この時間だと空港から市内までの公共交通機関はなく、数少ないタクシーにドライバーの言い値で乗るしかありません。値段面、安全面ともに不安を覚えたため、空港から徒歩数分の鄭州エアポートホテル(準3つ星、2泊朝食付きで736元)に予約を変更しました。
今回は中国3大石窟のひとつで世界遺産の龍門石窟に行く予定です(他の石窟への旅行記はこちら)
↓貴陽・大同旅行記(13年6月)
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2013-06-17
↓ 敦煌旅行記(15年10月)
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2015-10-20
↓ 重慶・大足旅行記(15年5月) 三大石窟ではありませんが、世界遺産です。
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2015-05-18

そこで新しい宿泊先に合わせてCTRIPで下記の高速鉄道乗車券を申し込みました。
DAY2 C2964 新鄭空港 0853 鄭州東 0912(12元+手数料20元)
DAY2 G2833 鄭州東 1017 洛陽龍門 1056(65.5元+手数料20元)
DAY2 G664 洛陽龍門 1619 鄭州東1658(65.5元+手数料20元)
DAY2 C2835 鄭州東 1843 新鄭空港 1902(12元+手数料20元)
もしかしたら前もって手配しなくても現地で普通に買えるのかもしれません。しかし今回の手数料は満席で乗車できなくなる事態を避けるための保険、いわば必要経費だと思っています。ちなみに中国の高速鉄道はすべて指定席で、それが売り切れたら乗車できません。しかし乗車券さえ持っていれば、もし乗り遅れてもそれより遅い電車に立ち席で乗ることができるそうです(伝聞)。

なお今回の中国旅行では注意すべき点があります。
これまで反日色の強い中国に旅行する際、私は日本人だとばれないように気を遣ってきました。しかし現在ではTHAAD問題で韓国人のほうが叩かれています。おそらくこれはしばらく続くでしょう。今後はむしろ韓国人に間違われないように気を遣う必要があります。
中国共産党による統治には、自分たちへの不満をそらせるための外敵、いわばガス抜きの相手が欠かせません。それはこれまで日本の役目だったのですが、現状では多くの中国人が日本に旅行するようになり、その民度と科学技術の高さに一目置く人たちも増えてきました。「日本が悪い」には齟齬が生じるようになったのです。
そこで彼らには新たな外敵が必要になりました。私はそれが韓国であると考えています。
中国での日本人の蔑称は「日本鬼子」、韓国人の蔑称は「高麗棒子」ですが、前者が本当に恐ろしい相手というニュアンスなのに対し、後者はボーっと突っ立っている木偶の坊というニュアンスです。あなたが中国共産党の指導者だとして、どちらかを敵にする必要に迫られたら、どちらを選びますか?
先日、韓国人の9割は認知バイアスであるとの報告がありました。韓国人は物事を認識する際、目先の感情に引きずられる傾向が顕著です。国をあげて「強大だった古代朝鮮」というファンタジーを信じ、漢字・印刷・飛行機・忍者・ソメイヨシノなどありとあらゆる起源を主張し、「すべて相手が悪い」という思考回路で日本や朴槿恵元大統領にすべての責任を押し付けたがり、相手に対して横暴にふるまうことが許される被害者になることを(無意識に)望み、暴力をふるったほうがふるわれたほうに「自分が被害者」という意味不明の理論を展開することもあり、偽証罪は日本の100倍以上、観光地でのぼったくりは途上国レベル。でも当の本人たちは病識に欠け、尊大でプライドに満ち溢れています。
そのような国民性が嫌われるのでしょう。どうも中国人のネットでの意見を見ている限り、韓国を叩くのであれば異論も少ないようです。
個人的には中国人の隣で日本語のガイドブックを開けやすくなったので助かります。

旅行初日、セントレアで鄭州までのチェックインを済ませ、プライオリティパスでスターアライアンスラウンジに入って朝食をとりました。一部のメニューが更新され、ソーセージ、スクランブルエッグ、スパゲッティナポリタン、サンドウィッチ、おにぎりなどが並んでいました。
北京にはほぼ定刻通り到着し、9時間ほど乗り継ぎ時間があったので、皇帝一族の庭園として作られた世界遺産の頤和園に行くことにしました。機場快速(25元)と地下鉄(5元)を乗り継いで、西苑駅へ。駅から西に5分ほど歩くと、頤和園の東門につきます。入場だけなら30元ですが、徳和園、文昌院、佛香閣、蘇州街(計45元)にも立ち寄れる60元のスルーチケットを買いました。歴史的建造物である徳和園と文昌院の内部には美術品の展示もあり、佛香閣は山の上に建てられた寺院で、蘇州街は川のほとりにある昔ながらの中国の商店街です。
頤和園自体は巨大な池とそれを望む山を擁する非常に広大な庭園で、東門から北門に歩いて抜けると地下鉄一駅分移動することになります。湖のほとりに広がる中国建築とあふれれんばかりの人民を見ながら、スルーチケットの付帯施設にも立ち寄り、北門へと抜けると時刻は16時半でした。
ここから地下鉄と機場快速を乗り継いで、1時間ちょっとで空港に戻ってきました。保安検査を済ませ、プライオリティパスで国内線(ターミナル3C)のファーストクラスラウンジに入ると、そこは大混雑。席を確保できない人たちが通路をさまよい、若い白人男性は床に座り込み、食事コーナーはまるで立食パーティーの会場です。私のようなラウンジ乞食にまで開放しまくったせいで、最近はいつもこんな有様です。まあ文句を言えた筋合いではないので、食べるものを食べ、飲むものを飲んだらさっさとラウンジを立ち去り、近くにある一般スペースのシートに座って時間をつぶしました。こちらには地べたに座り込むバックパッカーもいなくて、のんびり広々と快適にくつろげます。
そして搭乗の1時間前になって、搭乗口が隣のターミナル3Dであることが判明しました(それまでは未定でした)。バスで3Dに移動し、プライオリティパスでこちらのラウンジにも入ってみると、新しくて、空いていて、とても快適でした。本来ラウンジとはこうあるべきです。
鄭州到着後、空港駅の乗車券販売窓口で予約票とパスポートを見せて翌日の切符を入手してから(手数料5元)、屋外に出て、空港左前方にすぐ見えるはずのホテルを探しましたが、それらしき建物はありません。スマホのナビソフトとにらめっこしていると、ホテルはかつて使われていたターミナル1の左前方にあり、現在使われているターミナル2からは少し離れていることが分かりました(ターミナル2を出て正面左側に廃墟となったターミナル1の建物が連なり、その向こうにホテルが見えます)。夜道を15分ほど歩いてなんとかホテルに到着しました。

翌2日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎに出発しました。ターミナル2経由で空港駅まで歩き、保安検査を受けてから乗車。飛行機同様、ペットボトルは持ち込むことができません。
空港駅から東鄭州までは電車番号がC(時速200キロ弱)で、東鄭州から洛陽龍門まではG(時速300キロ弱)です。窓の外には果てしなく草原が広がり、ところどころで何かを採掘した後のように地面が大きくえぐれ、そんな大地の真っただ中に建造中の高層ビル群を散見します。どう考えてもこんな場所にマンションやオフィスの需要はないので、これが噂の鬼城(ゴーストタウン)なのでしょう。
東鄭州に到着後、一度改札を出てから乗車口を探しましたが、どこにもありません。実は中国の高速鉄道駅は空港に似た作りになっており、1階が到着フロア、2階がプラットホーム、3階が出発フロアになっています。それが分かってから3階に移動すると、4階にいくつかのレストランが並んでいるのが見えました。この日の夕食はこの駅で済ませる予定なので、あらかじめ物色しておきました。
洛陽龍門までの電車は時速300キロ弱で走行していましたが、個人的にはN700系よりも揺れが少ない気がします。N700系は加速が鋭い代わりにときどきマッシブなモーターの存在を感じますが、こちらはもっとスルスルと加速していく印象です。あとは日本の新幹線なみの安全性があり、まわりの乗客や乗務員が中国人でなければ言うことなしです。
洛陽龍門駅に到着し、駅の外に出ると目の前に洛陽龍門駅と龍門石窟を往復しているK71番バス(1元)が停まっていました。これに乗れば15分で龍門石窟につきますし、帰りのバスも行きの降車場所とほぼ同じところから出発しています。この区間はタクシーを使うことも考えていたのですが、思わぬ福音でした。
バスの降車場所から人の流れに沿って5分ほど歩くとチケットオフィスに到着します。そこでチケット(100元)を買い、人の流れに沿って西岸の石窟から見ていくことにしました。山の岩肌に多くの穴が穿たれ、そこには大小無数の仏像が彫られています。顔を削り取られた仏像も多いのですが、それすらもこの石窟が歩んできた歴史を語り伝えているのでしょう。振り返ると眼下には青い水をたたえた穏やかな川の流れがあり、その向こう岸には緑の山肌とそれを削り取って作られた対岸の石窟が見えています。空は澄み渡り、風は心地よく、そしてまわりは足の踏み場もないほどの人民でひしめき合っています。
まあ、大都市からのアクセスが容易な中国の世界遺産なのですから、こればかりは致し方ありません。
なおこの近辺には食堂がなく、私はときどき見かける売店でアイス(5元)、ゆで卵(3元)、ハムエッグの中華風ハンバーガー(10元)を買って食いつないでいるうちに、昼食分の胃袋が満たされてしまいました。
西山石窟(川の西岸)、東山石窟(川の東岸)、香山寺(山の中腹にあるごく普通の中国寺院)、白園(白居易を祀った中国庭園)を順に見て回り、帰りのバスに乗って洛陽龍門駅に戻ってくると時刻は15時半でした。帰りの電車が出発する50分前で、思ったより時間を使いました。
鄭州東駅に到着後、あらかじめ物色してあった店に入り、中華風ミートパイとラー油の浮いたヌードル(35元)を注文。大体どの店も予算は50元以下といったところです。食後、マクドナルドでコーヒー(11元)を飲んで一服し、再び電車に乗って空港に戻ってきました。そこからホテルまでの道は、腹ごなしの散歩にちょうど良い距離です。

3日目、ホテルで朝食をとってからチェックアウト。7時発の空港行き送迎バスに乗せてもらい、チェックインと保安検査を済ませてからプライオリティパスでラウンジに入りました。乗り継ぎ地の北京でもラウンジに直行し、結局この日は1元も使うことなくセントレアまで帰ってきました。

これまで中国の陸路は予約システムが未熟で、私のような短期旅行者が確実にチケットを手配するのは難しかったのですが、今回CTRIPで高速鉄道を予約してみて、ようやく国際水準に追いついたと感じました。これなら空路と陸路を組み合わせて、これまでアクセスしにくかった場所にも足を延ばせそうです。
なお来月は北京西駅から高速鉄道を使って石家庄に行く予定です。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

最安シンガポール旅行記(17年2月) [海外旅行記]

今回の旅行は表題のとおりです。
昨年10月、楽天トラベルで下記の航空券を購入しました。
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK 1120
DAY2 CA975 PEK 0010 SIN 0630
DAY3 CA970 SIN 0015 PEK 0620
DAY3 CA159 PEK 1700 NGO 2100 (CA、NGO、PEK、SINはそれぞれ中国国際航空、名古屋、北京、シンガポール)
チケット代金が14000円で、それに空港税などを足して総額25620円です。
通常、シンガポールに旅行すると航空運賃とホテル代がかさみます。そこで今回はCAを利用することで航空運賃を抑え、0泊3日の旅程にすることでホテル代をなくしました。もちろんそれでは色々と大変なので、プライオリティパスでラウンジを使い倒す予定です。実は、北京とシンガポールはプライオリティパスのラウンジだけで1日過ごせる数少ない空港なのです。いわば旅行道ならぬラウンジ乞食道ですが、一度このダークサイドに足を踏み入れると元の明るい世界には戻れなくなるので注意してください。

初日、セントレアでシンガポールまでのチェックインを済ませ、スターアライアンスラウンジで朝食をとりました。唐揚げ、カレーライス、サンドウィッチ、おにぎり、巻き寿司と各種ドリンクが用意されており、ビジネスホテルの朝食くらいの価値はあります。
飛行機で北京上空に差しかかると、青い空と乾いた砂の大地が広がり、はるか彼方はPM2.5の白い霧に覆われていました。旧正月明けで大量の爆竹による大量のPM2.5を想像していたのですが、思ったよりは見通しがききます。
空港から西単行きのバス(24元)に乗り、西直門橋南で降りました。この日は北京動物園に行く予定です。スマホのナビで現在地を確かめて、地下鉄の西直門駅まで歩き、そこから1駅(3元)で動物園駅に着きました。時刻は14時前で、パンダ館にも入れる14元の入場券を買って入場しました。この日の閉演時間は17時ですが、広大な敷地に動物舎が点在しているため、時間内に見て回ることは難しそうです。
結局パンダ、サル、ライオン、クマ、ウマ、カンガルー、キリン、爬虫類、鳥類などを見て回ったものの、ゾウとサイは諦めました。
ゴリラ舎ではゴリラと入場者を隔てるガラスがあり、その1メートル手前に手すりがあるのですが、中国人の母子がそれを乗り越え、ガラスを叩いてゴリラにアピールしていました。中国人の民度は相変わらずで、何というか見ている側も見られている側も両方サルです。パンダ舎では4~5頭のパンダがいましたが、午後の遅い時間帯なのであまり活発には動いていませんでした。
途中、ミネラルウォーター(2元)と台湾式の焼きソーセージ(5元)を買い、17時に動物園を後にしました。当初は北京ダックを食べるつもりでしたが、この時間から確実に入れる店に心当たりがなく、またレストランを求めて中国人だらけの通勤電車に揺られるのも辛かったので、そのまま空港に向かうことにしました。東直門駅で地下鉄(4元)と空港快速(25元)を乗り継ぎ、空港到着後、出国審査を済ませて中国国際航空のファーストクラスラウンジに入りました。時刻は18時半で、夕食コーナーが充実している時間帯です。ホットミール、サラダ、スープ、お粥、ヌードル、点心などが食べ放題で、下手に市内でお金を払って食べるよりも豪華な夕食にありつけました。食後はシャワーも利用し、コンセントそばのシートでこのブログ記事を書いたり、コーヒーを飲んだりして時間をつぶしました。なおこのラウンジは22時以降プライオリティパスで利用できなくなるため、途中でプラザプレミアムラウンジに移動しました。
というわけで、この日の出費は77元です。

2日目、定刻より少し遅れてシンガポール・チャンギ国際空港に着き、すぐに帰りのチェックインをしました。この空港はショッピング、食事、バタフライパークなどの設備が充実しており、それをユーザーに楽しんでもらうため、多くの航空会社が出発の24時間前からアーリーチェックインを受け付けています。最初の窓口では頭の固そうなお局様から、まだ早いから午後に来るようにと言われましたが、その言葉には何の根拠もありません。別の窓口を探してアーリーチェックインを依頼すると、普通に受け付けてくれました。チャンギ国際空港は搭乗客と到着客が同じフロアで混ざりあう特殊な構造になっているため、ここで搭乗券を手に入れてしまえば、到着直後からラウンジを利用できるのです。近くにあったプラザプレミアムラウンジに入り、朝食をとることにしました。ここにはラクサと呼ばれるシンガポールのローカルヌードルがあります。ココナッツベースの辛いスープに半透明の麺をからませ、パクチーをたっぷり利かせると、それだけで東南アジア旅情がそそられます。このほかにもホットミールやサラダ、マンゴープリンを食べ、コーヒーを飲んで頭をすっきりさせてから出発することにしました。時刻は8時半です。
入国審査と両替(1万円=122.1シンガポール$、以下S$)を済ませ、まずはセントーサ島へ。ハーバーフロント駅まではMRT(2.6S$)で、そこからはセントーサエクスプレス(往復4S$)です。S.E.A.アクアリウムの入場券(34S$、現地では38S$)もセントーサエクスプレスの乗車券と一緒に購入しておきました。ビーチ駅で降りると、目の前にはアメリカナイズされたリゾートビーチが広がっています。ここを道沿いに西のほうに歩いてくと、途中でレンタサイクル、レンタルセグウェイの店を見つけました。セグウェイには一度乗ってみたかったので、21S$払って500メートルの道のりを体験乗車することにしました。最初は急カーブで苦労しましたが、慣れてしまえば簡単です。最後のほうはかなり意のままに扱えるようになっていました。
そこからさらに西に行くと、エレベーターで高い塔に上り、そこから空中遊歩道を歩いていくアトラクション(無料)があります。その先にはシロソ砦とよばれる遺跡があり、旧日本軍との戦闘についての説明がありました。
次に山の中で鳥がさえずる遊歩道を抜け、S.E.A.アクアリウムの前までやってきました。時刻は正午で、歩き疲れたせいもあって空腹だったため、近くにあったマレーシア料理のフードコートでチキンライス(6S$)を注文しました。今回の旅行中、このチキンライスが自分でお金を払った唯一の食事らしい食事ですが、一番質素な食事でもありました。
そして食後はS.E.A.アクアリウムへ。私はかつてここがアンダーウォーターワールドと呼ばれていた頃にも来たことがありますが、その時よりもかなりレベルアップしていました。ガラスチューブの水中トンネルから始まって、数多い水槽のそれぞれで絵になる写真を撮れるのです。最奥部には美ら海水族館をほうふつとさせる巨大水槽があり、多くの魚たちが泳いでいました。美ら海と違ってジンベイザメがいない分、小魚ばかりで物足りなく感じる部分もありますが、水槽の規模では決して負けていません。私は写真を撮りながら1周し、その後写真を撮らずにもう1周しました。所要時間は2時間で、見終わると時刻は15時半です。
ここからセントーサエクスプレスとMRT(1.6S$)を乗り継いで、シンガポール国立博物館(15S$)へ。ここはシンガポールの歴史に関する展示がメインですが、美術品や歴史的資料などが少ない分、ジオラマや写真、昔の人々の日曜道具などが数多く展示されています。そのため何を見たのかあまり頭に残らないのですが、1942~1945年まで日本に統治されたことだけは強調されており、しっかりと頭にこびりつきました。所要時間は100分で、見終わると17時10分です。この後、時間と体力が残っていればベイサイドに立ち寄ることも考えていたのですが、雨が降り始めたこともありMRTで空港に直行しました(2.2S$)。
出国審査を済ませてからSATSプレミアムラウンジに入り、ラクサやホットフードの夕食をとってからシャワーを利用。その後、搭乗口に近い別のラウンジに移動すると、そこにはフィッシュスパがありました。これまで鳥羽水族館や志摩マリンランドで手だけなら体験したことがありますが、ここでは両足を水槽に浸してドクターフィッシュに角質の掃除をしてもらえます。客は私一人で、巨大な水槽のドクターフィッシュたちを1時間ほど占有すると、明らかに足の皮膚の摩擦係数が減少しました。足の疲れも取れたような気がして(プラセボ効果?)、気分よく飛行機に搭乗できました。この日の出費は86.3S$です。

3日目、6時半過ぎに北京空港に到着し、この日も少しだけ観光することにしました。入国審査を済ませ、空港快速(25元)とMRT(3元)を乗り継いでよう和宮駅に向かい、そこから徒歩で孔廟と国子館(両方で30元)へ。孔廟は孔子を祀った廟で、国子館は元の時代に作られた最高学府です。どちらも科挙とかかわりの深い場所ですが、無理やり日本で例えるなら、学問の神様・菅原道真を祀った神社と鎌倉時代の幕府御用達の学問機関といったところでしょうか? 北京の観光地としてはマイナーですが、メジャーなところは大体行きつくし、空港から近くてまだ行ったことがない観光地を探したらここに白羽の矢が立った次第です。科挙とは膨大な暗記を要した史上最難関の試験の一つと聞いたことがあり、ひらめきで勉強量不足をカバーして何とか辻褄を合わせてきた私のような人間には絶対にクリア不可能です。「思いて学ばざれば則ちあやうし」という孔子の言葉が耳に痛かったのを思い出します。建物そのものは特に印象に残るほどではありませんが、先人たちの向学心と努力に敬意を表して見学してきました。
その後、北京最大のチベット仏教寺院であるよう和宮にも立ち寄ろうと思ったのですが、押し寄せる中国人の群れが尋常ではなく、彼らと入場の順番を争う生存競争に巻き込まれたくなかったので、おとなしくMRTと空港快速(計28元)を乗り継いで空港に戻り、中国国際空港のファーストクラスラウンジで昼食をとりました。ここまでの出費は、途中で買ったミネラルウォーター2本(3元)を含めて89元です。
その後も同ラウンジで仮眠を取ったりして時間をつぶし、定刻通り名古屋に帰ってきました。

以上、0泊3日で北京、シンガポールの周遊旅行を行い、セントレアを出発してから到着するまでの総額は25620円+166元+86.3S$でした。これを当日の空港両替所のレートで換算すると25620+7068+3018円=35706円になります。最安シンガポール旅行記と言って差しつかえない額に収まったのではないかと思います。

実はこれまで長男の中学受験があって長期旅行は難しかったのですが、何とか無事に合格できました。来年度はもう少し足を伸ばせそうです。2月から燃油サーチャージが復活することもあり、1月中にかなり先まで航空券を仕込んでおきました。3月は長男と石垣島、4月は鄭州、5月は石家庄、6月はバルト三国、7月はバンコク、10月は合肥、11月はホーチミン、12月は武漢への旅行を予定しています。
nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

台北旅行記(16年10月) [海外旅行記]

昨年末、泉佐野市にふるさと納税してピーチポイントをもらいました。そして今年4月、それを使って関空発台北行きのチケットを発券しました。空港税、座席指定料、手数料など込みで総額20040円です。
DAY1 MM027 KIX 1600 TPE 1755
DAD3 MM024 TPE 1105 KIX 1450
MM、KIX、TPE はそれぞれピーチアビエーション、関空、台北の略です。
また楽天トラベルで台北駅から近いリオホテルを予約しました。私の常宿で、朝食付き2泊で2340台湾ドル(以下T$)です。名古屋から大阪までは、近鉄特急のデラックスシート(チケットショップで往復7400円)にしました。

旅行初日、本来は早めに大阪に行き、あべのハルカスに行こうと考えていたのですが、頼まれて前日に当直に入ることになりました。こういう頼まれごとを引き受けておけば、こちらも旅行中のバックアップを依頼しやすくなるのでお互い様です。それに夜は熟睡でき、今回の旅費相当は稼げたので良しとします。
8時半に当直を終え、一度自宅に帰ってから11時の近鉄特急で難波へ。そこから南海電鉄ラピートβ(1130円)に乗り換えて関空へ。関空に着く手前で、地震速報の不協和音が車内いたるところから響き渡りました。ピーチの発着するターミナル2は標高5メートル程度のところにある平屋建てなので、震源地によっては高層の建物が多いターミナル1で津波を待ち構えるつもりでしたが、震源地が山陰地方と知り、津波はないと判断しました。
ターミナル2でチェックインと出国審査を済ませ、台北には定刻より10分ほど早く到着。空港内の両替所では1円=0.3T$以上だったのですが、手持ちのT$が少しあったので市内で両替することにして、国光客運のバスで台北駅へ(125T$)。夕方の渋滞に巻き込まれ、1時間以上かかりました。駅のインフォメーションで両替できる場所を尋ねたところ、道向かいにある新光三越を案内されました。こちらでの両替レートは1円=0.287T$なので、空港で両替するのが正解だったようです。仕方なく必要最小限の両替をして、地下のフードコートでセット料理を注文しました。青菜炒め、ビーフン、鳥と魚のすり身が入ったスープ、牡蠣の入った卵焼きの4品で140T$です。その後、別の店で魯肉飯(ひき肉のぶっかけご飯、35T$)を食べ、コンビニでミネラルウォーターを買ってからホテルにチェックインしました。

2日目、ホテルで朝食をとってから出発。この日は台北市内を適当に観光する予定です。まずは台北駅でTAIPEIパス1日券(180T$)を買いました。これは台北市内のMRTとバスが乗り放題になるものです。本来なら特典クーポンのついたガイドブックをもらえるのですが、ないとい言われてしまいました。クーポンを使って中山堂のカフェでコーヒーを飲むだけでも100T$分の元をとれるのですが、今回はその権利を喪失。というか、そういうことなら販売前に言って欲しかったところです。
まずはMRTで士林に向かい、そこからバスで故宮博物院(250T$)へ。ここに来るのは5回目なので、見学の秘訣もそれなりに分かっています。3階にある、行列のできるヒスイの白菜を団体客とかち合わないよう朝一番で見て、その後も団体客を避けながらマイペースで見て回りました。書に仏像、磁器、陶器などその展示は多岐にわたり、一言で言うなら「昔の中国人の職人っぷりが凄すぎる」です。一方で日本に勝るとも劣らない世界最高峰の職人集団を文化大革命で消し去り、中国をいい加減なならず者に変えてしまった毛沢東と共産主義もまた凄すぎるのですが……。自由経済を否定して計画経済を標榜する共産主義では、国の政治経済を画策する指導者が必須です。どうしてもそこに権力が集中するため、スターリン、毛沢東、ポルポト、金日成、カストロのような独裁者が現れ、政治の透明性が失われます。その一方で政権中枢にいる共産エリート以外は横並びで努力する意欲がわかないので、やがて国全体が衰退します。「昔は飼っている牛が死んだら悲しんだが、今は喜ぶ」とは共産主義時代の中国の農民の言葉です。自分の財産である牛が死ねば悲しいのですが、自分の財産でない牛が死んで自分の仕事が減り、給料が同じなら喜ぶしかありません。そのような社会から資本主義に舵を切りなおしても、一度下がった民度と労働意欲は負の遺産として残ります。共産主義者とは、甘い言葉に騙された情報弱者と想像力の乏しい理想主義者、そしてそれらを騙してうまい汁を吸う貧困ビジネスのエリートから構成されていると思っています。少なくとも私には、共産主義国家が100年間栄華を誇る政治システムというのは思いつきません(そのようなシステムを提案し、私を納得させる自信がある方はコメントを下さい)。故宮博物館に来ると昔の中国人と今の中国人のギャップを嫌というほど見せつけられるので、ついそんなことを考えてしまいます。
故宮博物院をマイペースで見学すると150分ほどかかり、併設された中国式庭園(至善園)も見て回ったので、バスに乗って士林駅に戻ってくると正午を回っていました。駅近くの一人火鍋の店でお勧めの肉と魚介類が入った鍋を食べ(170T$)、徒歩で国立台湾科学教育院に向かいました。ここは大人も子供も楽しめる科学館の台湾版です。まずは14時からの動感3D劇場(座席が動く3D劇場、100T$)に入場。アングリーバードが仲間たちとともに悪い王様を退治するという内容で、上映時間は8分ほどでした。こういのが初めてという人には良いかもしれません。次に常設展(100T$)に入ると、日本の科学館と似た展示が数多くあります。しかし匂いを嗅いで当てるコーナーでは、答えとなる植物名も漢字で書かれていたので結局分かりませんでした。逆に感動したのは元素の周期表です。日本ではカタカナで呼ぶような金属元素それぞれに金へんの漢字1文字が割り当てられていました。基本的には日本の科学館を中国語表示にしただけの場所なので、私のように台北の観光地を行きつくした暇人にしかお勧めできません。
ここを見終わって徒歩で士林駅に戻る途中、隣の剣譚駅に向かうバスを見つけたので飛び乗り、そこからMRTで新北投に向かいました。ここは古くからの温泉街です。まずは日本統治時代の温泉施設を改装した北投温泉博物館(無料)に入場。2階には畳の広間があり、1階にはテルマエロマエのような欧風の浴槽がありました。
そこから坂道を少し上っていくと、北投親水公園露店温泉があります。ここは水着をつけて入る男女混浴の露店温泉で、地元民のほかに日本人や白人も多く見かけました。入場料40T$、ロッカー利用が20T$という安さなので、イモ洗い状態になるのは仕方ありません。それでもこの日はつい先ほどまで大雨が降っていたので、前回来た時より空いていた気がします。
温泉を出て新北投駅に戻ると、近くにファミマを見つけました。私は台湾風おでんが好きで、前日に別のファミマに立ち寄った際、おでんが全品10T$というキャンペーンをやっていることを知っていたので、つい後先考えず5本購入し、近くの公園のベンチで食べました。その後、新北投駅の近くに夜市を見つけ、牡蠣とエビの入った卵焼き(60T$)、臭豆腐(40T$)、牛乳とナタデココの入った台湾スイーツ(40T$)を食べて回りました。これでこの日の夕食は済んでしまいました。
次にMRTで淡水に向かい、海沿いの夜市を見て回りました。特設コーナーでは太平洋諸島から来たと思しきグループがダンスを踊っていました。漢字で書かれていたのでどこの国かは分かりませんが……。近くのセブンイレブンで台湾ビール(35T$)と漬けゆで卵(10T$)を買い、ほろよい加減で夜市を見て回るだけでも何となく楽しい時間です。
そこからMRTで台北駅に戻り、ホテルに着いたのは21時過ぎでした。

3日目、ホテルで朝食をとってからチェックアウト。ホテルからバスターミナルは徒歩5分ほどですが、この立地が、私がリオホテルを常宿にしている理由の一つでもあります。
国光客運のバス(125T$)で空港に向かったところ、日曜朝で空いていたので所要40分弱で到着しました。
チェックインと出国審査後にプライオリティパスでプラザプレミアムラウンジに入り、ここでも食事をしました。自由に飲食のできる空港ラウンジと機内サービスのないLCCAは相性が良い気がします。
関空には定時に到着し、南海電鉄ラピートβ(ピーチ機内で1030円)と近鉄特急を乗り継いで名古屋に帰ってきました。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

バンコク旅行記(16年9月) [海外旅行記]

今回、バンコクに行ってきました。海外旅行としては150回目、バンコクへの渡航は10回目です。
4月に燃油サーチャージがゼロになってから、タイ航空のホームページで下記チケットを購入しました。空港税込みで総額52260円です。
DAY1 TG645 NGO 1100 BKK 1500
DAY4 TG644 BKK 0005 NGO 0800
TG、NGO、BKKはそれぞれタイ航空、名古屋、バンコクの略です。
ホテルは、じゃらんで2000円分のクーポンとポイントがあったため、それを使って台湾系のエバーグリーンローレルホテル(4つ星、朝食付き)を予約しました。値引き後の支払額は2泊で11388円です。
またパンダバスで初日のシーロムビレッジでの民族舞踊のディナーショー(500バーツ、以下B)、2日目のサイアムニラミットでの民族舞踊のディナーショー(1200B)、3日目のカンチャナブリー日帰りツアー(2200B)を予約しました。カンチャナブリーは映画「戦場にかける橋」のモデルとして知られており、私もアマゾンプライムでこの映画を見ておきました。ネタバレしない程度に説明すると、戦時中、日本軍が高圧的な態度で英国人捕虜たちに橋を造らせ、捕虜たちはプライドを持ってそれに対峙するという内容です。


旅行初日。セントレアで出国手続き後、プライオリティパスでスターアライアンスのラウンジに入りました。一時は毎月のように来ていたラウンジですが、今年は初めてです。つくねや上海風焼きそばなど、初めて見るメニューに切り替わっていました。
バンコクにはほぼ定時に到着し、入国審査後に空港内で両替すると、1万円が3151Bになりました。しかしエアポートレイルの駅まで来ると、3300Bというレートの両替商が並んでいます。最近はぬるい国内旅行ばかりだったので、どうも海外旅行の勘が鈍ってしまったようです。
エアポートレイル(45B)と高架鉄道(31B)を乗り継いでチョンノンシー駅に向かい、そこから徒歩7分ほどでホテルに到着しました。道中のムワッとくる熱気と排気ガス、騒音、屋台に物乞い、そして林立する高層ビル――うん、バンコクですね。
部屋に荷物を置いてから再出発し、シーロム通りを散策していると、地元の旅行会社を見つけました。旅行3日目に予定していたカンチャナブリー日帰りツアーが英語ガイドで1150Bとのこと。パンダバスのツアーのキャンセル料が翌日1400まで無料であることを確認し、こちらのツアーに乗り換えることにしました。値段の安さもさることながら、日本語ガイドのぬるいツアーで海外旅行の勘をこれ以上鈍らすわけにはいきません。
その後、スーパーで買い物をしてからシーロムビレッジに向かい、民族舞踊のディナーショーの店に入りました。焼き春巻き、グリーンカレー、野菜の炒め物、酢豚、トムヤムクン、ライス、デザートのフルーツ、コーヒーまたは紅茶というセットメニューで、食後50分ほどの民族舞踊のショーがあります。私が知る限りバンコクで最も安い民族舞踊のディナーショーなので、料理も踊りもそれなりですが、タイ初心者の入門編としてならお勧めできます。男女合わせて9人のダンサーが出場していました。客のほとんどは白人で、日本人は私一人だったかもしれません。なお、以前店で直接申し込んだときは650B請求されたので、パンダバスのホームページであらかじめ申し込んでおいたほうが安上りです。
ショーが終わった後、小雨の降る中をホテルまで歩いて帰り、真っ先にパンダバスのカンチャナブリーツアーをキャンセルしました。

2日目。ホテルで朝食を済ませ、0740に出発しました。高架鉄道(10B)と地下鉄(15B)を乗り継いでフアラムポーン駅へ。そこから地上に出ると、日本の東京駅に該当するクルンテープ駅があります。ここの駅舎は欧州の駅の骨格とタイのデザインを融合したもので、何となく味があって好きです。駅を散策してから徒歩でワット・トライミットへ。ここは巨大な黄金物で有名です。以前来た時に博物館(100B)のほうは値段分の価値がないと感じたので、今回は黄金物(40B)だけ見学しました。
そこからタクシー(51B)に乗り、ワット・ポー(100B)へ。ここは巨大な寝釈迦とカラフルな尖塔で有名で、タイ式マッサージの専門学校も併設されています。市内より少し高めですが、1時間420B(+チップ)でタイ式マッサージを受けました。
その後、観光用のフェリー(40B)に乗ってチャオプラヤ川を走行し、シリラート病院へ。
ここには法医学博物館と解剖学博物館(両方で200B)があるのですが、度重なる休日の変更と、その日に限ってここを訪れるという不運のため、これまで二度も空振りしています。今回は最新の休日(火曜日のはず)を調べ、三度目の正直でやっと見学することができました。
法医学博物館に入ると、最初に無脳症、単眼症、内臓腫大、癒合した双子などの胎児のホルマリン漬けが待っています。それから事故死の遺体写真、銃創のある頭蓋骨、銃創のない頭蓋骨、大腿骨、脛骨、上腕骨、尺骨、骨、骨、骨。そして5人の幼児を殺害し、その内臓を食べた罪で処刑され、見世物にされたシーウィーという犯罪者のミイラ、強姦殺人犯2人のミイラ、自然にできたミイラ、様々な疾患や外傷で亡くなった人のホルマリン標本、解剖者の技が光る解剖標本。銃殺された人の頭部標本は脳の損傷部位が見やすいように左右真っ二つにされていました。
解剖学博物館では、解剖学の勉強のために人体を矢状断で2センチスライスした標本があり、ところ狭しと様々なホルマリン漬け標本や人骨が並べられていました。途中から感覚が麻痺してしまい、「これだけの標本を作るのはすごく大変だろうな」と考えていました。
私事ですが、学生時代に行なった解剖学実習の初日、午後から作業を開始し、夕方の休憩時間になって食堂に出かけました。空腹だったので焼肉定食を平らげたのですが、食後にパジャマ姿の老人とすれ違い、ふとその人を解剖する場面を想像してしまいました。その時に初めて自分が人体解剖をしているという実感が沸いたものです。そんなことを思い出しながら、この日も初心に立ち返って(?)肉を食べることにしました。シリラート病院から王宮のある対岸に渡り(3B)、最初に目についたのが100Bのドリアン。私の大好物ですが、そういえば薄い黄色の実が人間の脂肪に近い色をしています。まずはこれを食べてから、近くの店で海南チキンライス(50B)を注文しました。シンガポールの大衆料理ですが、鳥のだし汁で煮込んだライスと鶏肉の相性が抜群です。見た目の肉質も人間に近いし、これでミッション達成。やはり人体解剖の後は肉に限ります(?)。
そこから徒歩で国立博物館に向かうと、この日はミュージアムエクスポ2016が開かれており、普段200Bの入場料が無料でした。駆け足で見て回っても80分はかかる充実した内容ですが、私が一番心惹かれたのはタイの仏像でした。鼻の平たいクメール様式、ギリシャ人を思わせる彫刻のような顔立ちのガンダーラ仏、エジプトのような縦長帽など洋の東西から様々な様式を取り入れており、同じアユタヤ様式でもその顔立ちはまったく違います。個人的にはこの博物館で半日はつぶせそうです。
見学後、タクシーでフアラムポーン駅に戻り(69B)、地下鉄でタイランド・カルチュラル・センター駅へ(35B)。この日はサイアムニラミットという巨大ステージで壮大なタイ文化のショーを見る予定です。駅から無料の送迎バスに乗り、入り口でバウチャーを入場券と夕食券に引き換えました。パンダバスでは合計1200Bでしたが、現地で申し込むと1850Bです。まずは入場し、タイ各地の伝統的家屋が移築されたゾーンを見てから、いったん外に出て夕食会場へ。バイキング形式でめぼしいタイ料理はほとんどそろっていました。1900からは屋外ステージで民族舞踊があり、1930に屋内の特設会場に入場し、2000からショーが始まりました。総勢100人のダンサーと巨大セット、音響設備、スポットライトを駆使した壮麗なショーは見ごたえ十分です。私は世界各地で民族舞踊のショーを見てきましたが、その中でもスケールでは中国の深せんで見たものと双璧をなしています。舞台に川が流れ、船が浮かび、雨が降り、雷鳴がとどろき、天女が空を飛び、様々なセットが目まぐるしく入れ替わっていました。
2130にショーが終わり、無料送迎バスでタイランド・カルチュラル・センター駅まで送ってもらい、地下鉄でサイアム駅まで移動し(30B)、そこからは徒歩でホテルに戻りました。

3日目。この日はカンチャナブリー日帰りツアーです。ホテルで朝食をとり、0615にピックアップしてもらいました。格安の英語ツアーではありがちですが、まずはカオサン通りに案内され、そこでツアー別のバスに乗り換えます。ツアーバスが出発したのは0750で、2時間ほどかけてカンチャナブリー駅に移動した後、1時間のフリータイムがありました。
まずは第二次世界大戦博物館(40B別途)に入場し、日本軍が連合軍の捕虜を酷使して橋を造らせた当時の資料や模型を見て回りました。1993年に中国系の個人が建てた博物館ですので、学術的価値のほどは不明です。それから近くの鉄橋を歩いて渡り、戻ってくる途中で列車と遭遇しました。この場合、数十メートルごとに設置された退避場所で列車をやり過ごすのですが、鉄橋の上で目の前を電車が通り過ぎるという貴重な経験ができました。
その後、クウェー川鉄橋駅を1100に出発する列車に乗り、今度は車内から鉄橋の退避場所にいる人たちを眺めることになります。その後も列車の旅は続き、タイの原風景がどこまでも連なっていました。窓のすぐ外には草の壁が立ちはだかる場所も多く、手を伸ばせば届きそうです。そして最後に木造の橋を渡るというデンジャラスな体験をして、90分の列車の旅が終わりました。
そこからバスに乗り換え、昼食会場へ。川の上に作られた丸太小屋のような場所で、タイ料理を食べました。ちなみにここのトイレは桶で水をすくって自分で流すタイプで、するとそのまま下の川へと流れていきます。個人的には前日の解剖学博物館よりも食欲をそがれました。
食後、川を竹製のいかだでラフティングするオプショナルツアーがあったのですが、中国の桂林でも同様のオプショナルツアーに参加したことがあり、400B払うだけの価値は見いだせなかったので、やめておきました。かわりに近くの滝へと案内されたのですが、雨季にもかかわらず滝の水は干上がり、岩山を眺めただけで終わりました。
その後、バスでカンチャナブリーに戻り、戦士たちの墓地を見てから、2時間かけてバンコクに帰ってきました。ホテルで降ろしてもらい、高架鉄道とエアポートレイルを乗り継いでスワンナプーム国際空港へ。チェックインと出国手続きを済ませ、プライオリティパスでラウンジに入って遅めの夕食をとりました。本当はシャワーも利用したかったのですが、シャワー付きのラウンジは反対方向で、1000メートル余分に歩く必要があったのであきらめました。

4日目になってから飛行機に搭乗し、定刻より30分遅れてセントレアに帰ってきました。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

マニラ旅行記(16年6月) [海外旅行記]

今年1月、ジェットスター航空が名古屋・マニラ便就航記念セールをしていました。往路が1万円、復路が100円くらいだったと思います。そこでつい「片道100円の国際線に乗る」というネタのためにポチってしまいました。実際にはそこに座席指定料や支払手数料、空港税が上乗せされ、往復で総額17380円でした。
DAY1 GK95 NGO 2030 MNL 2335
DAY3 GK94 MNL 0045 NGO 0535
ホテルはExpedia でAtrium ホテル(1月のマニラ旅行と同じ3つ星ホテル、朝食付きで5764円)を予約し、空港からの送迎を World-airport-transfer.com で頼みました(往復で34.37ドル)。
また前もってWEBチェックインをしておきました。しかしこれで入手できるのは搭乗券引換券のみで、結局はチェックインの行列に並ばないといけないようです。

旅行初日、 セントレアのチェックインカウンターに40分並んで搭乗券を入手しました。短期旅行なので私は小さなリュック一つですが、周りの乗客はみな大きな荷物を持っており、それで時間がかかったようです。すでにこの時間、プライオリティパスで使えるラウンジは閉まっているので、カードラウンジに入ってから搭乗しました。
マニラには定刻より5分遅れて到着。入国審査を終え、5000円を2242ペソ(以下P)に両替し、エイビスの営業所で手配してあった送迎車に乗せてもらい、空港到着の40分後にはホテルに着いていました。

2日目、ホテルで朝食をとり、9時前に出発。高架鉄道でセントラル駅に移動しました。マニラには現在3路線の高架鉄道が走っていますが、路線を乗り換えるたびに切符を買い替える必要があります。この日の運賃は距離に応じて13~30Pの間でした。
セントラル駅から徒歩で歴史的城塞地区であるイントラムロスに移動し、マニラ大聖堂(入場無料)と世界遺産のサン・オウガスチン教会(200P)に入場。この日は日曜であり、どちらの教会でもミサが行われていました。そこからフィリピンンの国民的英雄であるホセ・リサールの名を関したリサール公園を横切る途中、ナヨン・ピリピーノという施設を見つけました。ナヨン・ピリピーノと言えば、かつて空港近くにあったフィリピンの歴史的な建造物を集めた公園の名前です。現在は空港の拡張に伴って有名無実化してしまった施設がこちらに移動したのでしょうか?
そんな期待とともに40Pを払って入場したのですが、かつてのナヨン・ピリピーノを数分の一に縮小した残念な施設でした。もっとも両者の面積を比較すれば、致し方ないところです。
リサール公園を通り抜け、UNアベニュー駅から高架鉄道でカリエド駅へ。この駅の近くには市民の台所ともいうべきキンタ・マーケットや、ブラック・ナザレと呼ばれる霊験あらたかなキリスト像があるキアポ教会、そしてマニラのイスラム教徒たちの精神的よりどころであるマニラ・ゴールデン・モスクがあります。以前訪れた際には、キンタ・マーケットで裸の男の子が水浴びをしており、キアポ教会ではブラック・ナザレ像の足を触ってご利益を得ようとする人々が長い列をなしており、マニラ・ゴールデン・モスクでは、初回に黙ってモスク内を歩き回っていたら追い出され、2回目に入場した際は日本人だと伝えたら、入信させられそうな勢いで歓迎されました。
これらを梯子するつもりだったのですが、カリエド駅に着いたところでスコールが降ってきました。それでもキンタ・マーケットに向かう途中まで歩いたのですが、雨はさらに激しくなり、路上は冠水し、ゴミが浮いた汚水の中をジャブジャブ歩くしかありません。さすがに罰ゲームだと気付き、カリエド駅に引き返しました。
しかしその後もスコールは一向に止む気配はなく、ここから高架鉄道の1号線と2号線を乗り継いで、3号線との乗換駅であるクバオ駅に向かいました。時刻は13時過ぎで、歩き回ったこともあり結構空腹でした。この日の昼は、そのマスコットキャラを私のブログの顔として使わせてもらっているフィリピン最大のファストフードチェーン・ジョリビーで食べる予定です。店舗を探していたところ、駅隣に伊勢丹シネマセンターを発見しました。ここの外部に面した場所にはKFCとマクドナルドがあり、それならジョリビーもあるはずです。犬も歩けば棒に当たる、マニラを歩けばジョリビーに当たる、と言っても過言ではないくらい至るところにあるのがジョリビーなのです。そしてもちろん予想通り、ジョリビーもありました。ここはフィリピン人が考える洋食(ジャンクフード?)をリーズナブルな値段で提供するチェーン店であり、パスタ、フライドチキンとライス、ハンバーグとライスがメニューの主軸です。私はパスタと焼き春巻き、ドリンクのセットを頼み、82Pでした。
昼食を終え、そこから高架鉄道3号線でクバオ・アベニュー駅に向かいました。ここから徒歩圏内にケソン・メモリアル・サークルという公園があるのですが、いざ近くまで行ってみると車がひっきりなしに走ってくる9車線の環状道路の内側に位置しており、徒歩での横断は命がけです。結局、環状道路の外側から公園内にそびえるモニュメントの写真を撮るだけにして、隣にあるニイノ・アキノ公園(8P)に入場しました。ここには動物園のような施設もあり、日本では見たことのない動物もいます。また大きな林や湖もあり、市民の憩いの場になっていました。
そこから徒歩でケソン・アベニュー駅に戻り、高架鉄道の3号線と1号線を乗り継いでペドロ・ヒル駅へ。駅からほど近いロビンソン・コマーシャル・コンプレックスというショッピングセンターに向かい、そこの1階にあるカバレンというフィリピン料理の食べ放題の店(398P)に入りました。近くにある日本食の店には長い列ができていましたが、こちらは地元の人にとって魅力が薄いのか、夕食時にもかかわらず空席が目立ちます。豚の丸焼きレチョン、とろみのあるココナッツベースのスープにゼラチン質のものが入ったカレカレなど、主だったフィリピン料理をリーズナブルな値段で食べられるので、私にとっては行きつけの店です。
その後、ショッピングセンター内を散策していると、日本ではまずありえないショッピングセンター全体の停電を経験しました。5分ほどで復旧したものの、エアコンやエスカレーターが動き出すまでにはタイムラグがあり、しばらくは不便な思いをしました。もっとも地元の人は慣れた様子で、止まったエスカレーターを上り下りしていましたが……。
そこから高架鉄道でホテルに戻り、20:45 に送迎車のドライバーと落ちあい、空港まで送ってもらいました。搭乗の3時間前にチェックインが始まり、プライオリティパスでラウンジに入り、夜行のフライトで名古屋に帰ってきました。

ソウル・春川旅行記(16年4月) [海外旅行記]

まず始めに、今月起きた熊本地震に対する韓国でのネット上のレスを紹介します。
・日本人よ、貴様らが殺した人々の怒りが日本を揺らしてるんだ。  共感377非共感46
・地震を言い訳にして卑劣なことをするな。  共感212非共感21
・チョッパリ(日本人の蔑称)がでたらめを一言いうたびに…震度9.0の地震で報いがくる…ふふふ  共感 44非共感2
・呪いの地。完全に滅びろ。 共感28非共感0
・関東大震災の時のように、また韓国人を大虐殺しようと?!  共感28非共感1
・100人死のうが100万人が死のうが関心を持ってはならない。  共感22非共感0
・気持ちの良い記事が二日連続しますね。中心地へと地震が移動すれば最高。 共感19非共感0
・そうやって出動した自衛隊も死んで欲しい。ふふふ  共感20非共感2
もともと理性や民度に乏しい民族が反日教に洗脳されて捏造を繰り返し、日本への憎しみを競いあう無限サイクルの果てに、こうなってしまいました。共感と非共感の数からも、これが彼らの総意だと分かります。ちなみに韓国を除くすべての国では日本の地震を心配するレスが多く、中国でも6割くらいはそのような内容のようです。中国と韓国を比べると、中国のほうが底辺のレベルは低くて暴力的ですが、理性的な思考回路を持った人も数多く見かけます。傾向としては、韓国のほうが低レベルで均一化されているイメージです。
というわけで、今回は敵国の首都ソウルへの旅行です。反日でいやがらせをしようとする現地人を知恵で欺き、ぼったくりやさまざまな危険を回避するのもソウル旅行の醍醐味です。
昨年からふるさと納税による減税枠が増えたこともあり、私はその一部を泉佐野市に納税してピーチポイントをゲットしました。そして今回、ソウル行きの航空券を取得しました。座席指定、空港税、支払手数料など諸々込みで15120円です。
ホテルはユートラベルノートでベスティンレジデンスソウル(2つ星、朝食付き2泊で9280円)を予約しました。またKORAILのホームページ(http://www.lets1korail.com/ebizbf/EbizBfTicketSearch.do)で、ソウル龍山駅から春川駅までの往復チケットを予約しました(特急ITX春川号利用、6900W×2)。

旅行初日、近鉄特急(デラックスシート、チケットショップで3700円)と南海電ラピート(1130円)を乗り継ぎ、関空へ。第一ターミナルのすき家で軽く腹ごしらえをしてから、バスで第二ターミナルに移動してチェックイン手続き。セブンイレブンで機内用の軽食を買い、出国審査後の売店でミネラルウォーターを購入。ここまでは何度も繰り返すうちに、完全に自分なりの流れが確立されています。
ソウル到着後、空港鉄道でソウル駅に向かい(4250W)、そこから地下鉄4号線で明洞へ(1350W)。宿にチェックインしようとしたところ、オーナーの車でベスティンホテルという別の施設に連れて行かれました。明洞から少し離れますが、いちおう徒歩圏内です。部屋に荷物を置き、明洞の両替商(空港より5%程レートが良くなります)に立ち寄ってから、行きつけの店をハシゴしてソルロンタン(7000W)とトッポッキ(3000W)の夕食を済ませました。時刻は18時半です。
ここで韓国ウォッチの定点観測ポイントであるロッテ免税店に向かうことにしました。店はそれなりに繁盛していますが、聞こえてくるのは中国語ばかりです。私が探した限りでは、日本人を見つけることはできませんでした。明洞の町中に行けば、中国語に交じってたまに日本語が聞こえてくるのですが……。
この日の観光はここまでにして、ホテルに帰ってきました。

2日目、少し朝寝坊して8時半に出発。ホテルの朝食は「カロリーを摂取できる」程度のものでしかなく、外で食べることにしました。明洞で朝から開いていた店に入ってダッカルビ丼(鶏カルビ丼、8000W)を食べ、地下鉄で二村に移動し(1350W)、国立博物館に入場(無料)。以前来た時には広大な施設にまばらな展示物で、空間の無駄遣いという印象がありましたが、今回は違和感のない展示密度でした。1階は年代別の韓国の歴史学的展示、2階は書と絵画、そして個人からの寄贈品、3階は韓国、インド、東南アジア、中国、日本の美術品です。1階には先生(?)に引率された5人前後の小学生のグループがたくさん来ていました。韓国の受験戦争は四当五落(睡眠時間4時間で勉強すれば合格するが、5時間寝たら落ちる)と言われるほど過酷なものですが、歴史教科書の(願望にまみれた)捏造度は世界有数とのことです。個人的にはこんな無駄な努力はしたくないと思ってしまいます。3階の美術展示では、中国のクオリティーの高さと朝鮮の詰めの甘さが目立ちました。宗主国と属国の序列はここでも明らかです。
途中、博物館内のフードコートでソルロンタン(8500W)の昼食をとり、14時に出発して鉄道で龍山駅に向かいました(1350W)。ここでインターネット購入してあった春川までの往復特急乗車券を受け取り、15時の電車で春川へ。最高時速は180キロですが、まだ開業から数年しか経っていない新しい鉄道だけあって、あまり揺れもなく乗り心地は快適です。韓国の鉄道の安全性に疑問を持つ(運用する韓国人を信用していない)私としては、最後尾の車両だったのも幸いでした。所要76分で春川に着き、そこから徒歩で町の中心部に向かいました。春川は冬のソナタの撮影地で有名ですが、私自身はあらすじすら知りません。それでも道中で2カ所の撮影地を訪れ、ヨン様の写真だけ撮ってきました。
メインストリートを散策してから春川名物の明洞ダッカルビ横町に行き、その内の一件の店に入りました。韓国では焼き肉は2人前以上でないと注文できないことが多く、ここでは別のメニューを頼むつもりで朝食をダッカルビ丼にしたのですが、この店では1人前の注文を受けてくれました。店の名前に明洞とついていた気がします。目の前の鉄板で焼くダッカルビと〆の焼き飯を頼み、13000Wでした。
店を出てゆっくりと駅まで歩いていくと、ちょうど帰りの電車の時間が迫ってきました。18時26分の電車に乗り、帰りは清涼里で降り、そこから地下鉄でホテルのある明洞まで帰ってきました(1350W)。

3日目、朝6時にホテルをチェックアウトし、地下鉄(1350W)と空港鉄道(4250W)を乗り継いで仁川国際空港へ。チェックイン、保安検査、出国審査に50分ほど時間を取られた後、プライオリティパスでHUBラウンジに入り、朝食をとりました。関空到着後、ターミナル1で昼食をとり、南海電鉄ラピート(ピーチ機内で1030円)と近鉄特急を乗り継いで、名古屋に帰ってきました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

グアム旅行記(16年2月) [海外旅行記]

今回はグアムに行ってきました。
ユナイテッド航空の27500マイルを使って下記特典航空券を発券しました。
昨年11月の台北旅行帰路
DAY1 NH3831 NGO 0800 FUK 0930
DAY1 UA166 FUK 1150 GUM 1635
DAY3 UA137 GUM 0715 NGO 1015
また楽天トラベルでパシフィックベイホテル(素泊まり2泊で140ドル+税金11%)を予約しました。
グアムを訪れるのはこれで8回目ですが、長男のマイル口座に27500マイルしかなかったため、その制約でこのような使い道になりました。

旅行初日、セントレアでANAの国内線チェックインの行列に並び、カウンターまでたどりついたところで、国際線乗り継ぎのコーナーに行って欲しいと言われました。仕方なくそちらに並び直し、グアムまでの搭乗券を受け取り、国内線で福岡へ。
バスで国際線ターミナルに向かい、空港で出国審査の列に並んだところ、この搭乗券では搭乗できないので、カウンターで別の搭乗券と引き替えてきて欲しいとのことでした。それならセントレアで国際線乗り継ぎカウンターに並び直した意味は何だったのでしょう?
結局二度手間になり、無駄に時間を費やし、プライオリティパスで大韓航空のラウンジに入ったものの10分しか滞在できませんでした。ここのラウンジは大韓航空便の出発にあわせて小刻みに店じまいするのです。残り時間は一般の待合い席で過ごしました。
ユナイテッド航空のエコノミークラスでは、アルコール類が有料で、機内食も質素なファストフードです。グアム島着後、入国審査に100分間並ぶという苦行が待ち構えていました。ここまで質素な食事と行列の思い出しかありません。
ターミナルビルから外に出ると、すでに日は西に傾いていました。タクシーに乗れば楽なのですが、何となくそのまま最寄りのバス乗り場であるKマートまで歩いてしまいました。所要時間は30分ほどです。私には良い運動でしたが、空港までの道路は歩道の整備が不十分で、近くを結構な速度で車が通っていくため、他の人にはお勧めできません。
Kマート前のチケットカウンターで赤いシャトルバスの2日乗車券(15ドル)を買い、グアムプレミアムアウトレット(GPO)へ。ここのフードコートに入っているモンゴリアンBBQの店が好きなのです。牛肉とお好みの野菜5種のBBQ(ご飯付きで10ドル)を食べてから、再び赤いシャトルバスに乗ってホテルへ。ホテルの近くにはコンビニのABCマートがあり、ここで水と夜食を買いこみました。

2日目、この日はこれまで早起きが億劫で、つい行きそびれていたデデドの朝市に行くことにしました。
ホテル前を6時半に通り過ぎる朝市シャトル(往復7$)に乗るため、6時20分に乗り場に行くと、すでに別の会社のバスが待っていました。こちらは往復5$です。きっとこのような形で、広告費をかけないかわりに格安で乗客をゲットしているのでしょう。結局、早起きは2$の得になりました。
デデドの朝市はクック諸島の朝市と雰囲気が似ています。もともと地元民のためのローカルな市場で、生活用品や民芸品、食材、朝食などが売られていました。
私は中国系の屋台で、Togoという牛の胃袋が入った粥(3$)とチキンBBQ(1$)を頼みました。この粥が気に入ったので、別の店でも頼んでみたところ、そちらには鶏肉が入っていました。Togoとは肉の入った粥の総称かもしれません。
行きと同じ会社の8時発のバスでホテルに戻り、少し休憩してから再出発。途中、タイの王室とゆかりが深いデュシタニホテルに立ち寄り、タイとグアムのテイストが融合したロビーに感心してから、DFSギャラリアに向かいました。
もっとも私は旅先で、飛行機のファーストクラスからフィリピンのスラム街まですべてに対応できる(金持ちか貧乏人か分からない)ノーブランド風の地味な所持品を好む人間なので、これ見よがしのブランド品への憧れはありません。ここから出発するバスに乗り、恋人岬に向かいました(往復バスと入場料がセットで9$)。
家に帰れば、長年の激闘(口喧嘩)の末に「亭主元気で留守が良い」と言わせることに成功した強敵(つま)と長男がおり、今さらここで願掛けすることもありませんが、普通に景色が素晴らしいのです。高台からグアムの森とホテル群を一望でき、その彼方には目が痛くなるほど青く眩い水面と空が広がっています。すぐ左手には切り立った崖がそびえ、そこが現世で報われぬ愛のために身投げしたチャモロ人の若いカップルの伝説の舞台のようです。二人を飲みこんだであろう眼下の海面は穏やかで、美しい珊瑚礁が波に揺られていました。
その景色を堪能した後、バスでDFSに戻り、赤いバスに乗り換えてマイクロネシアモールに向かいました。
まずはフードコートでチャモロ料理のセットを注文。10$でレッドライス、野菜のピクルス、野菜炒め、ビーフンのようなグアムのヌードル、チキンBBQ、焼き春雨がついていました。ここは何度か来た場所ですが、中央の特設広場では毎回違ったイベントが行われています。この日はグアム・テコンドー・クラブのメンバーが瓦割に挑戦していました。最初は空手かと思ったのですが、胴着のデザインや帯の色の法則性に違和感がありました。一方で、押忍の仕草や気合いの入れ方は空手そっくりです。結局、チャモロ族の若者が35枚の瓦を割り、優勝しました。
これを見終えてからバスでホテルに戻り、あまり整備されていないプールで泳いだ後、少し休憩してから夕食に出発。場所は前日と同じくGPOのフードコートにあるモンゴリアンBBQの店です。モンゴリアンを名乗りながら本場のモンゴル料理とはかけ離れており、どう見てもチャモロ料理なのですが、だからこそグアムに来るとこれが食べたくなるのです。
この日は3食ともB級ローカルグルメを堪能し、ホテルに帰ってきました。

3日目、フライトの3時間前にホテルをチェックアウトし、ホテルスタッフに空港まで送迎してもらいました(20$+チップ)。すぐにチェックインできましたが、あと5分遅ければ団体客に先を越されていたはずです。間一髪でした。
出国審査後にプライオリティパスでラウンジに入って時間をつぶし、定刻より30分早く名古屋に到着しました。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

マニラ旅行記(16年1月) [海外旅行記]

今月はフィリピンのマニラに行ってきました。
有効期限の切れそうなANAマイルがあり、昨年6月に17000マイルを使って下記の特典航空券を発券しました。
DAY1 NH338 NGO 0755 NRT 0900
DAY1 NH809 NRT 1730 MNL 2130
DAY3 NH820 MNL 0945 NRT 1500
DAY3 NH337 NRT 1700 NGO 1810
NH,NGO,NRT,MNLはそれぞれ、全日空、名古屋、成田、マニラの略です。発券時に、空港税やサーチャージなど別途10730円を支払いました。
ホテルはExpedia でAtrium Hotel(3つ星、朝食付き2泊で9932円)を予約し、物騒な空港からの送迎を World-airport-transfer.com で頼みました(往復で33.29ドル)。もちろん普通のタクシーを使えばもっと安いのですが、これだけは安全のための必要コストとして削れません。

旅行初日、セントレアでマニラまでのチェックインをすませました。まだ朝も早いのでカードラウンジは開いていません。そのまま成田に飛び、プライオリティパスでKALラウンジに入りました。本来はユナイテッド航空のラウンジに入りたかったのですが、昨年5月でプライオリティパスとの契約が切れていました。それを知らずに6月に発券してしまった情報弱者としては、後悔しきりです。おにぎり、カップヌードル、菓子パンくらいしか食べ物のないラウンジで7時間つぶしていると、搭乗時間が待ち遠しくなりました。
そう言えば、これまで利用した中で、個人的に6時間以上つぶせると思ったラウンジは、成田のJALラウンジ、北京の中国国際航空ラウンジ、シンガポールのシンガポール航空ラウンジ、バンコクのタイ航空ラウンジ、オークランドのニュージーランド航空ラウンジなど、フラッグキャリアのホームベースラウンジばかりです。その点、成田のユナイテッド航空ラウンジは同社のアジア乗り継ぎ拠点で、準ホームベースなので、それなりに充実していたのですね。搭乗時間が迫り、搭乗口に行くと、大相撲の中継が行われていました。外人も興味深そうに見ていました。
この日は飛行機の室内照明のトラブルなどで出発が1時間近く遅れ、その分マニラへの到着も遅れました。しかも空港周辺は午後11時過ぎにも関わらず大渋滞で、結局ホテルに着いたのは日が変わる直前でした。なお空港での両替レートは、1万円=4000ペソでした。

2日目、ホテルで朝食を済ませ、8時過ぎに出発。私のマニラ訪問はこれで6回目ですが、今回はイントラムロスと呼ばれる観光の定番スポットを再度訪れることにしました。
まずは高架鉄道で4駅離れたUNアベニューに移動し(15ペソ)、そこから徒歩でイントラムロス最奥部のサンチャゴ要塞(75ペソ)へ。第二次世界大戦中、ここで多くのフィリピン人が日本軍によって閉じこめられ、命を落としました。しかしこれまでの印象としては、現地人の対日感情は悪くありません。かつて英語ツアーで一緒したフィリピン人家族から「日本軍はかつてフィリピンで悪いことをたくさんしたが、それは日本人ではなくコリアンだ。日本人は誰も知らないが、フィリピン人はみんな知っている」と言われたことがあり、韓国人を狙った殺人事件の件数の多さも踏まえると、ここでは日本人だとばれるより韓国人だと誤解される方が危険かもしれません。ただし詐欺や睡眠薬強盗などの軽犯罪では、きっと日本人の方がカモだと思われているでしょう。
なおこの要塞は、フィリピン独立運動の英雄、ホセ・リサールが処刑された場所でもあります。医師でもあったリサールの診察用具や衣類、日常品などが展示されていました。
その後、カーサ・マニラ博物館(75ペソ)へ。こちらはスペイン統治時代の富豪の家です。ヨーロッパの大邸宅とアシアンテイストが心地よく融合していました。
次に道向かいにある世遺産のサン・オウガスチン教会(200ペソ)に入場しました。こちらもヨーロッパのキリスト教文化がアジアっぽくなっており、一部の古い絵画は高温多湿な環境下でかなり痛んでいました。
見学を終えると、時刻は11時40分です。ここで再びカーサ・マニラ博物館の建物に戻り、バーバラスというレストランでビュッフェの昼食をとりました(549ペソ)。博物館と同じ雰囲気の豪華な室内には、クーラーがよく利いており、管弦楽の生演奏を聞きながら、優雅にフィリピン料理を楽しめました。
食後、徒歩で国立博物館(150ペソ)に向かい、フィリピンの近代アーティストたちの作品を見て回りました。リノベーション真っ最中の数年前より、だいぶマシになった気がします。
ここからリサール公園を通り抜け、巨大商業施設のロビンソン・コマーシャル・コンプレックスへ。午後の暑い時間帯に屋外を歩く気になれず、ショッピングセンターで店と人をウォッチングすることにしました。
気づいた点としては、フィリピンでは3~4人子供がいる世帯が珍しくない、女性は長ズボンか短パン姿ばかり、日本よりカップルがいちゃついている(もっとも日本よりいちゃつかない国は、イスラム教国家を除けばほとんどありません)くらいでしょうか?
私のブログの顔でもあるジョリビーの店に入り、アイスティー(40ペソ)を飲んだりして時間をつぶし、17時半になったところで、一階にあるキャバレンというフィリピン料理ビュッフェの店へ(一人398ペソ)。ここは私のお気に入りの店で、主要なフィリピン料理を食べることが出来ます。
雰囲気なら昼の店、安さと品数ならこちらに軍配があがります。
食後、高架鉄に乗ってホテルに帰ってきました。

3日目、朝6時からホテルで朝食をとり、6時45分に空港送迎の運転手と落ちあいました。空港で名古屋までのチェックインを済ませ、プライオリティパスでスカイビューラウンジへ。こちらでも軽く食事をつまみました。そして成田経由で名古屋に帰ってきました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:旅行

高雄旅行記(15年12月) [海外旅行記]

前回の台北旅行に続き、今回は台湾南部の高雄に行ってきました。
9月にピーチアビエーションのホームページで下記航空券を購入しました。座席指定料、支払手数料、空港税など込みで総額 18940円です。
DAY1 MM035 KIX 1055 KHH 1330
DAY3 MM036 KHH 1415 KIX 1755
またホテルはExpediaで Shun Yu Bisdiness Hotel(朝食つき、2泊で7555円)を予約しました。
大阪までは、往路が新幹線で復路が近鉄特急デラックスシートです。チケットショップでそれぞれ5700円と3700円でした。

旅行初日、6時20分の始発新幹線、JR在来線、大阪市営地下鉄(240円)、南海電鉄ラピートα(1130円)を乗りついで関空へ。ターミナル1のすき家で朝食をとり、ターミナル2のセブンイレブンでパンを買い、機内に持ち込みました。ミネラルウォーターはセキュリティーチェック後に購入。朝が早かったこともあり、寝て過ごしているうちに高雄に着きました。
地下鉄の2日券(250T$)を買い、高雄駅からほど近いホテルに向かいました。部屋に荷物をおいてから再出発。
地下鉄を乗り継いで、高雄市立歴史博物館(日本統治時代の古い市庁舎を流用しており、建物自体が歴史的資料ですが、展示内容はスカスカです)、愛河(街中を流れる運河)、打狗鉄道故事館(使われなくなった古い駅舎と線路が残され、蒸気機関車が展示されています)といずれも入場無料の観光地をハシゴした後、旗津フェリー(25T$)に乗って旗津半島に渡りました。ここは市民にとって身近な観光地で、店の建ち並ぶ大通りを歩いていくと砂浜の海岸に出ます。辺りには屋台が多く、主にイカや貝などの海産物を扱っていました。
暗くなって来たところで再びフェリーに乗って対岸に戻り、道端の店で鴨の血液ゼリーが入った一人鍋(130T$)を食べ、六合夜市を散策してからホテルに帰ってきました。

2日目、ホテルで朝食をとり、地下鉄の橋頭糖?駅へ。ここにはかつての精糖工場を改装して作られた台湾糖業博物館があり、その奥にある十鼓橋糖文創園?で太鼓のショー(300T$)を見ることができます。個人的には、これが今回の旅行のハイライトです。10時前に入場し、まずは他のお客さんと共に太鼓の練習をしてからショー会場へ。その際、英語も話せるガイドの人が、日本統治時代に和太鼓が台湾に伝わったこと、ここは精糖工場跡地であり、アルコール燃料の原料にもなるので、アメリカ軍の空襲の標的になったことなどを説明してくれました。ショー会場の舞台前には薄い布があり、霧のように霞んだ向こうから、勇壮な太鼓のリズムと、鋭くも切ない縦笛の音が響いてきます。日本人にとってどこか懐かしく感じる旋律です。
演目が進んで薄い布が上がると、舞台の足下には水がたまっていました。水を蹴飛ばしながらの演舞は迫力満点で、さらには舞台上から人工雨が降ってきたりします。アンコールを含め40分ほどのショーでした。現在は土日の10時半と15時からショーをしていますが、もし行かれる場合は最新情報をチェックしてください。
その後、糖業博物館を一通り見てから、地下鉄で左営駅に向かい、高鉄(台湾新幹線)左営駅のセブンイレブンで新国民弁当(55T$)を買って駅舎内で食べました。これは台湾の鉄道駅にあるセブンイレブンの限定商品で、個人的にはこれを食べると台湾に来たという実感が湧くのです。
左営駅舎から紅35バス(12T$)に乗り、蓮池潭へ。ここは池の上で大きな龍と虎が口をあけ、その向こうに2本の塔が建っているところで、高雄といえばここの写真が出てくるくらい有名です。入場時には任意の寄付を募っており、寄付をした人には絵はがきを配っていました。塔の上から蓮池を見下ろすと、心地よい風とあいまって気分は爽快です。
ここから301番バスと地下鉄を乗り継いで、いったんホテルに帰ってきました。次の観光場所は高雄一の高さを誇る高雄85ビルですが、夜景も見たかったので、休憩がてら時間を潰すことにしたのです。16時前に再出発し、地下鉄で三多商圏駅へ。近くの百貨店を覗いてから、高雄85ビルの展望台(180T$)に上りました。ここは海に近いこともあり、どこまでもくすんだ街並みが続く台北101ビルの眺望よりも見応えがあると思います。1時間ほど粘り、だんだん海と街が闇にとけ込み、代わりに道路がライトアップされていくのを見届けてから下りて来ました。ビルの西隣に一人鍋の店を見つけ、そこで130T$のスパイシー鍋をつついてから、今度は南に隣接する高雄市立図書館へ。ここは昨年できたらしく、夜に訪れると、ゆったりとした空間と近未来的な照明とのコントラストを楽しめます。置いてあるのは中国語の本ばかりですが・・・・・・。
そこから地下鉄で移動し、愛河のライトアップを見てからホテルに帰ってきました。

3日目、ホテルで朝食を済ませ、8時過ぎにチェックアウト。まずは徒歩で、高雄駅から西に10分ほど歩いたところにある三鳳宮に向かいました。ここは台湾南部の道教の聖地です。これまで台湾の寺院は、私の心の琴線に触れるものがないと思っていましたが、その理由がやっと分かりました。祀ってある主神が髭面のおじさんの人形ばかりで、神聖さがないというか、どこか俗っぽいのです。しかしここの2階の主神はそんな私の常識を越えていました。玉皇上帝という看板で、その両脇には北斗星君と南斗星君が控えています。これを見た私の脳内では、リンの姉を巡ってケンシロウとファルコが戦っていました。
そこから地下鉄で後潭駅に向かいました(20T$)。ここで紅28バスに乗り換えて国立科学工芸博物館に行く予定でしたが、バスは30分に一本しかなく、しかも前のバスが出発したばかりでした。これでは帰りもリスキーと考え、行き先を徒歩で行ける客家文物館(入場無料)に急遽変更。ここでいう客家とは、かつて中国から台湾に移住した人たちですが、移住者の生活様式が大陸人のそれと大きく変わるはずもありません。昔の中国人の暮らしぶりに関する展示と言われても違和感のないものでした。
まだ時間があったので、そこから地下鉄で三多商圏駅に移動し、前日訪れた高雄市立図書館へ。夜の近未来的なライトアップと異なり、自然光に満ちあふれた居心地の良い空間でした。
その後、地下鉄で空港に向かい、チェックインと保安検査、出国審査後にプライオリティパスでラウンジに入り、昼食をとりました。今回はLCCAで機内食がないので、一食分がっつりと食べました。関空到着後、南海電鉄ラピートβ(ピーチの機内販売で1030円)と近鉄特急を乗り継いで名古屋に帰ってきました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

台北旅行記(15年11月) [海外旅行記]

今回は台北旅行です。
マイレージプラス57500マイルを使い、下記特典航空券を発券しました。空港税が別途98.4ドル必要でした。
・10月の敦煌往復
DAY1 NH 3831 NGO 0800 FUK 0930
DAY1 BR105 FUK 1215 TPE 1350
DAY3 NH824 TPE 0935 NRT 1330
DAY3 NH337 NRT 1700 NGO 1810
・来年2月のグアム往復
また楽天トラベルで台北駅近くのリオホテル(朝食付き、2泊で2000台湾ドル、以下T$)を予約しました。ここは台北駅から徒歩圏内にあり、私が台北に行く際の常宿です。

旅行初日、セントレアでANA国内線のチェックインを済ませ、まずは福岡空港へ。着後、空港内を走る無料バスで国際線ターミナルに移動し、エバー航空のチェックインを行いました。出国審査後、プライオリティパスでKALラウンジに入ったものの、広さ、飲食物の内容ともに今一つで、断続的にラウンジを閉鎖するため途中で入退室する必要がありました。エバー航空の機内はキティーちゃん仕様でした。
台北到着後、国光客運のバス(125T$)で台北駅に向かい、駅内部で駅弁を買ってから、ホテルにチェックインしました。台湾の料理には独特の匂いがあり、私も最初は受け付けなかったのですが、今ではすっかり慣れました。味付けご飯の上に豚肉や卵などの具材が載って、80T$です。食べ終えてから時計を見ると午後4時半を回ったところでした。今回は「千と千尋の神隠し」のモチーフになった九份に夕暮れ時を狙って訪れる予定ですが、この日はもう時間的に無理そうです。
そこでMRTの24時間搭乗券(180T$)を買い、台北の北にある港町、淡水に行くことにしました。台北駅から40分、列車に揺られると、海に面した屋台街が見えてきます。ここを散策し、魚の擂り身が入ったスープ(35T$)とおでん(5個で50T$)を食べました。実はこのおでんは駅舎の隣にあるセブンイレブンで買ったものですが、店の外に海の見えるオープンエアの席があり、具材も台湾風なので、充分に旅情が感じられます。
その後、帰りのMRTでは爆睡してしまい、台北駅を乗り過ごしてしまいました。もうこの辺が体力の限界と考え、ホテルに帰ってきました。

2日目、ホテルで朝食を済ませ、8時過ぎに出発。この日の夕方に「千と千尋の神隠し」のモデルになった九份に行く予定ですが、それ以外はマイナーな観光地を巡ります。これまでに台北の主な観光地は何度か訪れており、今回はその取りこぼしを拾うような観光なので、あまり一般的な参考にはなりません。
まずはMRTで円山駅に行き、孔子廟と大龍どう保安宮を巡りました。前者は学問の神様である孔子(日本の菅原道真と同じ扱い)を祀った廟であり、後者は医学の神様を祀った廟です。どちらも入場無料ですが、写真を撮って5分ほどで終わりという感じです。
そこからMRTで府中駅に行き、中国式の庭園である林本源園邸(入場無料)を見学しました。こちらも中国本土で様々な中国式庭園を見慣れている身としては、特に感慨はありません。
この日の昼はディンタイフォンで小籠包を食べようと思い、11時半に本店に行ったところ、すでに100分待ちの状態でした。さすがに諦めてMRT東門駅に移動し、近くのセブンイレブンに入りました。おでん(3個で30T$)で小腹を満たしてから郵政博物館(5T$)へ。ここには台湾や世界各国の郵政に関する展示が集められており、世界の郵便局職員の制服も展示されています。それを着ているマネキンもその国の人の特長が出ているものが多く、韓国のマネキンは白長いトロンとした顔立ちで、一目見て韓国人と分かる秀逸なものでした。また世界100カ国以上の国の切手も展示されていますが、トリニダードトバゴ、モナコ、フィジなどマイナーな国がある一方、中国、香港、モンゴル、ロシアの切手はありませんでした。きっと大人の事情があるのでしょう。
そこから徒歩で総督府を経由しながら北上し、二二八和平公園に向かいました。台湾には第二次世界大戦後、民衆と国民政府が血みどろの闘争をした二二八事件と呼ばれるものがあり、これに関する展示をした二二八記念館(入場無料)もここにあります。台湾の人たちは、1945年までは日本人であることを求められ、1947年のこの事件以降は中国人であることを求められました。その心の傷がよく分かる展示でした。また公園の北部には国立台湾博物館(30T$)もあり、こちらにも入場しました。台湾の動植物と少数民族に関する展示がメインですが、以前と比べて展示内容が激減していました。少し残念です。 ここを見終わると時刻は14時で、そろそろ九份に向かうことにしました。
台北駅の窓口で基隆行きの切符(41T$)を買い、駅舎内にあったセブンイレブンで65T$の駅弁を買ってからプラットホームへ。駅弁を食べながらのんびり鉄道の旅―—を夢見たのですが、基隆行きの普通電車は日本の通勤電車と同じシート配列で、乗車率も高いので座れる保証はありません。しかたなくプラットホームで弁当をかきこんでから乗車しました。最初は大勢いた乗客が次第に減っていき、45分ほどで基隆に到着しました。磯の香りが漂う港町です。ここから金瓜石行きのバス(30T$)に乗り、50分ほどで九份に到着したときには空が暗くなりかけていました。ここは千と千尋のモデルになった山間の村で、映画の雰囲気を感じるために夕方来るのが人気のようです。以前、朝に来た時とは比較にならない程の人混みで、日本語も多く聞こえてきました。細い小道の両脇に並んだ店を見て回り、赤い提灯の灯った店の写真を撮り、台湾スイーツや軽食を食べていると、時刻は18時を回っていました。
あたりには雨が降りしきり、バス乗り場には長い行列ができています。さすがに疲労感を抱いたところに、タクシー運転手が「台北駅まで相乗りで一人250T$」と言い寄ってきました。普段なら公共交通機関を乗りこなすと幸せになれるのですが、この時ばかりはタクシーに惹かれました。
タクシーに乗って人数がそろったところで出発。運転手は道中でソーセージを買って客に振る舞ってくれたり、自分のミネラルウォーターを買うために車を停めて客を待たせたりと、良くも悪くも自由な人です。運転はかなり荒く、所要1時間で台北駅に到着しました。駅舎内ではクリスマスツリーがライトアップされ、二階のレストラン街はどこも人であふれています。それを見て回ってからホテルに戻りました。

3日目、朝6時にホテルをチェックアウトし、行きと同じ国光客運のバスで桃園国際空港へ。チェックインと出国手続きを済ませ、プライオリティパスでラウンジに入った時には8時前でした。
そこで朝食を済ませ、成田で乗り継いで名古屋に帰ってきました。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

敦煌旅行記(15年10月) [海外旅行記]

今回はシルクロードの街、敦煌に行ってきました。私はこれで中国に全部で31ある省、直轄市、自治区のうち、25か所に訪れたことになります。
今年3月、ユナイテッド航空の3万マイルを使って下記特典航空券を発券しました。空港税は別途 68.1ドルです。
DAY1 NH939 NGO 1030 PVG 1215
DAY1 CA1884 PVG 1615 PEK 1840
DAY2 CA1287 PEK 0615 DNH 0940
DAY4 CA1288 DNH 1040 PEK 1335
DAY4 CA159 PEK 1700 NGO 2100
11月の台北行き往路
NH、CA、NGO、PVG、PEK、DNHはそれぞれ全日空、中国国際航空、名古屋、上海、北京、敦煌の略です。
中国国内で最大のホテル予約サイトCtrip で Beijing Aulympic Airportel(素泊まり、198元)と Dunhuang Legend Hotel(朝食付き、2泊で298元)を予約しました。
これまで Beijing Aulympic Airportel を予約すると、こちらの搭乗便を確認して、何時に空港のどこで待ち合わせと指定してくれましたが、今回は電話番号を教えられただけです。

そして旅行初日――この日は上海経由で北京に行くだけで終わります。セントレアでチェックイン後、プライオリティパスでラウンジに入り、朝食をとりました。
上海到着後、敦煌までのチェックインを済ませ、プライオリティパスで再びラウンジへ。北京に着き、インフォメーションデスクからホテルに電話してもらい、送迎バスでホテルまで送ってもらいました。

2日目、夜中に起き、3時45分の送迎バスで空港へ。4時半に保安検査が開始され、プライオリティパスでラウンジに入り、朝食をとりました。機内では食事のサービス以外は寝て過ごしました。
敦煌に到着し、タラップをおりると、見渡す限りの砂漠が広がっています。その中にポツンと平屋建ての空港ビルが建っていました。ここから空港バス(10元)で市内に向かうことにします。
砂漠を突っ切るアスファルトの道路をバスで疾走していくと、賑やかな市街地が見えてきます。バスは敦煌飯店の前で停まりました。一辺が1キロほどの小さな街なので、ここからは徒歩で充分です。まだ朝の10時過ぎでしたが、ホテルにチェックインさせてもらえました。部屋に荷物を置いてから再出発。
街の中心部にロータリーがあり、その南東部には敦煌夜市が広がっています。ここで牛肉麺(26元)を食べました。中国の地方都市にしては、物価は高めです。その後、大きな超市(スーパーマーケット)でキャップに同じ製造年月日が記載されていることを確認して、ミネラルウォーターを買いました。中国では食の安全に気を遣います。
この日は午後から鳴沙山に行くことにしました。私は通りすがりの3路バス(2元)に乗りましたが、ロータリーから数十メートル南下したところが3路バスの出発地点のようです。終点まで行くと、正面に砂漠の山が見えてきます。このあたり一帯が鳴沙山で、入場料は120元でした。高地なので紫外線が強く、砂漠からの照り返しも強烈です。砂漠の砂はパウダーのように細かく、ゆるやかに足を取られて体力を消耗し、容赦なく靴の中に入ってきます。アトラクションとして小型飛行機、北斗の拳のモヒカンが乗ってそうなバギー、ラクダがありました。しかしシルクロードで砂漠と言えば、定番はラクダでしょう。100元払ってラクダの背にまたがり、40分かけて砂漠の中を揺られてきました。日差しが強く、喉が渇き、山の斜面を下る際に揺れが激しくなります。シルクロードを旅するキャラバンの気分を少しだけ味わえました。
ラクダから降りてアスファルトの道を歩いていくと、最奥部に三日月のような形の泉(月牙泉)が見えてきます。いわゆる砂漠の中のオアシスです。そばには中国風の建物があり、碧い湖面と白い砂肌のコントラストが見事でした。
その後、帰り道で山の上からソリに乗って降りてくるアトラクション(15元)を見つけ、そちらにも挑戦しました。スキーと違って制動が利かないので、それなりにスリルがあります。
時刻は午後4時半です。夕方の眺めがまた最高と聞いていたのですが、朝が早かったこともあり、もう体力の限界でした。3路バスで市街部に戻り、敦煌夜市で羊肉のうどん(20元)と羊の串焼き(10元)を食べてから、ホテルに帰ってきました。

3日目、ホテルで朝食をとっていると、なにやら外が賑やかです。8時半に出発すると、ちょうどホテル前の道が市民マラソンのコースになっていました。事前情報では、敦煌飯店の近くから莫高窟行きバスが出ているとの話でしたが、そのような気配はありません。タクシーを求めて歩き回っていると、たまたま莫高窟行き12路バス(3元)と遭遇しました。丝路宾馆の北向かいから出発しているようです。
莫高窟に向かう道路もマラソン大会で片側が閉鎖されており、莫高窟旅客服務中心の道向かいで降ろされました。ここで200元のチケットを買い、2本の映画を見てから、専用バスで10分ほどかけて莫高窟まで送迎してもらいます。1本目の映画は、砂漠を旅するキャラバンの安全を願って莫高窟を作ったことを紹介する時代劇です。かなり本格的に撮影されており、大画面なので迫力満点です。2本目は、莫高窟の内部をプラネタリウムのようなドームスクリーンに映し出すものでした。移動時間も含めて2本で45分ほどかかります。
莫高窟に着いた時には11時過ぎでした。ゆっくりと見て回るつもりだったので、先に食堂に入り、駱肉黄面(28元)を食べました。これは敦煌の名物料理で、駱肉とは駱駝(ラクダ)の肉とのこと。パサパサの肉が載った、あんかけそばでした。
莫高窟の入り口ではイヤホン付きの無線機を渡され、十数人のグループにガイドが一人つきました。無線機は自分のガイドの説明を受信する仕組みのようです。ここには100以上の石窟がありますが、普段は入り口の扉が閉ざされ、鍵をかけられています。必然的にガイドと一緒に見て回らなければなりません。なお、入場する石窟はグループごとに違います。私はグループ間を移動しながら、出来るだけ多くの石窟を見てまわりました。どうせ無線機から流れてくる中国語の説明を聞いても分からないので、自分のガイドに終始同行するメリットがなかったのです。それでも見学できたのは十数個でした。これなら自由に見て回れる雲崗や大足の石窟のほうが、満足感を得られます。
その後、専用バスで莫高窟旅客服務中心に戻り、そこから12路バス(服務中心を出て左手のところにタクシーと並んでいます)で市内に戻ってきました。
ここで前日と同じ3路バスに乗り換え、敦煌博物館(入場無料)に向かいました。市街地を出て少しすると右手に見えてきます。私は3路バスの道中にあるという情報しかなかったため、見過ごしてしまい、終点まで行ってから帰りにようやく見つけました。ここでは敦煌の歴史とともに様々な発掘品が展示されており、莫高窟の一つを再現した場所もありました。主要な展示やテーマには日本語の説明もあります。
そこから徒歩でホテルに戻り、少し休憩してから夕食を求めて敦煌夜市に出かけました。オープンスペースの店で敦煌名物の黄面(あんかけそば、16元)と蘭州名物の五目鍋(14元)を注文し、夜市を散策してからホテルに帰ってきました。

ここで、もう一度繰り返します。ロータリーから数十メートル南が3路バスの出発地で、これは敦煌博物館経由、鳴沙山行きです。丝路宾馆の北向かい(三危路と文昌南路がぶつかる市内東部)が12路バスの出発地で、これは莫高窟旅客服務中心に行きます。しかし私には空港行きバスの出発地が最後まで分かりませんでした。

4日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎにチェックアウト。そのままタクシー(言い値で50元。相場は40元くらいでしょうか?)で空港に向かいました。
空港ではプライオリティパスでラウンジに入り、時間をつぶしました。北京に着くと、敦煌の青空とはうって変わった、白くくすんだPM2.5色の空が広がっています。ここでもプライオリティパスでラウンジに入り、無事名古屋に帰ってきました。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

イタリア学会出張記(15年9月) [海外旅行記]

今回、イタリア北部にある湖畔の町ストレーザで行われた学会に参加してきました。
この出張記を書く上で外せない3人の先生が登場しますので、卒年順にA先生、B先生、C先生とします。
A先生 基礎医学系の教授。微少重力における自室神経機能の研究の第一人者で、学会の重鎮。
B先生 某病院の神経内科部長。私の博士論文では半分近い症例のデータを提供していただきました。バファリンの半分は優しさで、私の博士論文の半分はB先生の優しさで出来ています。
C先生 研修医時代、色々と指導していただいた先輩の女医さん。
ちなみに「2001年宇宙の旅」(http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301039128-1)は、A先生の研究チームの実験で、C先生から声をかけていただいて実現したものです。
今回、春先にB先生から「毎留君も一緒に来たら便利だし、来ない?」とお声掛けがあり、かと言ってすぐに演題が完成するわけでもなく、参加だけすることにしました。
しかし結局B先生は奥さん同伴となり、旅慣れているA先生も自ら手配したため、私はC先生の旅行手配をして同行することになりました。
まず楽天トラベルで下記航空券を購入しました。一人当たり総額97330円です。
DAY1 AY80 NGO 1030 HEL 1440
DAY1 AY795 HEL 1605 MXP 1805
DAY6 AY794 MXP 1125 HEL 1525
DAY6 AY79 HEL 1715 NGO 0850+1
AY、NGO、HEL、MXPはそれぞれフィンエアー、名古屋、ヘルシンキ、ミラノの略です。
またExpedia で1日目はミラノ中央駅に近い Hotel Demo(3つ星、朝食つき14234円)を、2日目からはストレーザの Hotel Italie Et Suisse(3つ星、朝食付き3泊で308ユーロ)を、5日目はミラノ中央駅に近い Hotel Colombia(4つ星、朝食付き14994円)を予約しました。いずれも一部屋当たりの金額です。
C先生と同一ホテルで部屋を手配した都合上、予算が私の普段の一人旅よりアップしています。
ミラノからストレーザまでは電車で約1時間弱です。往路のみイタリア国鉄のホームページ(http://www.trenitalia.com/tcom-en)で2日目08:23ミラノ発、09:19 ストレーザ着ユーロシティーの切符(2人で16.5ユーロ)を購入しておきました。
夜や早朝の移動を極力減らし、無理をせず、危険の少ない旅程を組んだつもりです。
なお、学会参加費(395ユーロ)も別途必要でした。学会3日目にはガラディナー(75ユーロ)があり、こちらも申し込みました。

そして出張初日、あらかじめC先生にセントレア行き名鉄特急の指定席券を渡してあり、車内で合流しました。これさえあれば、あとは旅慣れた総合旅行業務取扱管理者が世界中どこでも案内するプレミアムチケットですが、残念ながら非売品となっております。セントレア到着後、C先生がモバイルルータのレンタル予約をしてあったので、それを受け取ってからチェックインしました。
A先生も同じフライトですが、私たちよりやや遅れてチェックインの列に並んでいました。そのため席も離れていたのですが、ヘルシンキでは三人一緒に乗り継ぎ、ミラノに到着しました。私とC先生はミラノ中央駅近くにホテルを取っているので、空港バス(8ユーロ)で中央駅へ。バスの到着場所は中央駅のすぐ隣で、目の前には空港行きバスチケットを扱っている売店があります。ここでフランスパンのサンドウィッチ(3.5ユーロ)とミネラルウォーター(1ユーロ)を勝手からホテルにチェックインしました。
一方のA先生はストレーザにホテルを取っていたため、交渉の末に65ユーロの白タクに乗られたそうです。

2日目、ホテルで朝食をとり、荷物をまとめてからチェックアウト。中央駅発(ストレーザ経由)ジュネーブ行きのユーロシティーに乗車しました。国際特急で半分はスイスの血が入っているためか、出発も到着も定刻通りです。車内検札はプリントアウトした乗車券を見せるだけですぐ終わりました。
ここから徒歩で学会の会場に向かい、受付をすませました。朝と午後にはティータイムがあり、昼はフランスパンのサンド、食パンのピザ、バナナ、ミネラルウォーターが入った紙袋を貰いました。もちろんこれらも学会参加費に含まれています。
日本国内の学会だとスーツ着用が基本ですが、国際学会では割とラフな服装が目立ちます。興味のある講演を聴いたり、疲れたら観光に出かけたり、自由に時間を過ごすのが学会です。
あらかじめホテルのチェックインを済ませておき、その日の学会スケジュールが終わってからA先生を始めとするグループ総勢7名が集結しました。すでにB先生が学会会場から近い場所にあるオープンエアのレストランを予約してあり、そちらへ移動。
A先生とB先生はイタリア語も話せ、メニューへのこだわりも強かったので、注文はすべてお任せでした。A先生のところの研究者の女性(現在はロンドンに留学中。以後、Dさん)がピザを所望したのですが、イタリアンのコースメニューとしてはメジャーではないとして却下されていました。
ミネラルウォーター、ハウスワイン、ピザ風トースト、パスタ2種類、ムール貝、魚料理、肉料理、シュリンプの串焼き、ジェラードを頼み、一人25ユーロ(チップ別途)でした。

3日目、ホテルで朝食をとってから学会場へ出発。この日もモーニングティー、軽めのランチ、アフタヌーンティーがありました。私はC先生のお供で、午後に市内散策に出かけました。小さな街なので1時間くらいで一通り見て回れます。18時からのポスターセッション(発表内容をボードに貼って提示し、各自閲覧)ではスパークリングワインやカナッペが提供されていました。
この日はここでお開きになりました。現在ロンドンに留学中のDさんだけは元気だったのですが、日本勢は時差の影響でグロッキーでした。

4日目の午前は、C先生のお供で島巡りをしました。具体的にはボッロメオ家の宮殿があるマードレ島とベッラ島の2島周遊です。船賃は一人13.7ユーロでした。
9時にストレーザの桟橋からフェリーに乗り、35分かけてマードレ島へ。2島共通の入場券(20.5ユーロ)を買い、よく整備された庭園を歩いていくと、島の中央の小高い丘に建てられた宮殿につきます。内部は人形博物館になっており、美しい内装とともに楽しめました。
10時50分のフェリーで今度はベッラ島へ。こちらの宮殿のほうが規模は大きく、隣には祭壇のような建造物も併設されています。12時20分のフェリーでストレーザに戻り、昼食は学会会場で済ませました。
午後の演題が終わり、19時に会場入り口で集合。この日はガラディナーです。A先生、C先生、Dさん、私の他、途中で出会った明治大学の女性研究者も一緒に行くことになりました。やはり外人より日本人同士の方が会話は楽です。湖岸まで歩き、学会が手配したボートでガラディナーの会場であるペスカトーレ島へ。屋外でシャンパンとオードブルを楽しんでいると準備が整い、ディナー会場に通されました。リゾット、魚料理、デザートのシンプルなメニューでしたが、ワイン飲み放題で色々会話していると、あっという間に時間が過ぎました。時差とワインで意識がもうろうとしてきたので、一番早いボートでストレーザに帰りました。

5日目、ホテルで朝食を済ませてチェックアウト。この日は学会で昼食の用意もなく、事実上のフェードアウト状態です。午前中の演題を聞き、近くのスーパーでパンと生ハム、チーズを買って昼食を済ませ、13時22分のローカル列車(8.6ユーロ)でミラノ中央駅に向かいました。A先生、C先生、Dさんも一緒です。ミラノ到着後、泊まるホテルが別だったので一旦分かれ、16時にドゥオモの切符売り場で再集合することにしました。
ホテルにチェックインして荷物を置き、ミラノ中央駅からドゥオモ駅まで地下鉄(1.5ユーロ)で移動。地上に出ると、目の前にドゥオモの威容が押し迫ってきており、圧巻されました。
ここで4人集合し、エレベーターに乗って屋上にも行けるドゥオモパス(15ユーロ)を買ってからドゥオモに入場。天井の高い大聖堂内部には華麗な彫刻が散りばめられており、ステンドグラスから差し込む午後の日差しが優しげです。地下には昔の教会の遺構や16世紀に死去した大司教の遺骨をまつった地下礼拝堂もあり、こちらも見学しました。
その後いったん外に出てからエレベーターに乗り、ドゥオモの屋上へ。青い空に綿菓子のような雲が浮かび、林立する尖塔の向こうにはミラノの街並みを一望できます。すべてが絵になる場所でした。高所恐怖症のA先生の顔色は優れなかったのですが……。
その後、ドゥオモ博物館に向かいました。ドゥオモから移転した大理石の彫像が、これでもかと言わんばかりに並んでいます。
個々の見学を終えたところで別用のあるDさんと別れ、A先生、C先生、私の3人で夕食をとることにしました。さすがにドゥオモの近くはパスタが20ユーロを超える高額な店ばかりであり、少し離れた場所にあるパスタが10ユーロからの店に入りました。それぞれパスタを1品頼み、それとは別に3人で22ユーロの肉料理をシェアする予定だったのですが、店の人に「それでは少ない」と言われたA先生が勧められるままに58ユーロのTボーンステーキを注文してしまい、でかい皿に肉の塊がドーンと乗って現れた時には3人で閉口しました。
食後、A先生と別れ、同じホテルに泊まるC先生と一緒に中央駅まで帰ってきました。行きに駅の地下道で奇声を上げる黒人がいて何となく怖かったので、帰りはすぐ地上に出て、ホテルまで歩きました。

6日目、ホテルで朝食をとり、7時40分にチェックアウト。中央駅の隣で空港バス(8ユーロ)に乗り、マルペンサ空港へ。ヘルシンキで乗り継ぎ、7日目の朝、無事セントレアに帰ってきました。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

釜山旅行記(15年7月) [海外旅行記]

昨年末、泉佐野市にふるさと納税し、15000円相当のピーチポイントをもらいました。そして韓国でMERSが発生する以前に釜山行き航空券を発券し、足りない分をカードで支払いました。座席指定料込で総額17820円です。
ホテルは楽天トラベルで東横イン釜山西面(3つ星、2泊朝食付きで11798円)を申し込みました。
MERSが猛威を振るっていた時には、航空券を捨てる前提で旅行中止も考えました。しかし最後の発症者が出てから20日近くが過ぎ、ほぼ収束しているとの判断でやっぱり行ってきました。

旅行初日、近鉄特急アーバンライナー(金券ショップで3700円)と南海電鉄ラピートβ(1130円)を乗り継いで関空へ。ターミナル1のすき家で牛丼を食べてからターミナル2へ移動し、チェックインをしました。ターミナル2には、コンビニと無駄に高いレストランしかありません。機内はそれなりに混んでいて、その多くは韓国人でした。
釜山到着後、ライトレイルと地下鉄(各1300ウォン、以下W)を乗り継いで西面駅に向かい、ホテルにチェックイン。部屋に荷物を置いてから再び出かけ、西面駅の南にある慶州朴テジクッパという店で釜山名物のテジクッパ(ソルロンタンの豚肉バージョン、6000W)を食べました。日本より割高な韓国での食事としてはリーズナブルで、味もなかなかです。
その後ロッテ免税店に行くと、閑散としていました。以前の3分の1くらいの客数で、そのうち85%が韓国人、15%が中国人といったところです。注意して探したのですが、日本人らしき客は見かけません。多くの店で3割引前後のセールをしていました。

2日目、ホテルで朝食をとり、8時過ぎに出発。地下鉄の1日乗車券(4500W)を買い、温泉場駅に向かいました。もちろんここでの目的は温泉です。駅から徒歩圏内に農心ホテルがあり、そこに併設された虚心庁という温泉施設(1万W)に入場しました。
韓国の男湯では前を隠さない、少なくない割合で短小の人がいる、お互いにアカスリでこすり合っている人がいる、などが日本との違いです。温泉ブースが数種類あり、それ他にも替わり湯、サウナ、ミストサウナ、露天風呂、足湯など盛りだくさんで、それなりに楽しめます。中には哲学の湯というものもあって、孔子の口からお湯がジャーと出ていました。ライオンなどの動物であればまだ許せるのですが、ひげ面のおっさん(失礼)の口からジャーはセンスを疑います。衛生面は5つ星ホテルの併設施設なので大丈夫・・・・・・と言いたいところですが、ジェットバスの気泡がカビ臭く感じました。
温泉で100分ほど過ごしてから再び地下鉄に乗り、東莱駅へ。そこから歩いて東莱市場に向かいました。ここは古くからある市場のようで、1階は鮮魚コーナーと食堂になっていました。どこからか腐敗臭が漂うのは韓国ならではです。2階では衣料品などが売られており、そのひなびた雰囲気とカラフルな衣装を見ていると、カンボジアやラオスの市場を思い出します。
その後、メガマートという新しいショッピングセンターにも立ち寄ってから駅に戻ってきました。こちらの鮮魚コーナーでは氷の上に魚が並べられ、従業員が透明なマスクを着用していました。韓国は新旧の差が激しい国です。しかし新しいから大丈夫かと言えば、自分のいい加減な仕事ぶりを「ケンチャナヨ」で正当化し、他人のいい加減な仕事ぶりにはとことんクレーマーに徹するダブルスタンダードな(卑劣な)国なので、何とも言えません。
地下鉄で西面に戻り、河東チェッチョプという店でチェッチョプ(シジミ汁)定食、7000Wを食べました。シジミ汁の他、ビビンバとキムチ味の味噌汁がついて盛りだくさんです。大量に入っているシジミはすべて殻が取られており、この手間をいったい誰がこなしているのか不思議でなりません。
7月下旬の釜山は、名古屋と同様にかなりの暑さです。一度ホテルの部屋に戻って休憩してから、地下鉄で南浦に向かいました。山あいに作られたエスカレーターで龍山頭公園に上り、釜山タワーと帆船模型の博物館(共通券6000W)を見て回りました。釜山タワーから望む釜山港は、10年前と比べて明らかに発展した気がします。一方の帆船模型は「思ったよりは展示数が多いね」という程度です。日本語の説明文を読むと、日朝間で貿易が行われていた期間を壬申の乱(文禄・慶長の役)を起点に算出するなど、日本への恨みを吐露したくてウズウズしているのが伝わってきました。
龍山頭公園から下山し、チャガルチ市場へ。ここは1階が鮮魚コーナー、2階がそれを調理してもらって食べる食堂になっています。しかし割高で衛生面にも不安を感じるので、食指は動きません。市場周辺にも魚屋が並んでいますが、なぜか腐敗臭と便臭がしました。
その後、ロッテデパートに立ち寄り、17時からの水のショー(無料)を見ました。4階分の高さがある吹き抜けの天井から水のカーテンが落下し、「白鳥の湖」の音色にあわせてダンスの映像がカーテンに映し出されます。下からは噴水が吹き上がり、上から落下する水をコンピューター制御でオンオフして文字を描くこともできます。この落下する水による文字は京都駅南西にあるレストラン街でも見ることができますが、こちらのほうが規模は格段に上です。
ショーは10分ほどで終わり、南浦の町を少し歩いてから、地下鉄で西面駅へ。前日の隣の店でテジクッパ(6000W)の夕食をとり、ホテルに帰ってきました。

3日目、朝食を済ませ、8時過ぎにチェックアウト。地下鉄の1日乗車券を買い、海雲台駅に向かいました。ここはプサンきってのビーチリゾートで、ハワイのダイヤモンドヘッドを韓国風に少し残念にした感じの場所です。海水浴シーズンに訪れたのは初めてですが、ビーチにパラソルが林立し、韓国人が高波の中で泳いでいました。ほとんどの女性はビキニとは程遠い、色気のない姿です。私も膝から下だけ海水に浸かってみました。水は冷たく、照りつける日光とのコントラストが快適です。
ここには釜山アクアリウムという水族館もありますが、以前にも来たことがあり、今回は25000Wという値段を見て断念しました。グアムやシンガポールのアンダーウォーターワールド同様、水面下のガラスチューブから周りを見ることができますが、私の記憶で比較する限り、大阪の海遊館や沖縄の美ら海水族館以上の入場料を吹っかけてはいけないレベルです。
その後、地下鉄で大淵(213番)駅に移動し、釜山市立博物館(無料)に入場しました。釜山の歴史に関する展示がメインであり、日本への通信使や昔の人々の暮らしぶりが人形模型で展示されているので、見て回るだけでも楽しめます。日本語の説明もありますが、いくつかダウトがあったので紹介します。

・「朝鮮半島には70万年前から人類が住んでいたと推定されています」
はい、ダウト。現生人類であるホモ・サピエンスの共通の先祖は16~20万年前にアフリカで暮らしていたミトコンドリアのイブです。それよりはるか昔、アジアに暮らしていたのは猿人とか原人と呼ばれる別の種族です。北京原人は中国人の祖先ではありませんし、70万年前に朝鮮半島に暮らしていた者たちは現生人類の祖先ではありません。
「朝鮮半島には70万年前から現代にいたるまで、人の形をした生き物が住んでいます」ならセーフだったのですけどね。

・「朝鮮半島での稲作は紀元前15世紀に始まりました」「3世紀になると村が作られ、権力を持った首領が現れました」
はい、ダウト。農耕は共同作業であり、農作物や農地は財産という概念を産み出します。農耕が始まってから1600年以上も村や首領が存在しない人間社会など想像できません。それに稲はもともと南国の作物です。南方から日本の九州に船で伝わり、そこで自然淘汰的な品種改良を受けて、寒冷に耐えうるようになった種が朝鮮半島に伝わったとする説があります。私はこれの信者なので、朝鮮半島に稲作が伝わったのは弥生時代以降であろうと考えています。寒冷な中国東北地方や朝鮮半島を経て、南国の作物が日本に伝わったとするのは無理があると思いませんか?
(実際に紀元前15世紀に稲作が行われていたという証拠があり、私が納得できれば、謝罪して撤回します)

その他にも1938年の朝鮮半島オリジナル映画のポスターがあり、そこにはハングルが使われていました。日本は文盲率の高かった朝鮮半島に教育を施し、ハングル識字率を高めた功労者です。現在の韓国人はそのポスターが国内展示されているにもかかわらず、「日帝がハングルを奪った」と真顔で言っていますが……。
と、このように突っ込みどころを探すのも楽しい場所です。ちょうど小学校低学年くらいの子供たちが教師に引率されて見学に来ていましたが、彼らがどんな反日教育を受けているのか興味が尽きません。
見学を終え、地下鉄で西面駅に戻ってきました。前日と同じ河東チェッチョプで昼食をとり、ホテルに預けてあった荷物を引き払ってから空港に向かいました。出国審査後にプライオリティパスで大韓航空のラウンジに入り、関空到着後、南海電鉄ラピートβ(ピーチ機内で1030円)と近鉄特急を乗り継いで名古屋に帰ってきました。

実は今回の釜山旅行が直前まで未確定だったので、これまで旅行予定を明かすのが躊躇われていました。今のところ8月は息子と一緒に沖縄(妻は留守番)、9月は学会でイタリア北部、10月は敦煌、11月は台北、1月はマニラ、2月はグアムへの旅行を予定しています。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

重慶・大足旅行記(15年5月) [海外旅行記]

今回は重慶を起点に、世界遺産の石刻がある大足に行って来ました。昨年7月、ユナイテッド航空の3万マイルを使い、下記の特典航空券を発券しました。

4月の台北旅行復路
DAY1 CA160 NGO 0900 PEK1135
DAY1 CA1439 PEK 1400 CKG 1650
DAY3 CA1432 CKG 1215 PEK 1455
DAY3 CA159 PEK 1700 NGO 2100

CA、NGO、PEK、CKGはそれぞれ中国国際航空、名古屋、北京、重慶の略で、空港税は別途65.7ドルです。
またCtripで重慶駅近くのEuro Meiyu Hotel(3つ星、朝食付き2泊で496元)を予約しました。

旅行初日、セントレアで重慶までのチェックインを済ませ、プライオリティパスでスターアライアンスラウンジに入り、朝食を済ませました。機内はほぼ満席で、中国人が目立ちます。
北京到着後、やはりプライオリティパスでCAの国内線ファーストクラスラウンジへ。しかしラウンジ内は人民で溢れかえり、空席が見つかりません。何とか食事コーナーで席を確保し、ヌードルをすすり、点心をつまんだものの、居心地が悪かったので早めに退出しました。外に出ると、最寄りの搭乗口付近のシートは人影も少なく座り放題です。一般スペース以上に人民まみれのファーストクラスラウンジというのはいかがなものでしょう?
重慶に到着し、重慶軌道交通で重慶駅最寄りの両路口まで移動しました(6元、所要56分)。金曜の夕方ということもあって、車内は大混雑です。両路口は地下駅であり、地上に出ると高層ビルが建ち並んでいました。そして道端に行くと、なぜか数十メートルも下に古い町並みが広がっています。この両者は長いエスカレーター(2元)で結ばれており、重慶駅はその下側にありました。地表が上下2世界あるような不思議な場所でした。
重慶駅隣のバスステーションに立ち寄ってみたところ、すでに当日の大足行き切符は売り切れでした。明日は朝一番で切符を買いにこないと予定が狂いそうです。
その後、近くの食堂で牛肉麺のセット(31元)を食べ、ホテルにチェックインしました。中国のホテルでは宿泊料金の他に一時預り金を求められます。これはチェックアウト時に帰って来るもので、中国語で「押金」と書きます。知っておくと便利でしょう。

2日目、6時半にホテルを出て重慶バスステーションで8時半の切符を買いました(43元)。この時点で7時半の切符も買えたのですが、ホテルの朝食が7時からだったので、タイトになると思って次のバスにしました。
朝食後、部屋で少し休んでから、大足行きのバスに乗車。所要時間100分で到着し、すぐに帰りの切符を買いました。17時発で、帰りはなぜか35元です。
この日は宝頂山石刻と北山石刻を巡る予定ですが、セオリーどおり遠い場所(宝頂山)から先に行くことにしました。バスでのアクセスはかなり時間のロスになりそうだったので、タクシー(値段交渉で40元、メーターでは27元)で向かい、宝頂山と北山の共通チケット(170元)を買いました。
宝頂山石刻には、仏様だけでなく罪人や悪魔?も彫られており、その多くは様々な色で彩られていました。保存状態はおおむね良好です。この大小さまざまな石像を堪能し、次に北山石刻に行こうとしましたが、出口付近にタクシーの姿はありません。少し焦りながら歩き回っていると、たまたま北山石刻に向かう乗り合いバスの運転手が声をかけてくれたので、そちらに乗り込みました。値段は40元です。
北山石刻は宝頂山と比べると小ぶりの像が多く、そのほとんどが仏様でした。これを見終え、駐車場に戻ってみると、やはりバスやタクシーの姿はありません。しかしここは大足バスターミナルの2キロ北に位置しており、ここからなら歩いて戻れます。
途中の店で手巻きピザ(10元)を食べ、15時過ぎにバスターミナルに戻ってきました。時間に余裕を持って帰りの切符を買ったため、かなり時間が余ってしまいましたが、タブレット端末で読書をして過ごしました。その際、周りの人に覗かれて日本人だとばれないよう、待合室で一番端の席を陣取りました。重慶付近は反日感情の強い土地なのです。
帰りは所要時間110分で重慶バスターミナルに到着し、近くの店で水餃子、豚肉スープ、副菜のセット(31元)を食べてからホテルに戻ってきました。

3日目、ホテルで朝食をとり、8時半にチェックアウト。重慶軌道交通で空港に向かい、9時40分に到着しました。そのままチェックインカウンターに向かうと、当初の北京行きのフライトが遅延する予定と言われ、1便早い11時発のフライトに変更してもらいました。もしこれに間に合わなければ、同日乗り継ぎで名古屋に帰って来られなかったかもしれません。危ないところでした。
急な予定変更のため、重慶のラウンジには少し立ち寄っただけですが、大した場所ではなかったので、それで十分です。
その分、もはや行きつけとなった北京の国際線CAファーストクラスラウンジでくつろぎ、PM2.5で白くかすむ空を眺め、無事、名古屋に帰ってきました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

台北旅行記(15年4月) [海外旅行記]

今月は台北旅行です。
昨年7月、ユナイテッド航空の57500マイルを使い、下記の特典航空券を発券しました。

・3月のグアム残念旅行往復
DAY1 NH707 NGO 1150 CUS 1330
DAY1 BR115 CTS 1600 TPE 1910
DAY3 NH824 TPE 0845 NRT 1300
DAY3 NH337 NRT 1700 NGO 1810
・5月の重慶往復

NH、BR、NGO、CTS、TPE、NRTはそれぞれ全日空、エバー航空、名古屋、札幌、台北、成田の略で、空港税は別途97.6ドルです。
また楽天トラベルで台北駅近くのリオホテル(3つ星、朝食付き2泊で2000台北ドル、以下T$)を予約しました。

そして旅行初日、セントレアで新千歳まで、新千歳で台北までのチェックインを済ませ、それぞれでカードラウンジに入りました。新千歳空港の国際線カードラウンジは出国審査後にあり、ほぼ貸し切り状態でした。
台北行きのエバー航空はハローキティー仕様で、機体の外観はもちろん、搭乗券、シートに置かれたクッション、安全のしおり、機内食のナイフやフォーク、アイスやクッキーのパッケージまでキティーちゃんであふれていました。
台北に到着後、1万円を2475台北ドル(T$)に両替してから、国光客運のバス(120T$)で台北駅に向かいました。今回のホテルには以前も泊まったことがあり、駅からホテルまでは歩き慣れた道です。

2日目、ホテルで朝食を済ませてから8時過ぎに出発。まずは台北駅で台北パスという1日乗車券を買いました。今回選んだのは猫空ロープウェイの利用も可能なタイプで、250T$です。
これでMRTに乗り、動物園駅で猫空ロープウェイに乗り換えました。ここのゴンドラは床が通常タイプと透明(クリスタル)タイプの2種類あり、それぞれ並ぶレーンが違います。混み具合と好みで選んで下さい。どちらもハローキティー仕様です。
まずは通常タイプのゴンドラに乗り、4キロ先にある猫空まで20分かけて移動しました。この猫空という場所はお茶の産地であり、周囲には茶芸館が散在しています。しかし個人的にはあまり惹かれなかったので、近くの露店で豚の腸詰め(2本で50T$)を食べてから帰りのゴンドラに乗りました。どちらかと言えば、ここに来るまでのロープウェイがメインですね。今度はクリスタルタイプを選びました。やはり足下の展望もあったほうが楽しめます。
その後、動物園(60T$)に入場しましたが、はっきり言って舐めていました。パンダ、コアラ、ライオン、ゾウ、キリン、ペンギンなど数多くの動物が飼育されており、そのほかにも鳥類コーナー、昆虫コーナー、植物コーナーなどバラエティーに富んでいます。私は3時間歩き回り、やっと全体の7割ほど見たところでギブアップしました。
動物園を出てMRTに乗り、小籠包で有名なディンタイフォンの2号店に向かいました。しかし以前あった場所から店が消えています。情報の更新をせず、経験だけを頼りに旅行するとこういうハプニングもありますね。とりあえず腹を満たすため、最寄りの地下街で花蓮料理の店を見つけ、セット料理(90T$)を注文しました。
そこからMRTで西門駅に向かい、中山堂へ。ここは昭和天皇の即位を記念して建てられた市民公会堂です。2階にはカフェがあり、台北パスに附帯するガイドブックを持って行くと、無料でコーヒーを飲むことができます。愛知県犬山市の明治村には帝国ホテルの旧ロビーが移築されていますが、そこでコーヒーを飲むときのような趣があります。
その後、徒歩で南下し、台北植物園(入場無料)と国立歴史博物館(30T$)をハシゴしました。
前者は緑豊かな南国の公園です。後者では個展の他、国民党が持ってきた文物の一部が展示されています。もちろんこれらの文物のうち、主だったものが展示されているのが故宮博物院です。
両者を見終わると、時刻は17時を回っていました。MRTで士林駅に移動し、士林余市で弁当(主菜2品、副菜3品、ご飯、スープで75T$)、麻婆鴨血(50T$)、タピオカ入りミルクティー(35T$)を食べて回りました。麻婆鴨血というのはその名の通り、鴨の血で作ったゼリー入りの辛いスープです。以前、ソウルでヘジャングクという牛の血で作ったゼリー入りスープを頼んだことがありますが、それよりも辛くてさっぱりとしています。当初は弁当と台湾スイーツだけで済ますつもりでしたが、私の冒険心をくすぐる料理と出会ってしまったからには仕方ありません。
そこから再びMRTに乗り、龍山寺へ。個人的に台湾の寺院はあまり心の琴線に触れないのですが、その一方で台湾には九ふんや烏来など、夜になるとエキゾチックな雰囲気に磨きのかかる場所が多数あります。ならば台湾の寺院も夜に来たら、それなりに良い感じになるのではないかと思ったのです。結果はまずまずでした。次回、他の寺院も夜に訪れてみたいと思います。
この日の観光はここで切り上げました。

3日目、朝5時前に起きて空港に向かいました。ホテルから台北駅西隣にある国光客運のバスターミナルまでは徒歩5分です。この立地と値段ゆえ、リオホテルは私の常宿になっています。
空港には出発の2時間半前に着きましたが、搭乗手続きや出国審査の行列で50分を費やしました。プライオリティパスでラウンジに入って朝食をとり、成田行きの便に搭乗。成田ではカードラウンジで時間をつぶし、セントレアに帰ってきました。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

グアム残念旅行記(15年3月) [海外旅行記]

今回はサイパンへの旅行を予定しました。いきなり目的地がタイトルと違いますが、つまりそういうことです。
実はこれまで過去2年間で3回、サイパンに行こうとしたものの、すべてフライト中止などで頓挫していました。これで4度目のサイパン・トライです。
福島旅行記(13年10月)
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2013-10-20
ポンペイ旅行記(14年4月)
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2014-04-20
グアム旅行記(14年8月)
http://ryokodo.blog.so-net.ne.jp/2014-08-05

昨年7月、ユナイテッド航空の27500マイルで下記特典航空券を発券しました。
DAY1 NH701 NGO 0815 CTS 0955
DAY1 UA188 CTS 1200 GUM 1740
DAY1 UA5043 GUM 2120 SPN 2210
DAY3 OZ626 SPN 0310 ICN 0700+1
DAY3 OZ122 ICN 0900 NGO 1050
・4月の台北旅行往路
NH、UA、OZ、NGO、CTU、GUM、SPN、ICNはそれぞれ、全日空、ユナイテッド航空、アシアナ航空、名古屋、札幌、グアム、サイパン、ソウルの略で、空港税は別途31.9ドルでした。
またHIMAWARIホテルのホームページ(http://himawari-saipan.com/ )でスモールシングルを予約しました。2泊で104ドル、往復送迎付きです。

旅行初日、セントレアで札幌までのチェックインを済ませて搭乗しました。時間があればカードラウンジに立ち寄るつもりでしたが、かなり混みあっていたので断念。
札幌ではサイパンまでのチェックインを済ませ、カードラウンジに立ち寄ってから搭乗。グアム到着後、入国検査と税関を通過してすぐ出発ゲートに向かい、プライオリティパスでユナイテッドクラブ(ラウンジ)に入ろうとしたところ、まさかの「フライトキャンセル」という言葉が待っていました。
搭乗ゲートでフライトキャンセルを証明する紙をもらい、再び入国審査を通り抜け、チェックインカウンターで後続便の手配をしてもらいましたが、サイパン行きは明後日以降になるとのこと。しかし明後日サイパンに向かったところで、明後日午前3時のサイパンを発つフライトには乗り継げません。つまりサイパンに行くことは不可能です。
「どうする?」と言われても、「日本に帰る」以外の選択肢はありません。
結局、当日のホテルと翌日午後の名古屋行きのフライトを手配してもらい、その場を離れました。ホテルはアクアスイートグアムです。ここには以前にも泊まったことがありますが、往復送迎プランを予約したにもかかわらず、往復とも無料送迎を利用できなかった苦い思い出があります。空港から近いだけが取り柄で、バス路線や海、繁華街からは遠く、プールもありません。要はホテルにこもる以外に何もできない場所です。バウチャーは往復送迎サービス(片道8ドル×2)、ホテル(77ドル)、夕食、朝食、昼食(各7ドル)に分かれていました。しかしホテル代の77ドルはともかく、1食あたり7ドルというのは街中のフードコートでも厳しい値段です。
他の乗客と共にホテルの送迎車に乗り、到着後にチェックイン。部屋に荷物を置いてからレストランに行くと、「バウチャー2枚用メニュー」を渡されました。つまりは14ドルということ。まあ、そうですよね……。これは夕食に7ドルしか出さないユナイテッド航空が悪い。
バウチャー2枚(14ドル)メニューをオーダーすると、肉の炒め物とライスが載ったワンプレートディッシュにドリンクがついてきました。しかしショッピングセンターのフードコートで10ドル出せば、もっと幸せになれそうな内容です。割り切れない想いを抱えながら食事を終え、部屋に戻ってタブレット端末で読書をしました。窓の外では雨が降っています。
一体私はここへ何をしに来たのでしょう? はなはだ疑問です。

翌2日目、残り1枚となった食事バウチャーを持っていくと、朝は7ドルで食べることができました。メニューはスクランブルエッグとトースト、コーヒーです。
食後再び部屋で読書をし、正午前にチェックアウトして空港まで送ってもらいました。この際、帰路の送迎バウチャーは前日のうちに回収されており、別のスタッフにまたゼロから事情を説明しないといけませんでした。やはりここのスタッフは仕事が雑で、ホスピタリティーに欠けています。
空港では搭乗券を持っていたのでそのまま保安検査を通り抜け、プライオリティパスでラウンジに入り、昼食をとりました。結局2か所のラウンジをハシゴし、読書しながら時間をつぶし、定刻通りセントレアに帰ってきました。
繰り返し言いますが、一体私はグアムへ何をしに行ったのでしょう? はなはだ疑問です。
ただ、グアムとサイパンを結ぶ路線は欠航が多く、サイパンへの道ははるかに遠いことだけは分かりました。10年前にノースウエスト航空(現デルタ航空)であっさりサイパンに行けたことが嘘のようです。
マイレージプラスは好きですが、ユナイテッド航空は嫌いです。そんな思いを新たにした今回の旅行でした。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行